建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問20 (建築物衛生行政概論 問20)
問題文
労働安全衛生法に規定されている次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問20(建築物衛生行政概論 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
労働安全衛生法に規定されている次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 厚生労働大臣は、労働災害防止計画を策定し、これを公表する。
-
一定の事業場には、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、作業主任者を選任しなければならない。
- 一定の事業場には、労働災害防止について労働者側の意見を反映させるため、安全委員会、衛生委員会又は安全衛生委員会を置かなくてはならない。
- ボイラその他の特に危険な作業を必要とする機械等を製造しようとする者は、労働基準監督署長の許可を受けなければならない。
- 事業者は、作業環境を快適な状態に維持管理するよう努めなければならず、作業環境の測定や、医師による健康診断の実施が義務付けられている。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「ボイラその他の特に危険な作業を必要とする機械等を製造しようとする者は、
労働基準監督署長の許可を受けなければならない。」です。
この問題は、労働安全衛生法に基づく事業者の義務や制度に関するものです。
労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を形成することを目的としており、
事業場の規模や業種に応じて様々な管理体制が義務付けられています。
一定規模以上の事業場では、
総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、作業主任者などの選任が必要であり、
労働者の意見を反映させるために安全委員会や衛生委員会の設置が求められます。
また、事業者は作業環境の測定や健康診断の実施を通じて、
職場の快適性と健康管理に努める必要があります。
一方、機械等の製造に関しては、労働基準監督署長の許可が必要なのは「使用」や「設置」に関する場合であり、
「製造」自体には該当しません。
正しいです。労働安全衛生法に基づき、厚生労働大臣は、
全国的な労働災害防止のための基本的な計画を策定し、
公表する義務があります。
事業者や関係機関が統一的な方針に基づいて安全衛生管理を推進できるようにするためです。
一定の事業場には、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、作業主任者を選任しなければならない。
正しいです。労働安全衛生法では、事業場の規模や業種に応じて、
これらの管理者や専門職の選任が義務付けられています。
特に常時50人以上の労働者を使用する事業場では、
総括安全衛生管理者などの配置が必要です。
正しいです。労働者の意見を反映させるため、
事業場の規模や業種に応じて委員会の設置が義務付けられています。
安全委員会は主に危険防止、衛生委員会は健康管理、安全衛生委員会は両方を統合します。
不適当です。危険な機械や設備の製造に関する許可は、
労働基準監督署長ではなく、厚生労働大臣の権限です。
製造者は、国の基準に適合した設計・構造であることを確認し、許可を得る必要があります。
正しいです。労働安全衛生法では、事業者に対して快適な、
作業環境の維持管理を努力義務として、
さらに作業環境測定や健康診断の実施は法的義務です。
労働者の健康保持と職場環境の改善が目的です。
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02
最も不適当なのは「ボイラその他の特に危険な作業を必要とする機械等を製造しようとする者は、労働基準監督署長の許可を受けなければならない。」です。
労働安全衛生法の製造許可などの権限は、原則として厚生労働大臣(または委任を受けた都道府県労働局長等)にあります。労働基準監督署長の許可とするのは権限の書き方が誤りです。
適当です。国は中期的な労働災害防止計画を作り、目標や重点対策を示して公表します。
一定の事業場には、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、作業主任者を選任しなければならない。
適当です。これらは事業場の規模や業種、作業の危険有害性に応じて選任義務があります。全ての事業場で一律ではありませんが、一定の条件を満たす事業場では選任が必要という趣旨として正しいです。
適当です。おおむね常時50人以上などの要件に該当する事業場では、安全(衛生)委員会を設置して労使で審議します。
不適当です。許可や検定の権限は厚生労働大臣(または委任先)です。監督署長とするのは誤りです。
適当です。快適職場づくりは努力義務ですが、特定の有害作業場での作業環境測定や、定期健康診断の実施は義務です。
押さえる点は三つです。
1. 許可・検定などの権限は厚生労働大臣(委任先を含む)。監督署長ではない。
2. 選任や委員会の設置は、規模・業種・作業内容に応じた義務。
3. 快適職場は努力義務だが、環境測定・健診は法定義務がある。
権限の主体と「誰に何が義務か」をセットで覚えると、ひっかけに強くなります。
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