建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問25 (建築物の環境衛生 問25)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問25(建築物の環境衛生 問25) (訂正依頼・報告はこちら)
- 一般に若年者に比べて暖かい温度を好むとされている。
- 寒さに対する感受性は若年者に比べて高い傾向にある。
- 冬季における深部体温は、若年者に比べて低い傾向にある。
- 放射熱がない場合、高齢者の8割を満足させる気温の範囲は青年に比べて狭い範囲となる。
- 寒冷環境に曝(ばく)露された際の血圧の変動が、若年者に比べて顕著である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「寒さに対する感受性は若年者に比べて高い傾向にある。」です。
この問題は、高齢者の温度環境に対する生理的反応や、
快適性の傾向に関するものです。
高齢者は加齢に伴い体温調節機能が低下し、
寒冷環境への適応力が弱くなる傾向があります。
また、深部体温も冬季には若年者より低くなる傾向があり、
寒さによる健康リスクが高まります。
高齢者は一般に暖かい環境を好む傾向があり、
建築物の環境衛生管理においては、こうした特性を踏まえた空調設計や温熱環境の調整が重要です。
正しいです。高齢者は基礎代謝の低下や皮膚血流量の減少により、
体温維持が難しくなる傾向があります。
そのため、若年者よりも暖かい環境を快適と感じることが多く、
室温の設定も高めを好む傾向があります。
不適当です。加齢に伴い、皮膚の温度感覚や神経伝達機能が低下するため、
高齢者は寒さに対する感受性が鈍くなる傾向があります。
寒冷環境でも寒さを感じにくく、適切な防寒対策を取らないと、
健康リスクが高まります。
正しいです。高齢者は体温調節機能が低下しており、
寒冷環境下では深部体温が低下しやすくなります。
これは筋肉量の減少や代謝の低下によるもので、
冬季には特に注意が必要です。
低体温症のリスクも高まります。
正しいです。高齢者は温度変化に対する適応力が低く、
快適と感じる温度範囲が狭くなる傾向があります。
特に放射熱がない状況では、
皮膚感覚の鈍化や血流調整の低下により、
温度に対する満足度が下がります。
正しいです。高齢者は血管の柔軟性が低下しており、
寒冷刺激による血管収縮が強く現れるため、
血圧の変動が大きくなります。
これにより、心血管系の負担が増し、
脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高まります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
不適当なのは「寒さに対する感受性は若年者に比べて高い傾向にある。」です。
高齢者は体温調節機能や皮膚の感覚が弱くなるため、寒さへの感じ方はむしろ鈍くなる(気づきにくい)傾向があります。感じにくいのに体は冷えやすく、危険に気づくのが遅れやすい点が問題です。
適当。 末梢血流や代謝が低下しやすく、高めの室温を快適と感じやすいです。
不適当。 高齢になると温冷感の感覚が鈍くなる傾向があり、寒さを強く感じるというより感じにくくなることが問題です。その結果、実際の体は冷えていても自覚が遅れることがあります。
適当。 深部体温は一定に保たれますが、高齢者では基礎代謝の低下などからわずかに低めになる報告があります。少なくとも「若年者より高い」とは言えません。
適当。 体温調節の余裕が小さいため、快適に感じる温度帯(許容範囲)が狭くなりやすいです。少しの温度差でも不快になりやすくなります。
適当。 寒さで血管が収縮し、高齢者では血圧の上がり方が大きくなりやすいです。冬季の循環器リスクの一因です。
高齢者の温熱特性は、暖かめを好む・寒さに気づきにくい・快適温度の幅が狭い・寒冷で血圧が上がりやすいが要点です。
とくに「寒さに対する感受性が高い」という言い方は誤解を招きます。感じ方は鈍いが身体は冷えやすいという特徴を押さえて、冬場の室温管理や服装に注意することが大切です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問24)へ
第53回(令和5年度(2023年)) 問題一覧
次の問題(問26)へ