建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問29 (建築物の環境衛生 問29)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問29(建築物の環境衛生 問29) (訂正依頼・報告はこちら)
- 一般の室内環境下では、窒素の人体への健康影響はない。
- 一般的な室内空気中の酸素濃度は、約21%である。
- 良好な室内空気環境を維持するためには、1人当たり10m3/h以上の換気量が必要である。
- 建築物衛生法では、粒径(相対沈降径)がおおむね10μm以下の粉じんを測定対象としている。
- 花粉は、エアロゾル粒子として室内に存在し得る。
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この過去問の解説 (2件)
01
最も不適当な記述は「良好な室内空気環境を維持するためには、1人当たり10m3/h以上の換気量が必要である。」です。
建築物の空気環境では、二酸化炭素濃度や浮遊粉じん量などの基準を満たすために、用途や在室人数に見合った換気量が求められます。一般的な目安は1人あたり20〜30m3/h程度で、10m3/hは少なすぎるため「必要である」と言い切るのは不適当です。その他の選択肢は、室内空気の基本的な性質や法の考え方に沿っています。
【適当】窒素は空気の約78%を占める安定な気体で、通常の濃度では毒性の問題は生じません(酸素が置き換わるような特殊環境は別問題です)。
【適当】大気の酸素濃度はおよそ20.9%で、一般的な室内でもほぼ同じ水準です。
【不適当】基準(例:二酸化炭素1000ppm以下など)を安定して満たすための代表的な換気量の目安は、1人あたり20〜30m3/h程度です。10m3/hでは不足となる場面が多く、「必要である」という数値としては不適当です。
【適当】建築物衛生法の空気環境測定で対象となる浮遊粉じんは、相対沈降径がおおむね10μm以下の範囲を念頭に測定されます(環境大気のSPMと同じ粒径帯を想定します)。
【適当】花粉は生物由来の微粒子(バイオエアロゾル)で、屋外から侵入して室内に浮遊することがあります。フィルターや換気管理で低減します。
この問題の要点は、換気量の代表的な目安です。良好な室内環境を保つには、1人あたり10m3/hでは小さく、20〜30m3/h程度が一般的な目安になります。あわせて、窒素・酸素の基本、花粉のエアロゾル性、浮遊粉じんの粒径帯を押さえておくと、室内環境に関する出題に対応しやすくなります。
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02
正解は、「良好な室内空気環境を維持するためには、1人当たり10m³/h以上の換気量が必要である。」です。
この問題は、建築物における室内空気とその環境に関するものです。
室内空気の質は、居住者の健康や快適性に大きく影響するため、
環境衛生管理技術者にとって重要な管理項目です。
室内空気の主成分である窒素は、通常の濃度では人体に有害な影響を及ぼず、
酸素濃度は一般的に約21%です。
快適な空気環境を維持するためには、十分な換気が不可欠であり、
1人当たり30m³/h以上の換気量が推奨されています。
正しいです。空気中の窒素は約78%を占めますが、化学的に安定しており、
通常の濃度では人体に対する毒性や健康影響はありません。
正しいです。大気中の酸素濃度は約20.9%であり、
室内空気も換気が適切に行われていれば、
同程度の濃度が保たれます。
酸素濃度が18%を下回ると人体に影響が出始めるため、
21%前後の維持は安全な室内環境の目安です。
不適当です。建築物衛生法では、室内の空気環境を良好に保つために、
1人当たり30m³/h以上の換気量が必要です。
10m³/hで不足しており、二酸化炭素や汚染物質の蓄積を防ぐには不十分です。
正しいです。建築物衛生法における「浮遊粉じん」は、
粒径がおおむね10μm以下の粒子(PM10)を対象としています。
これらは呼吸器に到達しやすく、
健康影響が懸念されるためです。
正しいです。花粉は空気中に浮遊する粒子状物質であり、
エアロゾルの一種です。
外気からの侵入や人の衣服に付着して持ち込まれることで、
室内にも存在します。
アレルゲンとしての影響もあるため、空気清浄や換気管理が重要です。
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