建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問21 (建築物の環境衛生 問1)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問21(建築物の環境衛生 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

健康に影響を与える環境要因のうち、物理的要因として最も不適当なものは次のどれか。
  • 振動
  • 気圧
  • 放射線
  • 硫黄酸化物

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「硫黄酸化物」です。

この問題は、健康に影響を与える環境要因に関するものです。

環境要因は大きく「物理的要因」「化学的要因」「生物的要因」「心理的要因」に分類されます。

物理的要因には、振動、気圧、音、放射線、温度、湿度、照度などです。

一方、硫黄酸化物(SOx)は主に燃焼過程で発生する有害ガスであり、化学的要因に分類されます。

これらは呼吸器系への影響や酸性雨の原因となるため、

環境衛生管理上重要な物質ですが、物理的要因とは異なります。

 

選択肢1. 振動

正しいです。振動は、機械設備や交通などから発生し、物理的環境要因に分類されます。

長時間の振動曝露は、頭痛・不快感・睡眠障害・循環器系への影響などを引き起こします。

特に建築物や作業環境においては、快適性や健康維持の観点から管理が必要です。

選択肢2. 気圧

正しいです。気圧は、標高や気象条件によって変化し、物理的環境要因に分類されます。

急激な気圧変化は、耳鳴り・頭痛・関節痛などの症状を引き起こすことがあり、

人体の恒常性に影響を与える要因になります。

特に高所作業や航空機内などでは健康管理が重要です。

 

選択肢3. 音

正しいです。音(騒音)は、交通・工場・建築現場などから発生し、物理的環境要因に分類されます。

騒音は聴覚障害だけでなく、ストレス・睡眠障害・心血管系への、

影響などを引き起こす可能性があります。

環境衛生管理においては、騒音レベルの測定と対策が重要です。

選択肢4. 放射線

正しいです。放射線は、自然界や医療機器、原子力施設などから発生し、物理的環境要因に分類されます。

被ばく量が多いと、細胞障害・がん・遺伝的影響などの健康被害を引き起こすため、

厳格な管理が求められます。環境衛生上重要です。

選択肢5. 硫黄酸化物

不適当です。硫黄酸化物(SOx)は、燃料の燃焼などによって発生する化学的環境要因です。

大気汚染物質として、呼吸器系疾患やぜん息の原因となることがあり、

環境基準によって濃度管理が行われています。物理的要因ではありません。

参考になった数2

02

最も不適当なのは「硫黄酸化物」です。

概略の説明
環境が健康に与える要因は、一般に物理的要因(音・振動・放射線・気圧・温度など)と、化学的要因(ガスや化学物質)、生物学的要因(細菌・カビ・花粉など)に分けて考えます。提示された中で硫黄酸化物は化学物質であり、化学的要因に当たります。したがって物理的要因としては不適当です。

選択肢1. 振動

物理的要因です。長時間の振動は疲労・手指のしびれ・作業能率の低下などにつながります。

選択肢2. 気圧

物理的要因です。急な気圧変化は耳や副鼻腔の不調、頭痛などを起こすことがあります。

選択肢3. 音

物理的要因です。過大な騒音は聴力への影響や睡眠の質の低下、ストレスの増加を招きます。

選択肢4. 放射線

物理的要因です。電離放射線は被ばく量に応じて健康影響が生じるため、管理が必要です。

選択肢5. 硫黄酸化物

物理的要因ではありません。SO₂などのガス化学的要因で、気道刺激や呼吸器症状を引き起こすことがあります。

まとめ

物理的要因=形や力・波などによる影響(音・振動・放射線・気圧など)化学的要因=物質そのものの性質による影響(各種ガス・化学物質)と整理すると判断しやすいです。今回は硫黄酸化物は化学的要因なので、物理的要因としては不適当になります。

参考になった数0