建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問63 (空気環境の調整 問18)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問63(空気環境の調整 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

湿り空気線図上の状態変化に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。
  • 湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。
  • 湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。
  • 湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。
  • 湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは、「湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。」です。

 

この問題は、湿り空気線図上の状態変化に関するものです。湿り空気線図(h-x線図)は、

空気の温度、湿度、比エンタルピー、比容積、露点温度、相対湿度などの関係を視覚的に読み取れる図です。

空調制御や除湿・加湿の判断には、h-x線図の正しい理解が不可欠です。

選択肢1. 湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。

正しいです。温度が上がると飽和水蒸気量が増えるため、同じ絶対湿度でも相対湿度は下がります。

選択肢2. 湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。

正しいです。水蒸気量が減ると、水蒸気の分圧も低下します。

選択肢3. 湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。

正しいです。温度が下がると空気が収縮するため、単位質量あたりの体積(比容積)は減少します。

選択肢4. 湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。

不適当です。加湿によって空気中の水蒸気量が増えると、露点温度は上昇します。

露点とは、空気中の水蒸気が凝結し始める温度であり、水蒸気量が多いほど高くなります。

選択肢5. 湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。

正しいです。冷却されると空気と水蒸気の温度が下がるため、熱含量(比エンタルピー)は下がります。

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02

湿り空気線図上の状態変化に関する問題です。

選択肢1. 湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。

誤:湿り空気を加熱すると、相対湿度は下がります。

加熱されると気化する量が増えて湿度は下がります。

選択肢2. 湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。

誤:湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は下がります。

水蒸気量が減る為、その分圧も下がります。

選択肢3. 湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。

誤:湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなります。

温度が下がると、容積は小さくなります。

選択肢4. 湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。

正:湿り空気を加湿すると、露点温度は上がります。

湿度が上がると、結露が出来にくくなります。

選択肢5. 湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。

誤:湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下します。

エンタルピーは、温度が高くなると増加する性質があります。

まとめ

湿り空気に対する様々な性質の違いを問う問題でした。

湿り空気と考えると難しいかもしれませんが、水分と考えると分かりやすくなるかもしれません。

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03

湿り空気線図では、空気の温度や含まれる水蒸気量が変化すると、相対湿度、水蒸気分圧、比容積、露点温度、比エンタルピーなども連動して変化します。特に、加熱・冷却は主に温度を変える操作、加湿・減湿は空気中の水蒸気量を変える操作として整理すると理解しやすくなります。各状態量が何によって増減するのかを把握することがポイントです。

選択肢1. 湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。

適切です。空気中に含まれる水蒸気量を変えずに加熱すると、乾球温度が上昇し、その温度で空気が保持できる最大の水蒸気量が増加します。実際に含まれている水蒸気量は変わらないため、飽和状態に対する割合である相対湿度は低下します。例えば、冬に外気を暖房すると室内の空気が乾燥したように感じるのも、この性質によるものです。

選択肢2. 湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。

適切です。減湿とは、湿り空気中に含まれている水蒸気を取り除き、絶対湿度を小さくする操作です。空気中の水蒸気量が減少すると、水蒸気が空気全体の圧力に占める割合も小さくなるため、水蒸気分圧は低下します。水蒸気分圧は空気中にどの程度水蒸気が存在しているかを示す指標の一つなので、減湿によって低下すると考えることができます。

選択肢3. 湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。

適切です。比容積とは、乾燥空気1kg当たりの湿り空気が占める体積を表したものです。圧力がほぼ一定の条件では、空気を冷却すると分子の運動が弱まり、同じ質量の空気が占める体積は小さくなります。このため、湿り空気線図上でも冷却によって比容積は一般に小さくなります。温度が高い空気ほど膨張し、低い空気ほど収縮するという基本的な性質から理解できます。

選択肢4. 湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。

不適切です。加湿すると空気中に含まれる水蒸気量が増加し、水蒸気分圧も高くなります。露点温度とは、空気を冷却したときに水蒸気が凝結し始める温度です。水蒸気を多く含む空気ほど、あまり低い温度まで冷却しなくても飽和状態に達するため、露点温度は低下するのではなく上昇します。したがって、加湿によって露点温度が低下するという記述は逆になっています。

選択肢5. 湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。

適切です。比エンタルピーは、湿り空気が持っている熱エネルギーの大きさを表す状態量で、主に乾球温度と空気中の水蒸気量によって決まります。湿り空気を冷却すると空気の顕熱が取り除かれるため、比エンタルピーは低下します。さらに露点温度以下まで冷却して結露が生じる場合には、水蒸気量も減少するため、比エンタルピーは一層低下する方向に変化します。

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