建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問113 (給水及び排水の管理 問8)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問113(給水及び排水の管理 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

給水配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、一般に融着接合で行う。
  • 飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにする。
  • ウォータハンマ防止器は、ウォータハンマ発生箇所に近接して設置する。
  • 銅管は、銅イオンが水に浸出して青水が生じることがある。
  • ステンレス鋼管は、酸化被膜により耐食性を有している。

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この過去問の解説 (3件)

01

給水配管関する問題です。

目にしてもどのようになっているかを考えることはめったにないかもしれませんが、構造を理解しましょう。

選択肢1. 硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、一般に融着接合で行う。

不適当です。

硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、有機溶剤を含んだ専用の接着剤を用いて行います。

選択肢2. 飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにする。

飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにしておきます。

災害時も飲料用とその他の水と分けられることを思えば合点がいくと思います。

選択肢3. ウォータハンマ防止器は、ウォータハンマ発生箇所に近接して設置する。

ウォータハンマ防止器は、発生箇所に近接して設けます。

距離をとると効果が薄れます。

選択肢4. 銅管は、銅イオンが水に浸出して青水が生じることがある。

銅管は、銅イオンが水に溶け込んで青水が生じることがあります。

選択肢5. ステンレス鋼管は、酸化被膜により耐食性を有している。

ステンレス鋼管は、酸化被膜が耐食性を有しています。

まとめ

配管の接合方法や鋼材の性質など理解できれば管理もしやすくなると思います。

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02

正解は、「硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、一般に融着接合で行う。」です。

 

この問題は、給水配管に関するものです。

飲料水用配管は他系統と識別可能にする必要があり、

ウォータハンマ防止器は発生箇所に近接します。

銅管は腐食により銅イオンが溶出し青水が発生することがあります。

ステンレス鋼管は酸化被膜によって耐食性を持ち、給水配管に広く利用されています。

硬質ポリ塩化ビニル管(VP管)は、一般に「接着接合」で施工されます。

 

選択肢1. 硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、一般に融着接合で行う。

不適当です。硬質ポリ塩化ビニル管(VP管)は、給水配管に広く用いられる材料です。

その接合方法は「接着接合」が一般的で、専用の接着剤を用いて管と管を固定します。

融着接合はポリエチレン管など熱で溶かして、

一体化させる管材に用いられる方法です。

選択肢2. 飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにする。

正しいです。飲料水用配管は、雑用水や工業用水など、

他の系統と混同されないように識別する必要があります。

誤接続や逆流による汚染を防ぐため、

色分けや表示を行います。

選択肢3. ウォータハンマ防止器は、ウォータハンマ発生箇所に近接して設置する。

正しいです。ウォータハンマは急激な流体停止によって、

配管内に衝撃圧が発生する現象です。

防止器は発生箇所に近接して設置することで効果がでます。

遠隔に設置すると効果が薄れます。

選択肢4. 銅管は、銅イオンが水に浸出して青水が生じることがある。

正しいです。銅管は耐食性に優れていますが、

水質条件によっては銅イオンが溶出し、

青緑色の水が発生することがあります。

これは、衛生上問題となる場合があるため、

配管材料選定や水質管理が必要です。

選択肢5. ステンレス鋼管は、酸化被膜により耐食性を有している。

正しいです。ステンレス鋼管は表面に形成される、

酸化被膜(不動態皮膜)によって腐食を防ぎます。

この被膜は安定しており、破壊されても再生する性質を持つため、

耐食性が高く給水配管に適しています。

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03

給水配管には、硬質ポリ塩化ビニル管、銅管、ステンレス鋼管などさまざまな材料が使用され、それぞれ接合方法や耐食性などの特徴が異なります。また、安全な給水を確保するためには、飲料水用配管と他系統との識別や、急激な圧力変動によって発生するウォータハンマへの対策も重要です。本問では、配管材料の性質だけでなく、適切な施工方法や設備上の対策について正しく理解しているかが問われています。

選択肢1. 硬質ポリ塩化ビニル管の接合は、一般に融着接合で行う。

不適切です。硬質ポリ塩化ビニル管の一般的な接合方法は、接着剤を用いるTS接合などの接着接合です。管と継手の接合面に専用の接着剤を塗布して差し込むことで、接合部分を一体化させます。融着接合は、材料を加熱して接合面を溶融させ、一体化する方法であり、ポリエチレン管などで用いられます。したがって、硬質ポリ塩化ビニル管について「一般に融着接合で行う」とする記述は適切ではありません。

選択肢2. 飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにする。

適切です。建築物には飲料水のほか、雑用水、消火用水、排水などさまざまな配管が設置される場合があります。飲料水用配管を他の配管と明確に識別できるようにしておくことは、誤接続や誤操作を防ぎ、水質汚染を防止するうえで重要です。配管の用途に応じて色、表示、文字などによる識別を行うことで、施工時だけでなく点検や改修時にも系統を容易に確認できます。安全な給水設備を維持するための基本的な対策です。

選択肢3. ウォータハンマ防止器は、ウォータハンマ発生箇所に近接して設置する。

適切です。ウォータハンマとは、流れている水を弁などで急激に停止させた際に、配管内の圧力が急上昇して衝撃や振動、異音などが発生する現象です。ウォータハンマ防止器は、この急激な圧力変動を吸収して配管や器具への衝撃を軽減するために使用します。発生源から離れた場所に設置すると圧力変動を十分に吸収できない場合があるため、急閉止する弁など、ウォータハンマが発生する箇所のできるだけ近くに設置することが効果的です。

選択肢4. 銅管は、銅イオンが水に浸出して青水が生じることがある。

適切です。銅管では、水質や使用条件などによって銅がわずかに溶出し、銅イオンを含む水が生じることがあります。これにより、水そのものや衛生器具などに青色系の着色が見られる現象が生じる場合があります。特に新しい銅管では、配管内面に安定した保護皮膜が十分形成されていない時期に銅が溶出しやすくなることがあります。銅管は耐食性に優れた配管材料ですが、使用環境によってはこのような現象が発生することを理解しておく必要があります。

選択肢5. ステンレス鋼管は、酸化被膜により耐食性を有している。

適切です。ステンレス鋼にはクロムが含まれており、表面に非常に薄い酸化物を主体とする保護皮膜が形成されます。この皮膜は一般に不動態皮膜と呼ばれ、金属内部と周囲の水や酸素などとの反応を抑えるため、優れた耐食性を発揮します。また、表面に軽微な傷が生じても、酸素が存在する環境では皮膜が再形成される性質があります。このため、ステンレス鋼管は衛生性や耐久性が求められる給水配管の材料として広く利用されています。

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