建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問116 (給水及び排水の管理 問11)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問116(給水及び排水の管理 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 可とう継手は、建築物の揺れ、地盤の不等(不同)沈下、配管の振動等による変位の吸収のために配管に取り付ける。
  • ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管に伝わる現象である。
  • 合成樹脂管のクリープ劣化とは、合成樹脂に熱応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。
  • 吸排気弁は、給水管内の空気の排出と、給水管内が負圧になった場合の逆流防止のために設置する。
  • さや管ヘッダ工法とは、集合住宅の住戸内などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独でさや管を用いて配管する工法である。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

給水設備に関する問題です。

設備に用いられている材料の材質や起こりうる現象を問いています。

選択肢1. 可とう継手は、建築物の揺れ、地盤の不等(不同)沈下、配管の振動等による変位の吸収のために配管に取り付ける。

誤:可とう継手は、建築物の揺れ、地盤の不等沈下、配管の振動とのよって起きる変形が起きないようにしています。

多少の緩みがある感じだと思ってください。

選択肢2. ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管に伝わる現象である。

正:ウォータハンマは、弁を急激に閉じると流体にあった速度エネルギーが圧力に代わって衝撃を与える現象です。

対象法としては、弁の急閉止を避け、流速を2m/s以下に抑えるようにします。

選択肢3. 合成樹脂管のクリープ劣化とは、合成樹脂に熱応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

誤:合成樹脂管のクリープ劣化は、合成樹脂管に熱応力が長時間継続してかかり、材料の変形が進んでいく状態です。

選択肢4. 吸排気弁は、給水管内の空気の排出と、給水管内が負圧になった場合の逆流防止のために設置する。

誤:吸排気弁は、給水管内の空気の排出と負圧になった時の逆流防止のために設置するものです。

選択肢5. さや管ヘッダ工法とは、集合住宅の住戸内などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独でさや管を用いて配管する工法である。

誤:さや管ヘッダ工法は、集合住宅の住戸内でヘッダから各機器にそれぞれさや管のより配管する工法です。

まとめ

現象名からなんとなくでもどのようなことなのかが想像できると思います。

なぜこのような名前になったかを考えると分かりやすいかもしれません。

参考になった数24

02

正解は、「ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに、

弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、

圧力変動の波として管に伝わる現象である。」です。

 

この問題は、給水設備の用語に関するものです。

可とう継手は建物の揺れや地盤沈下による変位を吸収するために設置されます。

合成樹脂管のクリープ劣化は熱応力が長時間作用することで材料が徐々に変形する現象です。

吸排気弁は管内の空気排出や負圧時の逆流防止に用いられ、

さや管ヘッダ工法は集合住宅で各器具に単独配管する方式です。

一方、ウォータハンマは弁を急閉止した際に「弁の上流側」に著しい圧力上昇が生じ、

それが圧力波として管路に伝わる現象です。

選択肢1. 可とう継手は、建築物の揺れ、地盤の不等(不同)沈下、配管の振動等による変位の吸収のために配管に取り付ける。

正しいです。可とう継手は、配管に柔軟性を持たせるための部材で、

建物の揺れや地盤沈下、機械振動などによる変位を吸収する役割を持ちます。

これにより配管の破損や漏水を防ぎ、耐久性を高めます。

選択肢2. ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管に伝わる現象である。

不適当です。ウォータハンマは、弁を急閉止した際に流体の運動エネルギーが急停止し、

弁の上流側に著しい圧力上昇が発生する現象です。

この圧力変動は管路全体に波として伝わり、騒音や配管損傷の原因となります。

選択肢3. 合成樹脂管のクリープ劣化とは、合成樹脂に熱応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

正しいです。クリープ劣化は、

合成樹脂管に長時間応力が作用することで徐々に変形が進む現象です。

特に高温環境下で顕著に現れ、

配管の耐久性や安全性に影響します。

 

選択肢4. 吸排気弁は、給水管内の空気の排出と、給水管内が負圧になった場合の逆流防止のために設置する。

正しいです。吸排気弁は、管内に滞留する空気を排出し、

また負圧時に外部から不衛生な水が逆流するのを防ぐ役割を持ちます。

これにより管路の水流を安定させ、衛生性を確保します。

特に高所や長い管路で重要です。

選択肢5. さや管ヘッダ工法とは、集合住宅の住戸内などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独でさや管を用いて配管する工法である。

正しいです。さや管ヘッダ工法は、集合住宅などで採用される配管方式で、

ヘッダから各器具へ単独配管を行います。

さや管を用いることで施工性が向上し、将来的な配管更新も容易になります。

水圧の安定や漏水リスクの低減にも効果があります。

参考になった数12

03

給水設備では、配管に加わる変位への対策、急激な圧力変動、配管材料の経年変化、管内の空気処理、配管工法などについて、それぞれの仕組みと役割を正確に理解することが重要です。特にウォータハンマは、水の流れを急激に変化させた際に発生する圧力変動であり、圧力上昇が生じる位置や波が伝わる方向を正しく押さえておく必要があります。

選択肢1. 可とう継手は、建築物の揺れ、地盤の不等(不同)沈下、配管の振動等による変位の吸収のために配管に取り付ける。

適切です。可とう継手は、配管に生じる変位や振動を柔軟に吸収するための継手です。建築物は地震による揺れや地盤の不同沈下などによって変位することがあり、機器の運転によって配管に振動が伝わる場合もあります。こうした動きを剛性の高い配管だけで受けると、接続部の破損や漏水につながるため、変位が予想される箇所に可とう継手を設けて配管への負担を軽減します。

選択肢2. ウォータハンマとは、給水管路において、弁を急激に閉止するときに弁の下流に生じる著しい圧力上昇が、圧力変動の波として管に伝わる現象である。

不適切です。ウォータハンマは、流れている水を弁などで急激に停止させたとき、水の慣性によって管内に急激な圧力変動が生じ、それが圧力波として管路を伝わる現象です。弁を急閉した場合、著しい圧力上昇が生じるのは基本的に水が流れてきた側、すなわち弁の上流側です。記述では「弁の下流に生じる」としている点が誤っています。ウォータハンマは騒音や振動だけでなく、配管や継手、機器の損傷を招くことがあります。

選択肢3. 合成樹脂管のクリープ劣化とは、合成樹脂に熱応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態をいう。

適切です。クリープとは、材料に一定の応力が長時間加わり続けることによって、時間の経過とともに変形が進行する現象です。合成樹脂は金属と比較して温度の影響を受けやすく、高温環境で継続的な応力を受けるとクリープが進みやすくなります。給湯配管などでは温度と圧力の影響が長期間続くため、材料の耐熱性や使用条件を考慮して適切な管材を選定することが重要です。

選択肢4. 吸排気弁は、給水管内の空気の排出と、給水管内が負圧になった場合の逆流防止のために設置する。

適切です。給水管内に空気がたまると、水の流れが妨げられたり、異常な圧力変動や騒音が生じたりすることがあります。吸排気弁は、通水時などに管内にたまった空気を外部へ排出するとともに、管内が負圧になったときには外部から空気を取り入れます。これにより負圧による逆サイホン作用を防ぎ、汚染された水が給水系統へ逆流する危険を抑える役割があります。

選択肢5. さや管ヘッダ工法とは、集合住宅の住戸内などで、ヘッダから各器具にそれぞれ単独でさや管を用いて配管する工法である。

適切です。さや管ヘッダ工法は、給水・給湯の主管をヘッダまで導き、そこから水栓や衛生器具などへ個別に配管する方式です。実際に水が流れる樹脂管を保護用のさや管の内部に通して施工します。途中の分岐継手を少なくできるため、隠ぺい部分での漏水リスクを低減できるほか、管の交換や維持管理がしやすいという利点があり、集合住宅などの住戸内配管に広く利用されています。

参考になった数7