建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問134 (給水及び排水の管理 問29)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問134(給水及び排水の管理 問29) (訂正依頼・報告はこちら)
- 排水水中ポンプは、6か月〜1年に1回、メカニカルシール部のオイル交換を行う。
- 排水槽内の悪臭防止対策としては、排水貯留時間が5〜6時間程度となるように、タイマ制御による強制排水を行う。
- グリース阻集器に設置されたトラップの清掃は、2か月に1回程度行う。
- 排水槽の清掃作業は、酸素濃度を確認した後、硫化水素濃度が10ppm以下であることを測定・確認して行う。
- 通気管は、1年に1回程度、定期的に、系統ごとに異常がないことを点検・確認する。
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この過去問の解説 (2件)
01
排水設備の維持管理に関しての問題です。
ややこしい部分もありますが、整理して取り組めるようにしましょう。
正:排水水中ポンプのメカニカルシール部のオイル交換は、6か1年に1回のペースで行います。
誤:排水槽内の悪臭防止対策として、タイマー制御により強制排出を約2時間ごとに行います。
そうすることで、悪臭発生及びスカム(スポンジ質の浮遊物)の固着化を防止します。
正:グリース阻集器のトラップの清掃は、2~3か月に1回のペースで行います。
正:排水槽の清掃作業時は、酸素濃度及び硫化水素濃度を測定してから作業を開始します。
ちなみに、酸素濃度は18%以上、硫化水素は10ppm以下となります。
また、メタンガスの存在も考慮して照明は防爆性を用います。
正:通気管の通気管は1年に1回程度可動部分を清掃・点検します。
この問題は、試験対策としても重要ですが、試験に合格してからその後の作業の方に重点される問題です。
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02
最も不適当なものは、排水槽内の悪臭防止対策に関する記述です。
排水槽(ビルピット)での悪臭発生を防ぐためには、汚水の貯留時間を短くする必要があります。
適当(正しい記述)です。
排水水中ポンプのメカニカルシールは、水がモーター内部に浸入するのを防ぐ重要な部品です。 この封入オイルの点検・交換は、6か月〜1年に1回の頻度で行うのが一般的です。
これが不適当(誤り)な記述です。
汚水が腐敗して硫化水素などの悪臭が発生するのを防ぐため、貯留時間は極力短くしなければなりません。
5〜6時間では長すぎて腐敗が始まってしまいます。
【重要ポイント】
タイマ制御による強制排水を行う場合は、2時間程度(長くても4時間以内)の間隔で行い、槽内を新鮮な状態に保つ必要があります。
適当(正しい記述)です。
グリース阻集器(グリストラップ)の清掃頻度の目安です。
・バスケット(ゴミ):毎日
・グリース(油分):7日〜10日に1回
・トラップ全体の清掃:2か月に1回程度
実務的には汚れ具合によりますが、記述の頻度は管理基準として適当です。
適当(正しい記述)です。
排水槽の清掃作業は「酸素欠乏危険作業」に該当します。
作業前には必ず濃度測定を行い、安全を確認してから立ち入ります。
・酸素濃度:18%以上
・硫化水素濃度:10ppm以下
適当(正しい記述)です。
通気管は、閉塞してしまうと排水の流れが悪くなったり、トラップの破封(封水切れ)を引き起こしたりします。
1年に1回程度、屋上の通気末端や各系統に異常がないか点検を行います。
排水設備の維持管理では、「時間」と「数値」がポイントです。
・ポンプオイル:6か月〜1年
・排水槽の強制排水:2時間程度(短く!)
・安全基準:酸素18%以上、硫化水素10ppm以下
特に「排水槽のタイマー排水」は悪臭クレームに直結する部分ですので、実務でも試験でも非常に重要です。
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