建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問138 (給水及び排水の管理 問33)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問138(給水及び排水の管理 問33) (訂正依頼・報告はこちら)
- 入浴設備において、気泡発生装置などのエアロゾルを発生させる設備を設置する場合には、空気取入口から土ぼこりが入らないような構造とする。
- プール水の消毒設備には、塩素剤に加えてオゾン消毒や紫外線消毒を併用する例がある。
- 子供が水遊びをする親水施設の用水には、衛生性の確保の面から利用形態によりプール並みの浄化装置が必要となる。
- 食品製造に関する管理システムのHACCP方式は、製造した最終製品を対象に安全確認検査を行う手法である。
- 入浴設備の循環水は、浴槽の底部に近い部分から供給する。
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この過去問の解説 (2件)
01
特殊設備に関する問題です。
特殊と言っても設備自体は身近にあるものです。
正:入浴設備において、気泡発生装置等のエアロゾルを発生させる設備には、空気取入口から土埃が入らないように構造されています。
正:プール水の消毒設備には、塩素剤の実ではなくオゾン消毒や紫外線消毒を併用するものもあります。
正:親水設備用水には、衛生の確保から利用形態によってはプール並みの浄化装置が必要になる場合があります。
誤:食品製造に関する管理システムのHACCP方式は、食中毒や異物混入を防ぐために、材料の入荷から製品の出荷までの全工程から安全確認検査を行う手法です。
正:入浴設備の循環水は、浴槽底部に近い部分から供給します。
プールや入浴設備のような身近な設備の管理についての問題でした。
実物を見ることにより理解が深まると思います。
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02
最も不適当なものは、HACCP(ハサップ)方式に関する記述です。
HACCPは、最終製品の検査だけでなく、製造工程の全段階で連続的に監視・記録を行う衛生管理手法です。
適当(正しい記述)です。
ジャグジーや気泡発生装置は、水しぶき(エアロゾル)が発生しやすく、レジオネラ属菌の感染源となるリスクがあります。
レジオネラ属菌は土壌にも生息しているため、空気取入口を地面から離し、土ぼこりが入らない構造にする必要があります。
適当(正しい記述)です。
プールの消毒は「遊離残留塩素」の確保が基本ですが、有機物の分解や殺菌効果を高めるために、オゾン消毒や紫外線消毒を補助的に併用することがあります。 (※あくまで塩素が主役で、これらは脇役です)
適当(正しい記述)です。
じゃぶじゃぶ池などの親水施設は、子供が誤って水を飲む可能性があるため、利用形態によってはプール並みの水質管理(循環ろ過、消毒など)が求められます。
これが不適当(誤り)な記述です。
HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)は、最終製品の「抜き取り検査」だけに頼るのではなく、原材料の受入から出荷までの各工程で危害要因を分析し、重要管理点を連続的に監視するシステムです。
「最終製品を対象に〜」という点が、従来方式の説明になっており誤りです。
適当(正しい記述)です。
入浴設備の循環配管において、浴槽内の水が滞留(よどみ)すると菌が繁殖しやすくなります。 水を循環させる際は、浴槽の底部に近い位置から供給し、全体が撹拌されるようにします。
この問題は、レジオネラ対策と食品衛生(HACCP)が混ざっています。
・エアロゾル対策:土ぼこりを防ぐ
・循環水:底部から供給(よどみ防止)
・HACCP:工程全体を管理(×最終検査のみ)
特にレジオネラ対策はビル管理の実務で極めて重要ですので、構造基準をしっかり把握しておきましょう。
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