建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問145 (清掃 問5)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問145(清掃 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物清掃管理の評価に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 品質評価の目的の一つには、要求品質と実際の品質とのギャップを修正することがある。
  • 組織品質は、事業所管理品質と現場管理品質の二つによって構成される。
  • 作業の評価は、長期的維持管理の観点から日常的チェックだけでは不十分である。
  • 管理者が評価を行う場合は、四半期ごとに1回実施するよう計画する。
  • 作業の改善点は、仕様書や作業基準表の内容に限定したうえで決定する。

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この過去問の解説 (2件)

01

建築物清掃管理の評価に関する問題です。

それぞれの評価方法がどのようになっているかを整理していきましょう。

選択肢1. 品質評価の目的の一つには、要求品質と実際の品質とのギャップを修正することがある。

正:品質評価の目的の1つで要求と実際の品質のギャップを修正することがあげられます。

選択肢2. 組織品質は、事業所管理品質と現場管理品質の二つによって構成される。

正:組織品質は事業所と現場の管理品質の2つから構成されています。

選択肢3. 作業の評価は、長期的維持管理の観点から日常的チェックだけでは不十分である。

正:作業評価は、長期的維持管理の観点から日常チェックのみでは不十分です。

利用者の立場になって、目視で清潔さを追求していきます。

選択肢4. 管理者が評価を行う場合は、四半期ごとに1回実施するよう計画する。

正:管理者が評価を行うときは、四半期ごとに1回実施します。

選択肢5. 作業の改善点は、仕様書や作業基準表の内容に限定したうえで決定する。

誤:作業の改善点は、仕様書や使用基準表の内容にのみにとらわれると見落としを招きます。

広い視野をもって改善に取り組んでいくようにしなくてはなりません。

まとめ

それぞれの評価方法を整理して、実際にどのように行っていけばいいかを見直していきましょう。

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02

最も不適当なものは、作業の改善点の決定方法に関する記述です。

業務改善(カイゼン)を行う際、仕様書や基準表の内容だけに限定してしまうと、新たな課題や効率化のチャンスを見逃してしまいます。

選択肢1. 品質評価の目的の一つには、要求品質と実際の品質とのギャップを修正することがある。

適当(正しい記述)です。

品質評価(インスペクション)を行う最大の目的は、発注者が求める「要求品質」と、現場で提供されている「実際の品質」とのズレ(ギャップ)を見つけ、それを埋めることです。

選択肢2. 組織品質は、事業所管理品質と現場管理品質の二つによって構成される。

適当(正しい記述)です。

清掃の品質は、大きく分けて2つの要素で構成されます。

・事業所管理品質:会社としての組織力、教育体制、労務管理など。

・現場管理品質:実際の仕上がり、作業員の態度、資機材の管理など。

選択肢3. 作業の評価は、長期的維持管理の観点から日常的チェックだけでは不十分である。

適当(正しい記述)です。

作業の評価には、美観などの「結果」だけでなく、作業の手順や安全性が守られているかというプロセスの評価も必要です。 日常的なチェックに加え、定期的なインスペクションを行うことで、長期的な維持管理が可能になります。

選択肢4. 管理者が評価を行う場合は、四半期ごとに1回実施するよう計画する。

適当(正しい記述)です。

清掃の点検・評価の頻度は、一般的に以下の通り計画されます。

・受託者(現場責任者など)による点検:毎月1回

・管理者(ビルオーナー代行など)による評価:四半期(3か月)に1回

選択肢5. 作業の改善点は、仕様書や作業基準表の内容に限定したうえで決定する。

これが不適当(誤り)な記述です。

作業の改善点を検討する際、既存の「仕様書」や「作業基準表」の内容だけに限定してはいけません。 

建物の使い方は日々変化するため、仕様書外のことであっても、気づいた点や効率化できる点があれば柔軟に取り入れ、改善していく姿勢(広い視野)が必要です。

まとめ

清掃管理の評価(インスペクション)に関する問題です。

・点検頻度:自社点検は毎月、管理者評価は3か月に1回

・改善:仕様書にとらわれず、柔軟に行う

この2点を押さえておきましょう。

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