建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問150 (清掃 問10)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問150(清掃 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

弾性床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • リノリウム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れ等を生じることがある。
  • 床維持剤の皮膜に黒ずみが生じたら、剥離作業を行い再塗布する。
  • 塩化ビニルシートは、含有する可塑剤の影響で、床維持剤の密着不良が起きやすい。
  • 塩化ビニル系床材には、床維持剤の塗布が不要な製品が販売されている。
  • 塩化ビニル系床材は、モルタルで下地に張り付けている。

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この過去問の解説 (2件)

01

弾性床材の特徴と維持管理に関する問題です。

それぞれの性質について理解できるようにしましょう。

選択肢1. リノリウム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れ等を生じることがある。

正:リノリウム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れが生じることがあります。

剥離剤はアルカリ性であって、リノリウム系、アスファルト系、ゴム系はアルカリ性に弱い特徴があります。

選択肢2. 床維持剤の皮膜に黒ずみが生じたら、剥離作業を行い再塗布する。

正:床維持剤の皮膜に黒ずみ(劣化の現れ)が生じたら、剥離作業を行い再塗布します。

選択肢3. 塩化ビニルシートは、含有する可塑剤の影響で、床維持剤の密着不良が起きやすい。

正:塩化ビニルシートは、含有する可塑性の影響で、床維持剤の密着不良を起こしやすいです。

 

選択肢4. 塩化ビニル系床材には、床維持剤の塗布が不要な製品が販売されている。

正:塩化ビニル系誤床材には、床維持剤の塗布が不要な製品が販売されています

選択肢5. 塩化ビニル系床材は、モルタルで下地に張り付けている。

誤:塩化塩化ビニル系床材に、モルタルで下地を張り付けると酸性に弱いもの同士でより劣化が早まります。

まとめ

床材の特徴を掴んで理解をすれば、それほど難しい問題ではないと思います。

問題をしっかりと読んで、誤解しないようにしましょう。

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02

最も不適当なものは、塩化ビニル系床材の施工方法に関する記述です。

塩化ビニル系床材(Pタイルや長尺シート)は、モルタルで貼るのではなく、接着剤で貼り付けます。

選択肢1. リノリウム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れ等を生じることがある。

適当(正しい記述)です。

リノリウムは天然素材(亜麻仁油など)から作られた床材です。

アルカリ性に弱く、一般的な剥離剤(強アルカリ)を使うと変色(黄変)したり、成分が分解してボロボロになったりするため注意が必要です。

選択肢2. 床維持剤の皮膜に黒ずみが生じたら、剥離作業を行い再塗布する。

適当(正しい記述)です。

床維持剤(ワックス)を塗り重ねていくと、汚れを抱き込んで黒ずんできます(ビルドアップ)。

黒ずみが生じたら、洗浄では落ちないため、剥離作業(古いワックスを全て溶かして除去)を行い、新しく塗り直します。

選択肢3. 塩化ビニルシートは、含有する可塑剤の影響で、床維持剤の密着不良が起きやすい。

当(正しい記述)です。

塩化ビニルシートには、柔らかくするために可塑剤(かそざい)が含まれています。 この成分が表面に滲み出てくると、ワックスの密着を阻害したり、変色させたりすることがあります。

選択肢4. 塩化ビニル系床材には、床維持剤の塗布が不要な製品が販売されている。

適当(正しい記述)です。

最近では、工場出荷に強力なコーティング(UVコーティングや防汚加工)が施されたノーワックス床材(NW)が多く普及しています。

これらはワックス塗布が不要(あるいは禁止)とされています。

選択肢5. 塩化ビニル系床材は、モルタルで下地に張り付けている。

これが不適当(誤り)な記述です。

【プロの視点】 

建設・内装工事の知識があれば即答できる問題です。

塩化ビニル床タイルやシートは、下地がモルタルであっても、施工にはアクリル系やウレタン系などの床用接着剤を使用します。

モルタルそのもので貼り付けるのは、タイル(陶磁器)や石材の場合です。

まとめ

床材の特性と施工知識が問われています。

・リノリウム:アルカリ厳禁(天然素材だから)

・塩ビ床:接着剤で貼る(モルタルではない)

特にリノリウムのアルカリ弱点は清掃の最重要項目です。

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