建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問23 (建築物の環境衛生 問3)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問23(建築物の環境衛生 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

一般環境、労働環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 一般環境の大気、水質、騒音、土壌等に対して、環境基準が定められている。
  • 学校における環境衛生の基準は、学校保健安全法で定められている。
  • 許容濃度における曝露(ばくろ)濃度とは、呼吸用保護具を装着している状態で、労働者が作業中に吸入するであろう空気中の当該物質の濃度である。

  • 最大許容濃度とは、作業中のどの時間をとっても曝露濃度がこの数値以下であれば、ほとんど全ての労働者に健康上の悪い影響がみられないと判断される濃度である。
  • 労働環境においては、曝露時間が短い、あるいは労働強度が弱い場合でも、許容濃度を超える曝露は避けるべきである。

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この過去問の解説 (1件)

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問題文は、一般環境と労働環境に関する基本的な用語や基準の考え方を問うものです。一般環境では、大気、水質、騒音、土壌などについて国が環境基準を定めています。また、学校の環境衛生については学校保健安全法に基づく学校環境衛生基準が整備されています。一方、労働環境では、許容濃度や最大許容濃度の意味を正しく理解することが重要です。特に、許容濃度は呼吸用保護具を前提にした値ではない点が重要な論点です。

選択肢1. 一般環境の大気、水質、騒音、土壌等に対して、環境基準が定められている。

適切です。環境基準は、環境基本法に基づき、人の健康の保護や生活環境の保全のために維持されることが望ましい基準として定められているものです。対象には大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音などが含まれます。この選択肢は、一般環境に対して国が一定の目標水準を設けているという趣旨を正しく述べています。環境基準は、工場や事業場の規制値そのものとは少し異なりますが、環境行政の基本となる重要な指標です。

選択肢2. 学校における環境衛生の基準は、学校保健安全法で定められている。

適切です。学校における環境衛生の管理は、学校保健安全法に基づいて行われており、具体的な基準として学校環境衛生基準が定められています。これは教室の換気、採光、照明、水質などについて、児童生徒が健康に学べる環境を維持するための基準です。したがって、この選択肢は法的根拠の示し方として正しく、学校環境衛生が独立した告示だけで存在しているのではなく、学校保健安全法に根拠を持つことを理解しておくことが大切です。

選択肢3.

許容濃度における曝露(ばくろ)濃度とは、呼吸用保護具を装着している状態で、労働者が作業中に吸入するであろう空気中の当該物質の濃度である。

不適切です。許容濃度は、通常、労働者が有害物質に繰り返しばく露された場合でも、ほとんどの労働者に健康上の悪影響がみられないと考えられる空気中濃度の目安です。この考え方は、基本的に作業場の空気そのものの濃度を対象にしており、呼吸用保護具を装着していることを前提にした定義ではありません。保護具はリスク低減のために用いられますが、許容濃度の考え方そのものは、まず作業環境中の濃度管理を中心に置いています。そのため、この選択肢の説明は定義の捉え方として誤っています。 

選択肢4. 最大許容濃度とは、作業中のどの時間をとっても曝露濃度がこの数値以下であれば、ほとんど全ての労働者に健康上の悪い影響がみられないと判断される濃度である。

適切です。最大許容濃度は、短時間であってもその値を超えないように管理すべき濃度として扱われます。平均的なばく露濃度ではなく、作業中のどの時点を切り取っても上回らないことが求められる点が特徴です。有害性の強い物質では、短時間の高濃度ばく露でも健康障害が起こりうるため、このような考え方が必要になります。この選択肢は、最大許容濃度の趣旨を表しています。

選択肢5. 労働環境においては、曝露時間が短い、あるいは労働強度が弱い場合でも、許容濃度を超える曝露は避けるべきである。

適切です。許容濃度は安全と危険を単純に分ける絶対的な境界線ではなく、健康障害を予防するための管理上の目安です。そのため、曝露時間が短いから、あるいは作業が軽いからといって、安易に許容濃度を超えてよいとはいえません。個人差や複合的なばく露条件によって影響の出方は変わるため、実務ではできるだけ許容濃度を超えないように管理することが基本です。この選択肢は、労働衛生管理の基本姿勢として妥当です。 

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