建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問24 (建築物の環境衛生 問4)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問24(建築物の環境衛生 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

体温調節に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 寒冷環境では、温暖環境に比較して、体内と身体表層部との温度差が小さくなる。
  • 平均皮膚温の算出式であるHardy‐DuBoisの7点法で、皮膚温の重みづけが一番大きいのは、腹である。

  • 皮膚の血管の収縮・拡張や発汗、ふるえは、自律性体温調節である。
  • 低温の環境では、熱産生量は増加する。
  • 核心温は、身体表面の温度に比べて、外気温の影響を受けにくい。

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この過去問の解説 (1件)

01

体温調節に関する問題です。寒冷環境や温熱環境において、人の体がどのように熱を保ち、あるいは放散しているかを理解しているかが問われています。体温調節では、核心温と皮膚温の違い、自律神経による反応、さらに寒冷時の熱産生の増加などが重要なポイントです。各選択肢は、体温調節の基本的な仕組みを正しく捉えているかどうかを確認する内容になっています。

選択肢1. 寒冷環境では、温暖環境に比較して、体内と身体表層部との温度差が小さくなる。

不適切です。寒冷環境では、体は熱を逃がさないように皮膚血管を収縮させ、血液が体表へ流れにくくなります。その結果、身体の表面温度は下がりやすくなり、逆に体内の核心温はできるだけ一定に保たれます。したがって、体内と身体表層部との温度差は小さくなるのではなく、むしろ大きくなるのが一般的です。この選択肢は、寒冷時の体温保持の仕組みを逆に捉えているため誤りです。

選択肢2.

平均皮膚温の算出式であるHardy‐DuBoisの7点法で、皮膚温の重みづけが一番大きいのは、腹である。

適切です。平均皮膚温は、身体の各部位の皮膚温を単純平均するのではなく、部位ごとの面積や生理学的重要性を踏まえて重みづけして算出します。Hardy-DuBoisの7点法では、腹部は比較的大きな重みが与えられている部位として扱われます。これは、腹部が体幹部にあたり、全身の熱状態を反映しやすい部位の一つだからです。したがって、この記述は平均皮膚温の考え方に沿った内容であり適切です。

選択肢3. 皮膚の血管の収縮・拡張や発汗、ふるえは、自律性体温調節である。

適切です。体温調節には、本人が意識して行う行動性体温調節と、体が無意識に行う自律性体温調節があります。皮膚血管の収縮や拡張は熱放散を調整する反応であり、発汗は蒸発による放熱を高める反応です。また、ふるえは筋活動によって熱産生を増やす反応です。これらはいずれも、意思とは無関係に自律神経系などを介して生じるため、自律性体温調節に含まれます。このため記述は正しいです。

選択肢4. 低温の環境では、熱産生量は増加する。

適切です。低温環境に置かれると、人体は体温を維持するために熱を多く作り出そうとします。その代表例が、筋肉を細かく収縮させるふるえであり、これによって熱産生が増加します。また、長期的には代謝活動の亢進によっても熱産生が高まります。寒い場所で体が自然に震えるのは、この仕組みによるものです。したがって、低温環境で熱産生量が増加するという記述は、体温調節の基本に合致しており適切です。

選択肢5. 核心温は、身体表面の温度に比べて、外気温の影響を受けにくい。

適切です。核心温とは、脳や内臓など身体の深部の温度を指し、生命維持にとって極めて重要なため、一定に保たれるよう強く調節されています。一方、身体表面の温度、すなわち皮膚温は外気温や風、放射熱などの影響を受けやすく、環境条件によって大きく変動します。寒い場所で手足が冷たくなっても、すぐに内臓の温度が同じように下がるわけではないのはそのためです。よって、この記述は適切です。

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