建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問26 (建築物の環境衛生 問6)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問26(建築物の環境衛生 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

体温調節に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 快適温度は、一般的に男性に比べて女性で数度高い。
  • 高齢者における、寒冷による血圧の変動は若年者と比較して少ない。
  • 着衣の保温性を表す量として、クロ値(clo)がある。
  • 蒸発は、水分が皮膚より気化するときに潜熱で皮膚表面の熱を奪う現象である。
  • 女性の核心温は、ホルモンによって周期的に影響を受ける。

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この過去問の解説 (1件)

01

人体の体温調節は、産熱と放熱のバランスによって維持されています。放熱には放射、対流、伝導、蒸発があり、年齢、性別、着衣、ホルモンなども体温の感じ方や調節機能に影響します。この問題は、温熱環境と人体生理の基本事項について、正しく理解できているかを問う内容です。特に高齢者の寒冷反応や、着衣の保温性、蒸発による熱放散の仕組みは重要な知識です。

選択肢1. 快適温度は、一般的に男性に比べて女性で数度高い。

適切です。快適温度は、代謝量、筋肉量、皮下脂肪、血流の状態などの影響を受けて決まります。女性は男性より代謝量が低い傾向があり、さらに皮膚血流やホルモンの影響など複数の要因により、同じ環境でも寒さを感じやすいです。そのため、快適と感じる温度は男性よりやや高めになる傾向があります。ただし個人差はありますので、すべての人に一律に当てはまるわけではありませんが、一般論としては正しい記述です。

選択肢2. 高齢者における、寒冷による血圧の変動は若年者と比較して少ない。

不適切です。高齢者は寒冷刺激を受けると、末梢血管の収縮や自律神経反応の影響により、血圧が大きく変動しやすい傾向があります。特に冬季は、暖かい室内から寒い脱衣所や浴室へ移動した際に急激な血圧上昇が起こりやすく、これがヒートショックの一因にもなります。若年者より調節機能が低下しているから変動が少ないと考えがちですが、実際には寒さの影響を受けやすく、むしろ注意が必要です。

選択肢3. 着衣の保温性を表す量として、クロ値(clo)がある。

適切です。クロ値は、衣服がどれだけ熱を逃がしにくいかを示す指標で、着衣の保温性を表すために用いられます。数値が大きいほど保温性が高く、寒い環境に適した衣服であることを意味します。たとえば、薄い夏服はクロ値が低く、厚手の冬服や重ね着はクロ値が高くなります。温熱環境の評価では、室温や湿度だけでなく、こうした着衣条件も快適性に大きく関わるため、クロ値は重要な考え方です。

選択肢4. 蒸発は、水分が皮膚より気化するときに潜熱で皮膚表面の熱を奪う現象である。

適切です。蒸発とは、汗などの水分が皮膚表面から気体になるときに、気化に必要な熱を皮膚から奪っていく現象です。このとき奪われる熱を潜熱といい、体温を下げる働きをします。暑いときに汗をかくのは、この蒸発によって効率よく熱を逃がすためです。なお、設問中の「皮腐」は誤記と考えられ、意味としては「皮膚表面」です。内容自体は蒸発による放熱の説明として正しいです。

選択肢5. 女性の核心温は、ホルモンによって周期的に影響を受ける。

適切です。核心温とは、体の深部の温度であり、脳や内臓などの重要な器官の温度を指します。女性では月経周期に伴うホルモン変動、とくに黄体ホルモンの影響によって、核心温が周期的に変動することが知られています。一般に排卵後は基礎体温がやや上昇し、月経が始まる前後で低下します。このように、女性の体温は内分泌機能の影響を受けるため、この記述は正しいです。

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