建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問31 (建築物の環境衛生 問11)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問31(建築物の環境衛生 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

空気汚染物質とその健康障害との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • オゾン    ――― 気道粘膜の刺激
  • ラドン    ――― 肺がん
  • ハウスダスト ――― 喘息(ぜんそく)
  • たばこ煙   ――― 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 二酸化窒素  ――― 過敏性肺炎

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この過去問の解説 (2件)

01

空気汚染物質とそれによって引き起こされる健康障害の正しい組合せに関する理解を問う問題です。各物質が人体に与える影響は疫学的・医学的に整理されており、代表的な健康被害との対応関係を押さえておくことが重要です。特に室内外の空気環境に関わる代表的な汚染物質については、試験でも頻出であるため、基本的な知識として確実に理解しておく必要があります。

選択肢1. オゾン    ――― 気道粘膜の刺激

適切です。オゾンは強い酸化作用を持つ気体であり、吸入すると気道や肺の粘膜を刺激します。これにより、咳や喉の痛み、呼吸困難などの症状が現れることがあります。特に光化学スモッグの原因物質として知られており、濃度が高くなると健康被害が顕著になります。したがって、オゾンと気道粘膜刺激の組合せは正しい関係です。

選択肢2. ラドン    ――― 肺がん

適切です。ラドンは天然に存在する放射性ガスであり、吸入すると肺に沈着して内部被ばくを引き起こします。長期間の曝露により肺がんのリスクが高まることが知られており、特に地下や換気の悪い室内環境で問題となります。国際的にもラドンは喫煙に次ぐ肺がん原因とされており、この組合せは正しいものです。

選択肢3. ハウスダスト ――― 喘息(ぜんそく)

適切です。ハウスダストにはダニの死骸やフン、カビ、繊維くずなどが含まれており、これらがアレルゲンとなって気道に炎症を引き起こします。その結果、ぜん息発作やアレルギー症状を誘発することがあります。特に室内環境の管理が不十分な場合に影響が大きくなるため、この組合せは適切です。

選択肢4. たばこ煙   ――― 慢性閉塞性肺疾患(COPD)

適切です。たばこ煙には多数の有害物質が含まれており、長期間の喫煙によって気道や肺胞が慢性的に損傷されます。その結果、気流閉塞が進行し、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症します。COPDは進行性の疾患であり、呼吸機能の低下を引き起こすため、たばこ煙との関連は明確です。

選択肢5. 二酸化窒素  ――― 過敏性肺炎

不適切です。二酸化窒素は主に気道への刺激や炎症を引き起こし、呼吸機能の低下やぜん息の悪化などに関与しますが、過敏性肺炎の主な原因ではありません。過敏性肺炎はカビや有機粉じんなどの吸入による免疫反応で発症するものであり、二酸化窒素とは直接的な因果関係はありません。このため、この組合せは誤りです。

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02

正解は、「二酸化窒素―過敏性肺炎」です。

この問題は、空気汚染物質とその健康障害との組合せに関するものです。

オゾンは強い酸化力を持ち、気道粘膜を刺激することが知られています。

ラドンは放射性物質であり、長期曝露により肺がんリスクがを高まります。

ハウスダストはダニ・カビ・繊維などの集合体で、アレルギー性疾患や喘息の主要因です。

たばこ煙はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の危険因子です。

一方、二酸化窒素は自動車排ガスやガス機器から発生し、

呼吸器刺激や肺機能低下を引き起こしますが、過敏性肺炎との関連はありません。

選択肢1. オゾン    ――― 気道粘膜の刺激

正しいです。

オゾン(O₃)は強い酸化作用を持つ気体で、

光化学スモッグの主成分として知られています。

高濃度のオゾンに曝露すると、鼻・喉・気管支などの気道粘膜が刺激され、

咳、胸部不快感、呼吸困難などの症状が現れます。

特に運動時や子ども・高齢者では影響が強く出やすく、

短時間曝露でも肺機能低下が確認されています。

選択肢2. ラドン    ――― 肺がん

正しいです。

ラドン(Rn)は自然界に存在する放射性希ガスで、

土壌や岩石から発生し、建物内に侵入することがあります。

ラドンは無色・無臭で感知できませんが、放射線を放出するため、

長期吸入により肺組織が損傷し、肺がんリスクが上昇します。

世界保健機関(WHO)や米国EPAも、

喫煙に次ぐ肺がんの主要因としてラドンを位置づけています。

選択肢3. ハウスダスト ――― 喘息(ぜんそく)

正しいです。

ハウスダストは、ダニの死骸・糞、カビ、繊維片、花粉、ペットの毛など、

多様な微粒子の集合体です。

これらはアレルギー反応を引き起こしやすく、

特にダニ抗原は喘息の主要な誘因として知られています。

吸入すると気道の炎症が悪化し、咳、喘鳴、呼吸困難などの症状を誘発します。

 

選択肢4. たばこ煙   ――― 慢性閉塞性肺疾患(COPD)

正しいです。

たばこ煙には数千種類の化学物質が含まれ、その多くが有害物質です。

長期的な喫煙は気道の慢性炎症を引き起こし、

肺胞破壊(肺気腫)や気道閉塞(慢性気管支炎)を進行させます。

これらを総称した疾患がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)であり、

喫煙は最大かつ最も確実な危険因子です。

受動喫煙でもリスクは増加します。

選択肢5. 二酸化窒素  ――― 過敏性肺炎

不適当です。

二酸化窒素(NO₂)は、

自動車排ガス、ガスコンロ、暖房器具などから発生する刺激性ガスで、

呼吸器への影響としては、気道刺激、肺機能低下、呼吸器疾患の悪化などが

知られています。

しかし、過敏性肺炎(HP)は、カビ・細菌・動物性タンパク・化学物質などの、

抗原を吸入することで免疫反応が過剰に起こる疾患です。

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