建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問40 (建築物の環境衛生 問20)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問40(建築物の環境衛生 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
- 脱毛は、放射線の早期影響の一つである。
- 電離放射線により発生する代表的な悪性腫瘍として、白血病がある。
- 急性放射線熱傷は、通常の熱傷に比べて初期には痛みがない。
- 妊娠可能な婦人へのX線の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。
- 微量な線量であっても影響が発生する可能性があることを、確定的影響と呼ぶ。
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この過去問の解説 (2件)
01
電離放射線による健康影響は、大きく早期に現れる障害と、将来の発がんなどとして現れる障害に分けて理解すると整理しやすいです。さらに、ある線量を超えると症状が出やすくなる確定的影響と、しきい値がないものとして扱われる確率的な影響の区別も重要です。本問は、こうした放射線障害の基本概念と、医療被ばく時の放射線防護の考え方を問う問題です。
適切です。脱毛は、比較的高い線量の放射線を受けた場合に早い時期にみられる代表的な影響の一つです。これは毛根の細胞が放射線に弱く、細胞分裂が障害されることで起こります。早期影響は、被ばく後まもなくから数週間程度の間に現れる障害を指し、皮膚障害や造血機能障害などと同じく、脱毛もその範囲に含まれます。したがって、この記述は正しいです。
適切です。白血病は、電離放射線による健康影響の中でも古くから関連がよく知られている悪性腫瘍です。放射線被ばくによる発がんは、被ばくした人すべてに一定の症状が出るものではなく、確率的に発生リスクが上がるという性質をもちます。その代表例として白血病が挙げられるため、この選択肢は適切です。放射線と発がんの関係を学ぶうえで、白血病は基本事項として押さえておきたい内容です。
適切です。放射線による皮膚障害は、一般的な熱によるやけどと異なり、受傷直後に強い痛みが出ないことがあります。放射線障害では、初期に軽い発赤や違和感がみられたあと、いったん症状が目立たない潜伏期を経てから、より強い皮膚症状が現れることがあります。このため、見た目や自覚症状が軽いから大丈夫とは判断できません。通常の熱傷との違いとして、初期には痛みが乏しいという理解でよいです。
適切です。これは放射線防護でいう10日規則を踏まえた記述です。受胎の可能性が低い時期を選んで骨盤部のX線検査を行い、胎児被ばくの可能性をできるだけ避けるという考え方に基づいています。なお、現在の国際的な運用では検査内容に応じてより柔軟に判断する考え方も示されていますが、試験で問われる基礎知識としては、月経開始後10日以内に行うという表現は適切として扱われます。
不適切です。これは確定的影響と確率的影響を取り違えています。確定的影響は、あるしきい線量を超えたときに現れ、線量が増えるほど重症化しやすい影響です。これに対して、微量な線量でも発生の可能性を完全には否定できないものとして扱われるのは確率的影響で、代表例はがんや白血病です。したがって、この選択肢の説明は誤りであり、本問の最も不適当な記述です。
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02
正解は、「微量な線量であっても影響が発生する可能性があることを、確定的影響と呼ぶ。」です。
この問題は、電離放射線の健康影響に関するものです。
電離放射線の健康影響は、大きく、確定的影響と確率的影響に分類されます。
確定的影響は、ある一定以上の線量を超えると必ず発生し、線量が増えるほど重症化する影響で、
脱毛・皮膚障害・不妊・白内障などが代表例です。
また、急性放射線熱傷は通常の熱傷と異なり、初期に痛みが乏しい特徴があります。
妊娠可能な女性への骨盤部X線照射は、妊娠初期の被ばくを避けるため、
月経開始後10日以内に行うのが原則です。
一方、確率的影響はしきい線量がなく、微量被ばくでも発生する可能性があり、
代表的なものが、がんと遺伝的影響です。
正しいです。
脱毛は、放射線の確定的影響の一つであり、比較的早期に現れる症状です。
毛母細胞は分裂が盛んな細胞であるため、放射線感受性が高く、
一定以上の線量を受けると細胞が損傷し、毛髪が抜け落ちます。
これはしきい線量を超えた場合に必ず発生するため、確定的影響に分類されます。
正しいです。
電離放射線による確率的影響の代表例ががんであり、
その中でも特に白血病は放射線との関連が強いことが知られています。
広島・長崎の被爆者研究でも、白血病の発症率が有意に上昇したことが確認されています。
白血病は骨髄の造血細胞が放射線により損傷を受け、異常増殖することで発症します。
正しいです。
急性放射線熱傷は、皮膚が高線量の放射線を受けた際に生じる障害で、
通常の熱傷とは異なる特徴があります。
放射線は皮膚の神経や細胞を直接損傷するため、
初期には痛みが乏しい、あるいは全く感じないことがあります。
しかし、数時間〜数日後に紅斑、水疱、潰瘍などが出現し、症状が進行すると強い痛みを伴います。
正しいです。
妊娠初期の胎児は放射線感受性が非常に高く、
特に受精直後〜妊娠10週頃までは奇形や発育障害のリスクが高まります。
そのため、妊娠可能な女性に骨盤部X線照射を行う場合は、
妊娠している可能性が最も低い、月経開始後10日以内に実施することが推奨されています。
不適当です。
微量な線量でも発生する可能性があるのは 確率的影響であり、
代表例はがんと遺伝的影響です。
一方、確定的影響はしきい線量が存在し、一定以上の線量を受けた場合に発生し、
線量が増えるほど重症化します。
脱毛、皮膚障害、不妊、白内障などが該当します。
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