建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問58 (空気環境の調整 問13)
問題文
ア 終末沈降速度
イ 拡散系数
ウ 気流に平行な垂直面への沈着速度
エ 粒子径を代表長さとしたレイノルズ数
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問58(空気環境の調整 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 終末沈降速度
イ 拡散系数
ウ 気流に平行な垂直面への沈着速度
エ 粒子径を代表長さとしたレイノルズ数
- アとイ
- アとウ
- アとエ
- イとエ
- ウとエ
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この過去問の解説 (3件)
01
最も適当なものは「アとエ」です。
終末沈降速度は粒径の2乗に比例するため、粒径が大きくなると数値が大きくなります。
拡散係数は粒径が大きくなると小さくなります。
粒径が小さいほど粒子は散らばりやすくなるためです。
気流に平行な垂直面(壁面)への沈着速度は粒子が大きくなると小さくなります。
粒子が大きいと重力により水平面(床面)へ落ちるためです。
レイノルズ数が大きいと乱流、小さいと層流となります。
代表長さが大きい(粒径が大きい)ほどレイノルズ数も大きくなり乱流となります。
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02
正解は、「アとエ」です。
この問題は、浮遊粒子の動力学的性質が粒径の増大によるに変化に関するものです。
粒子の運動は、重力、慣性、ブラウン運動、空気抵抗など複数の要因で決まります。
粒径が大きくなると、粒子の質量が増えるため、重力による沈降速度は大きくなります。
また、粒径を代表長さとしたレイノルズ数は、粒径が大きいほど増加し、
流れの性質(層流→遷移→乱流)に影響を与えます。
一方、拡散係数はブラウン運動に依存するため、粒径が大きくなるほど急激に小さくなります。
気流に平行な垂直面への沈着速度は、粒径が大きいほど慣性衝突が増える場合もありますが、
一般的ではありません。
粒径増大で確実に増加するのは「終末沈降速度」と「レイノルズ数」です。
誤りです。
アは正しいですが、イが誤りです。。アの終末沈降速度は、粒径が大きくなるほど粒子の質量が増加し、重力による沈降力が空気抵抗を上回りやすくなるため、増加します。一方、イの拡散係数はブラウン運動に依存し、粒径が小さいほど活発にランダム運動を行うため大きくなります。粒径が大きくなるとブラウン運動は弱まり、拡散係数は指数関数的に減少します。
誤りです。
アは正しいですが、ウが誤りです。気流に平行な垂直面への沈着速度は、粒径が大きくなると慣性衝突が増えるため増加する場合もありますが、粒径が小さい領域では拡散沈着が支配的ですが、粒径が大きくなると逆に沈着しにくくます。
正しいです。
終末沈降速度は、粒径が大きくなるほど粒子の質量が増加し、重力による沈降が強くなるため増加します。レイノルズ数は、粒子径を代表長さとするため、粒径が大きくなると比例して増加します。レイノルズ数は Re=ρvdμ で表され、粒径dが増えるとReも増加します。これは粒子の運動が層流から遷移・乱流へと変化しやすくなることになります。
誤りです。
エは正しいですが、イが誤りです。拡散係数はブラウン運動に依存し、粒径が小さいほど大きく、粒径が大きくなると急激に減少します。これは、粒子が大きくなるほど熱運動によるランダムな動きが抑制されるためです。一方、レイノルズ数は粒径が大きくなるほど増加します。
誤りです。
エは正しいですが、ウが誤りです。沈着速度は粒径が大きくなると、慣性衝突が増えるため増加する場合もありますが、粒径が小さい領域では拡散沈着が支配的です。一方、レイノルズ数は粒径が大きくなるほど増加します。
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03
この問題では、空気中に浮遊する粒子の大きさが変化したとき、沈降、拡散、壁面への沈着、流体中での運動を表す数値がどのように変化するかが問われています。終末沈降速度は粒径が大きいほど増加し、拡散係数は反対に減少します。また、気流に平行な垂直面への沈着では微小粒子のブラウン運動が重要です。粒子径を代表長さとするレイノルズ数は粒径の増加に伴って大きくなるため、増加する性質はアとエです。
不適切です。終末沈降速度は、粒子が重力によって落下し、重力と空気抵抗が釣り合ったときの一定の速度です。ストークスの法則が適用できる範囲では粒径の2乗に比例するため、粒径が大きいほど速く沈降します。一方、拡散係数は粒子が大きくなるほど小さくなります。小さな粒子ほど周囲の気体分子との衝突によるブラウン運動の影響を強く受け、不規則に移動しやすいためです。したがって、両方が大きくなる組合せではありません。
不適切です。終末沈降速度は粒径が大きくなるほど増加します。粒子が大きくなるほど重力による沈降の影響が強くなるためです。一方、気流に平行な垂直面への沈着では、重力は壁面方向ではなく下向きに作用するため、水平面への沈降とは異なります。微小な粒子はブラウン運動による拡散によって気流を横切って壁面へ到達しやすく、粒径が大きくなるにつれてこの拡散作用が弱くなるため、沈着速度は小さくなる方向を示します。
適切です。終末沈降速度は、ストークスの法則が成立する範囲では粒径の2乗に比例するため、粒径が大きくなるほど増加します。また、レイノルズ数は、流体の密度、速度、代表長さなどから求められ、代表長さとして粒子径を用いる場合、他の条件が同じであれば粒径が大きいほど数値も大きくなります。つまり、どちらも粒径の増大に伴って大きくなる動力学的性質であるため、この組合せが最も適当です。
不適切です。粒子径を代表長さとしたレイノルズ数は、粒径が大きくなると大きくなる性質をもちます。一方、拡散係数は逆の変化を示します。微小粒子は周囲の気体分子から絶えず不規則な衝突を受けてブラウン運動を行うため、粒径が小さいほど拡散しやすくなります。ストークス・アインシュタインの関係でも、拡散係数はおおむね粒径に反比例します。このため、粒径の増加によって両方の数値が大きくなる組合せではありません。
不適切です。粒子径を代表長さとしたレイノルズ数は、代表長さである粒径が大きくなるにつれて増加します。しかし、気流に平行な垂直面への沈着では、微小粒子のブラウン運動による拡散が重要になります。小さな粒子ほど不規則な運動が活発で、気流の流線から外れて壁面に到達しやすくなります。粒径が大きくなると拡散係数が小さくなり、このような拡散による沈着も弱くなるため、両方が増加する組合せではありません。
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