建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問65 (空気環境の調整 問20)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問65(空気環境の調整 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

ヒートポンプに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 電動機駆動ヒートポンプは、電動冷凍機とボイラを組み合わせる熱源方式に比べて夏期と冬期の使用電力量の差を小さくできる。
  • 水熱源方式は、河川水や下水の熱などの未利用エネルギーの活用に適している。
  • 空気熱源方式の一般的な採熱源は、外気である。
  • ガスエンジン駆動方式は、エンジン排熱を有効利用することで、寒冷地における暖房熱源に適している。
  • 空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、現在の主流は水熱源方式である。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、
現在の主流は水熱源方式である」です。

選択肢1. 電動機駆動ヒートポンプは、電動冷凍機とボイラを組み合わせる熱源方式に比べて夏期と冬期の使用電力量の差を小さくできる。

正しいです。
電動機駆動ヒートポンプは熱生成の仕組みが夏冬で変わらないため
夏期と冬期の使用電力差が小さくなります。

選択肢2. 水熱源方式は、河川水や下水の熱などの未利用エネルギーの活用に適している。

正しいです。
冷却水として河川水や下水を使用することで未利用エネルギーを
活用できる可能性があります。

選択肢3. 空気熱源方式の一般的な採熱源は、外気である。

正しいです。
空気熱源方式はファンにより外気を取り込むことで熱の授受をします。

選択肢4. ガスエンジン駆動方式は、エンジン排熱を有効利用することで、寒冷地における暖房熱源に適している。

正しいです。
ガスエンジン駆動方式はエンジン排熱を暖房熱源として使用できます。

選択肢5. 空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、現在の主流は水熱源方式である。

誤りです。
水熱源方式は水の確保に工夫が必要で導入コストが高くなります。
空気熱源方式の方が使い勝手がいいため主流となっています。

まとめ

ヒートポンプの特徴を覚えておきましょう。

参考になった数17

02

ヒートポンプは、外気や水などから熱をくみ上げ、冷房や暖房に利用する設備です。熱を一からつくるのではなく、冷媒を介して低温側から高温側へ移動させるため、効率よく熱を利用できます。熱源には外気、河川水、下水、地下水などがあり、駆動方式にも電動機やガスエンジンがあります。それぞれの特徴と、一般的な普及状況を理解することが重要です。

選択肢1. 電動機駆動ヒートポンプは、電動冷凍機とボイラを組み合わせる熱源方式に比べて夏期と冬期の使用電力量の差を小さくできる。

適切です。電動冷凍機とボイラを組み合わせた方式では、夏期の冷房には電力を使用する一方、冬期の暖房には主としてボイラの燃料を使用するため、季節による電力需要の差が大きくなります。電動機駆動ヒートポンプでは、冷房だけでなく暖房にも電力を使用するため、冬期にも一定の電力需要が生じ、夏期と冬期の使用電力量の差を小さくできます。

選択肢2. 水熱源方式は、河川水や下水の熱などの未利用エネルギーの活用に適している。

適切です。水熱源ヒートポンプは、水が持つ熱を利用して冷暖房を行うため、河川水、下水、地下水などを熱源として利用できます。これらは外気と比較して年間を通した温度変化が比較的小さく、冬には外気より暖かく、夏には外気より冷たい場合があります。そのため効率よく採熱・放熱でき、従来は十分利用されていなかった都市や自然環境の熱エネルギーを有効活用する方法として適しています。

選択肢3. 空気熱源方式の一般的な採熱源は、外気である。

適切です。空気熱源ヒートポンプは、一般に建物の外部にある空気、すなわち外気を熱源として利用します。暖房時には外気から熱を取り込み、その熱を冷媒によって室内側へ運びます。冷房時には反対に、室内から取り除いた熱を外気へ放出します。河川や井戸などの特別な熱源設備を必要とせず、比較的容易に設置できることから、住宅から業務用建築物まで幅広く利用されています。

選択肢4. ガスエンジン駆動方式は、エンジン排熱を有効利用することで、寒冷地における暖房熱源に適している。

適切です。ガスエンジン駆動ヒートポンプは、ガスエンジンによって圧縮機を駆動する方式です。運転中にエンジンから発生する排熱を回収し、暖房などに有効利用できます。特に外気温が低い寒冷地では、空気熱源ヒートポンプの暖房能力が低下しやすくなりますが、エンジン排熱を利用することで暖房能力を補うことができるため、寒冷地での暖房にも適した特徴を持っています。

選択肢5. 空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、現在の主流は水熱源方式である。

不適切です。一般に広く普及しているのは空気熱源方式です。空気熱源方式は、どこでも得やすい外気を熱源として利用でき、河川水、地下水、冷却水などを確保するための設備を必要としないため、設置しやすいという大きな利点があります。家庭用エアコンや業務用パッケージエアコンなどにも広く採用されています。水熱源方式にも高効率などの利点がありますが、利用できる水熱源や付帯設備が必要となるため、空気熱源方式ほど一般的ではありません。

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03

正解は、「空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、現在の主流は水熱源方式である。」です。

この問題は、ヒートポンプの特徴に関するものです。

熱源の種類としては、空気熱源方式と水熱源方式が代表的です。

空気熱源方式は、外気を熱源とする最も一般的な方式で、

家庭用エアコンからビル用マルチまで、現在の主流です。

一方、水熱源方式は、河川水・下水・地下水・排熱回収水などの未利用エネルギーを活用でき、

高効率ですが、設備・立地条件の制約が大きく、適用範囲は限定的です。 

また、ガスエンジン駆動ヒートポンプは、エンジン排熱を暖房に利用できるため、

特に寒冷地での暖房熱源として有利です。 

選択肢1. 電動機駆動ヒートポンプは、電動冷凍機とボイラを組み合わせる熱源方式に比べて夏期と冬期の使用電力量の差を小さくできる。

正しいです。

電動機駆動ヒートポンプは、冷房時には冷凍機として、

暖房時にはヒートポンプとして同じ機器を使用できるため、

年間を通じて電力を比較的均一に使用できます。

一方、従来型の「電動冷凍機+ボイラ」方式では、

電力使用は相対的に少ないですが、

夏期と冬期の使用電力量の差は大きいです。

選択肢2. 水熱源方式は、河川水や下水の熱などの未利用エネルギーの活用に適している。

正しいです。

水熱源ヒートポンプは、河川水・下水・地下水・工場排水・排熱回収水などの水系の未利用エネルギーを熱源として利用できる方式 です。 水は空気に比べて比熱が大きく、温度変動も小さいため、熱源として非常に安定しており、ヒートポンプの効率(COP)を高く保ちやすいという利点があります。 特に都市部では、下水や河川水の温度が外気温よりも冬は高く、夏は低いことが多く、これを利用することで高効率な冷暖房が可能になります。 したがって、「未利用エネルギーの活用に適している」というこの記述は、水熱源方式の特徴を正しく表しており、適当です。

選択肢3. 空気熱源方式の一般的な採熱源は、外気である。

正しいです。

空気熱源ヒートポンプは、空気を熱源として利用する方式です。

一般的な採熱源は外気であり、

家庭用エアコン、店舗用エアコン、ビル用マルチパッケージなど、

現在普及しているヒートポンプの大半がこの方式です。 

外気はどこにでも存在し、特別な設備(井戸・取水設備など)を必要としないため、

導入性・汎用性に優れています。

選択肢4. ガスエンジン駆動方式は、エンジン排熱を有効利用することで、寒冷地における暖房熱源に適している。

 正しいです。

ガスエンジン駆動ヒートポンプは、圧縮機をガスエンジンで駆動する方式で、

エンジン自体が発生する排熱を暖房に有効利用できるという特徴があります。

寒冷地では、外気温が低いため空気熱源ヒートポンプの効率が低下しやすく、

霜取り運転などによる能力低下も問題になります。

一方、ガスエンジン駆動方式では、ヒートポンプとしての熱、

エンジン排熱の両方を暖房に利用できるため、

寒冷地でも高い暖房能力を確保しやすいです。

選択肢5. 空気熱源方式と水熱源方式を比較したとき、現在の主流は水熱源方式である。

不適当です。

空気熱源方式と水熱源方式を比較した場合、

現在の主流は空気熱源方式 です。 理由は以下の通りです。

1、外気はどこでも利用可能で、特別な取水設備が不要

2、設備コスト・施工性・メンテナンス性に優れる

3、家庭用からビル用まで、あらゆる規模で標準的に採用されている

です。

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