建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問76 (空気環境の調整 問31)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問76(空気環境の調整 問31) (訂正依頼・報告はこちら)

換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。
  • 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。
  • 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。
  • 厨(ちゅう)房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。

  • ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「一般的なパッケージ型空調機方式には
外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい」です。

選択肢1. 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。

正しいです。
燃焼機器のある厨房などの換気は要求排気量等の

構造基準が法的に規定されています。

選択肢2. 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。

誤りです。
パッケージ型空調機(エアコン)は通常、外気導入機能がありません。
室内空気質管理のため、別途対策が必要となります。

選択肢3. 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。

正しいです。
中央式空気調和設備では外気(OA)と還気(RA)を混ぜたものを温調し
給気(SA)として各部屋で供給します。
空調と換気が1系統のダクトで完結するため兼用システムとなります。

選択肢4.

厨(ちゅう)房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。

正しいです。
厨房、倉庫、浴室、トイレなどは換気設備が単独設置されることがあります。

選択肢5. ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。

正しいです。
デシカント調湿は水分の吸着・放出により調湿する方式です。
吸着により除湿しドレンが発生しないためドレン管が不要になります。
放出により加湿するため給水管も不要になります。
設計思想によっては給水管を設置し補助的に加湿させる場合もあります。

まとめ

換気設備の種類を覚えておきましょう。

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02

換気設備には、室内の汚染物質を排出して新鮮な外気を取り入れる役割のほか、燃焼機器に必要な酸素を供給する役割があります。空調設備と換気設備は必ずしも同じ機器ではなく、特に一般的なパッケージ型空調機は主として室内空気を循環させて温度を調節する装置です。このため、外気導入機能が標準的に備わっているとは限りません。最も不適当なのは、一般的なパッケージ型空調機に外気導入機能があるとする記述です。

選択肢1. 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。

適切です。ガスなどを燃焼させる機器では、燃焼に必要な酸素を十分に供給するとともに、燃焼によって生じた排ガスを適切に屋外へ排出する必要があります。換気が不足すると、不完全燃焼によって一酸化炭素が発生するなど重大な事故につながるおそれがあります。そのため、法令では燃焼器具や排気装置の方式などに応じて、換気設備の構造や必要な換気量などについて基準が設けられています。

選択肢2. 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。

不適切です。一般的なパッケージ型空調機は、室内の空気を吸い込み、冷却または加熱して再び室内へ戻す循環方式が基本です。空気の温度を調節することが主な役割であり、必ずしも外気を取り入れる換気機能を備えているわけではありません。そのため、必要な外気量を確保するには、全熱交換器や外気処理装置などの換気設備を別途設ける必要があります。空調しているだけでは十分な室内空気質を維持できない点が重要です。

選択肢3. 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。

適切です。中央式空気調和設備では、空調機で外気と還気を取り扱い、温度・湿度などを調整した空気をダクトによって各室へ供給する構成が一般的です。そのため、空調用の給気系統に必要な外気を取り込むことで、空調と換気を一体的に行うことができます。換気専用の設備を各室に個別設置する場合とは異なり、建物全体の空調システムの中に換気機能を組み込んだ構成が多く採用されています。

選択肢4.

厨(ちゅう)房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。

適切です。厨房では調理によって熱、水蒸気、臭気、油煙、燃焼ガスなどが発生するため、これらを発生場所から直接排出する専用の換気設備が必要になります。また、倉庫でも用途や保管物に応じて、熱気や臭気などを排出するための換気設備が設けられます。このような場所では居室の空調とは換気条件や運転時間が異なることがあるため、空調設備と兼用せず、独立した換気設備として設置されることが多くなります。

選択肢5. ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。

適切です。デシカント調湿では、水分を吸着・放出するデシカント材を利用して空気の湿度を調整します。一般的な冷却除湿のように空気を露点温度以下まで冷やして水蒸気を結露させる方法とは異なるため、除湿に伴うドレン水の排出を不要にできます。また、暖房時にはデシカント材などを介した水分移動を利用して加湿できる方式があり、加湿用の給水も不要にできます。このため、ドレン管や加湿用給水管を省略できることが特徴です。

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03

正解は、「一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。」

です。

この問題は、ポンプ周りの語句の説明に関するものです。

換気設備は、用途・空調方式・法規の要求に応じて設置形態や必要風量が大きく異なります。

燃焼設備に対する換気は、酸素供給不足による不完全燃焼や一酸化炭素発生を防ぐため、

排気装置の種別ごとに法令で必要排気量や給気方法が細かく規定されています。

中央式空調では、空調機に外気導入機能を持たせて換気と空調を兼用することが一般的です。

一方、厨房や倉庫など汚染物質が多い場所では、空調と分離した単独換気が求められます。

選択肢1. 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。

正しいです。

燃焼設備に必要な酸素を供給するための換気は、

建築基準法・消防法などで排気装置の種別ごとに必要排気量や給気方法が規定されています。

特にガス機器や暖房機器では、燃焼に伴い大量の酸素を消費するため、換気不足は不完全燃焼や一酸化炭素中毒の危険を生じます。このため、排気筒の構造、給気口の位置、必要風量などが法的に細かく定められており、設計者は機器の種類に応じて適切な換気量を確保する必要があります。したがって、この記述は正しいです。

選択肢2. 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。

不適当です。

一般的なパッケージ型空調機(ルームエアコン、店舗用パッケージ、ビル用マルチなど)は、

室内空気を吸い込み、冷媒で熱交換し、再び室内へ戻す“循環空調”であり、外気を取り込む機能を持ちません。

外気導入が必要な場合は、別途換気設備(全熱交換器、給気ファンなど)を設置します。

外気を導入できないため、単体では室内空気質の維持はできず、換気設備との併用が必須です。

選択肢3. 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。

正しいです。

中央式空気調和設備では、空調機(AHU)に外気導入機能を備え、

外気・還気・排気を組み合わせて空調と換気を同時に行う方式が一般的です。

外気はフィルタ・冷却コイル・加熱コイル・加湿器などを通過し、

温湿度調整された状態で各室へ供給されるため、

換気設備を空調機と兼用する構成が主です。

 

選択肢4.

厨(ちゅう)房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。

正しいです。

厨房や倉庫では、汚染物質・臭気・熱負荷が大きく、

空調機と同一ダクトで空気を扱うと衛生上・設備上の問題が生じます。

このため、空調設備とは分離した単独換気設備(レンジフード、排気ファン、局所排気など)が設置されることが、

一般的です。厨房では大量の排気が必要で、空調機の能力では対応できないため、

専用の排気フードや給気設備を設けます。

倉庫でも粉じん・臭気・温度差などの理由から単独換気が選ばれることが多いです。

選択肢5. ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。

正しいです。

ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置は、

デシカントロータによる吸湿・放湿と、ヒートポンプによる温度調整を組み合わせて、

外気の温湿度を処理する方式です。

この方式では、従来の冷却除湿のように冷却コイルで空気を露点以下まで冷却して、

結露水を発生させる工程を用いないため、冷房除湿時にドレン排水を必要としません。

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