建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問78 (空気環境の調整 問33)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問78(空気環境の調整 問33) (訂正依頼・報告はこちら)

環境要素などの測定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 温度の測定には、液体の容積膨張を利用する方法がある。
  • 風速の測定には、センサーの球体部の冷却力と気流速度との関係を利用する方法がある。
  • 相対湿度の測定には、金属の線膨張を利用する方法がある。
  • 風速の測定には、ベルヌーイの定理を利用する方法がある。
  • 風量の測定には、オリフィスを利用する方法がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「相対湿度の測定には、
金属の線膨張を利用する方法がある」です。

 

選択肢1. 温度の測定には、液体の容積膨張を利用する方法がある。

正しいです。
水銀温度計など液体の容積膨張を利用して温度測定する方法があります。

選択肢2. 風速の測定には、センサーの球体部の冷却力と気流速度との関係を利用する方法がある。

正しいです。
熱線風速計(カタ計)はセンサーの冷却力と気流速度の関係を利用します。
温めたセンサー(球体部)を空気中に置いたとき、冷める時間の違いにより
風速を測定します。風速が速いと早くセンサーが冷めます。

選択肢3. 相対湿度の測定には、金属の線膨張を利用する方法がある。

誤りです。
相対湿度は乾湿球温度から測定する方法があります。
金属の線膨張はバイメタルであり、温度測定に利用されます。

選択肢4. 風速の測定には、ベルヌーイの定理を利用する方法がある。

正しいです。
ベルヌーイの定理によって風速が測定できます。
ピトー管により動圧を測定し風速へ変換します。
風量を求めたい場合はダクトの断面積を図る必要があります。

選択肢5. 風量の測定には、オリフィスを利用する方法がある。

正しいです。
オリフィスで絞った前後の差圧により風量を測定できます。

まとめ

各環境要素の測定方法や原理を覚えておきましょう。

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02

環境要素の測定では、温度、湿度、風速、風量など、それぞれの物理量に応じた測定原理が利用されています。温度では物質の熱膨張、風速では気流による冷却作用や圧力差、風量では絞りによって生じる圧力差などが代表的です。一方、相対湿度は水分によって物質の長さや電気的性質などが変化する現象を利用して測定します。したがって、測定対象と測定原理の正しい組合せを理解することが重要です。

選択肢1. 温度の測定には、液体の容積膨張を利用する方法がある。

適切です。液体は一般に、温度が上昇すると膨張し、低下すると収縮します。この性質を利用した代表的な測定器が液体封入ガラス温度計です。ガラス管内に封入した液体の体積が温度によって変化し、それに伴って細い管内の液面位置が上下するため、その位置を目盛で読み取ることで温度を測定できます。したがって、液体の容積膨張を利用する方法は温度測定の基本的な原理の一つです。

選択肢2. 風速の測定には、センサーの球体部の冷却力と気流速度との関係を利用する方法がある。

適切です。加熱されたセンサーに空気が当たると、気流によってセンサーから熱が奪われます。一般に風速が大きいほど冷却作用も大きくなるため、この冷却力と気流速度との関係を利用して風速を求めることができます。このような原理を利用する熱式風速計には、加熱した球状の感温部を使用するものがあります。比較的小さな風速も測定できるため、室内の気流測定などにも利用される方法です。

選択肢3. 相対湿度の測定には、金属の線膨張を利用する方法がある。

不適切です。金属の線膨張は、主として温度変化によって金属の長さが変化する現象であり、相対湿度を測定する原理ではありません。相対湿度の測定には、毛髪などが湿度によって伸び縮みする性質を利用する方法、乾球温度と湿球温度の差を利用する方法、湿度によって電気抵抗や静電容量が変化する湿度センサーを利用する方法などがあります。したがって、金属の線膨張と相対湿度を結び付けた記述は誤りです。

選択肢4. 風速の測定には、ベルヌーイの定理を利用する方法がある。

適切です。ベルヌーイの定理を応用すると、流体の速度と圧力との関係から風速を求めることができます。代表的な測定器がピトー管です。ピトー管では、気流を正面から受けて測定する全圧と静圧との差である動圧を測定します。この動圧は気流速度の2乗に関係するため、空気密度などが分かれば風速を算出できます。ダクト内などの風速測定にも用いられる基本的な測定方法です。

選択肢5. 風量の測定には、オリフィスを利用する方法がある。

適切です。オリフィスは、流路の途中に開口部を設けて断面積を意図的に小さくする装置です。空気などの流体がオリフィスを通過すると流速が変化し、その前後に圧力差が生じます。この圧力差と流量との間には一定の関係があるため、差圧を測定することで流量を求めることができます。断面積や流量係数などを用いて計算すれば風量を算出できるため、オリフィスを利用した方法は適切です。

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03

正解は、「相対湿度の測定には、金属の線膨張を利用する方法がある。」です。

この問題は、環境要素などの測定に関するものです。

風速測定には、熱線風速計のように“冷却力と風速の関係”を利用するものや、

ピトー管のように“ベルヌーイの定理”を利用するものがあります。

風量測定には、オリフィスやノズルなどの差圧式流量計が用いられます。

一方、湿度測定には、吸湿性材料の伸縮、電気抵抗変化、静電容量変化などが利用されますが、

金属の線膨張は温度変化に対する反応であり、湿度測定には使われません。

選択肢1. 温度の測定には、液体の容積膨張を利用する方法がある。

正しいです。

温度計の中でも最も古典的で広く使われてきたのが、液体の容積膨張を利用したガラス製温度計です。

アルコールや水銀などの液体は温度上昇に伴って体積が増加し、

細いガラス管内を上昇することで温度を指示します。

これは熱膨張の物理法則に基づくもので、構造が単純で安定性が高く、

校正もしやすいという利点があります

選択肢2. 風速の測定には、センサーの球体部の冷却力と気流速度との関係を利用する方法がある。

正しいです。 

熱式風速計では、加熱されたセンサー(球体や細線)が風によって冷却される程度を測定し、

その冷却量と風速の関係から風速を求めます。

風が強いほど冷却が大きくなるため、電気抵抗や温度変化を測定することで風速を算出できます。

空調設備の風速測定では、熱式風速計は低風速域でも高い精度を持ち、

ダクト内や吹出口の風速測定に広く用いられています。

選択肢3. 相対湿度の測定には、金属の線膨張を利用する方法がある。

正しいです。 

金属の線膨張は温度変化に対して起こる現象であり、湿度測定には利用されません。

湿度測定に用いられるのは、吸湿性材料の伸縮(毛髪湿度計)、電

気抵抗の変化(抵抗式湿度計)、静電容量の変化(静電容量式湿度計)などであり、

いずれも“水分量”に応じて変化する性質を利用しています。

金属は湿度によって寸法が変化することはありません。

選択肢4. 風速の測定には、ベルヌーイの定理を利用する方法がある。

正しいです。

ベルヌーイの定理は、流体の速度と圧力の関係を示すもので、

流速が速いほど静圧が低く、全圧との差が大きくなります。

ピトー管では、全圧と静圧の差(動圧)を測定し、

その値から風速を算出します。空調設備のダクト内風速測定では、

ピトー管は標準的な測定器であり、特に中〜高風速域で高い精度です。

選択肢5. 風量の測定には、オリフィスを利用する方法がある。

正しいです。

オリフィスは、流路に絞りを設けることで差圧を発生させ、

その差圧から流量を求める装置です。

ベルヌーイの定理に基づき、差圧と流量の関係が明確であるため、

風量測定に広く利用されています。

空調設備では、ダクト内にオリフィスプレートを設置し、

差圧計と組み合わせて風量を測定する方式が一般的です。

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