建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問82 (空気環境の調整 問37)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問82(空気環境の調整 問37) (訂正依頼・報告はこちら)

冷却塔と冷却水の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 冷却塔及び冷却水の水管は、1年以内ごとに1回清掃する。
  • 冷却塔は設置位置と型式を調査し、通常の冷却塔か要注意冷却塔かを区分して管理する。
  • 冷却水の強制ブローは、冷却水の濃縮防止に有効である。
  • スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するバック剤の効果は約1年間持続する。
  • 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。薬剤の種類ごとの性質の違いを正確に理解しておくと、この種の問題に対応しやすくなります。

選択肢1. 冷却塔及び冷却水の水管は、1年以内ごとに1回清掃する。

正しいです。
冷却塔、冷却水の水管、および加湿装置については、それぞれ1年以内ごとに1回、定期的に清掃を行うことが義務付けられています。

選択肢2. 冷却塔は設置位置と型式を調査し、通常の冷却塔か要注意冷却塔かを区分して管理する。

正しいです。
冷却塔から飛散した水が空調設備の外気取入口などに届く可能性がある場合、そのような冷却塔は「要注意冷却塔」として区分し、重点的に管理することが求められます。

選択肢3. 冷却水の強制ブローは、冷却水の濃縮防止に有効である。

正しいです。

強制ブローとは、濃縮した冷却水を意図的に排出し新鮮な補給水と入れ替える操作で、スケール・腐食・レジオネラ属菌増殖の原因となる濃縮を防止する有効な手段です。

選択肢4. スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するバック剤の効果は約1年間持続する。

誤りです。
バック剤とは、スケール防止剤・腐食防止剤・スライムコントロール剤・殺菌剤などを錠剤や固形状にまとめ、冷却水中に徐々に溶け出すよう加工した薬剤です。その効果の持続期間はおおむね1〜3ヶ月程度であり、「約1年間持続する」という記述は誤りです。

選択肢5. 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。

正しいです。
冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合することが義務付けられています。そのため、雨水・再利用水・空調排水等を補給水として使用することは認められていません。

まとめ

バック剤は手軽に使える薬剤ですが、効果は1〜3ヶ月程度と短く、定期的な管理が不可欠です。

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02

最も不適当なものは「スケール防止剤、レジオネラ属菌の
殺菌剤等を含有するバック剤の効果は約1年間持続する」です。

選択肢1. 冷却塔及び冷却水の水管は、1年以内ごとに1回清掃する。

正しいです。
汚れの蓄積による冷却効率低下やレジオネラ属菌発生のおそれがあるため
冷却塔及び冷却水の水管は1年以内ごとに1回清掃する必要があります。

選択肢2. 冷却塔は設置位置と型式を調査し、通常の冷却塔か要注意冷却塔かを区分して管理する。

正しいです。
外気取り込み口付近や人通りの多い場所に設置されている冷却塔は、
水蒸気を人が吸い込むリスクが高いため維持管理にあたり注意が必要です。
型式に関しても開放式などは水の飛散があるため注意が必要になります。

選択肢3. 冷却水の強制ブローは、冷却水の濃縮防止に有効である。

正しいです。
冷却水は蒸発により濃縮していくため定期的なブローにより
濃縮防止を図ります。スケール発生や腐食発生の防止効果があります。

選択肢4. スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するバック剤の効果は約1年間持続する。

誤りです。
バック剤の効果は1年間持続しません。
1~3カ月程度しか持続しないため、定期的な補充が必要になります。

選択肢5. 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。

正しいです。
冷却塔に供給する水は水道法第4条に規定する水質基準に適合する必要があります。
適合しているか確認するため、定期的な水質検査も必要です。

まとめ

冷却塔と冷却水の維持管理について覚えておきましょう。

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03

冷却塔では、水を循環させながら一部を蒸発させて熱を大気へ放出するため、水中の塩類や汚れが濃縮されやすく、スケールや微生物が発生する危険があります。特にレジオネラ属菌は、冷却塔から発生する微細な水滴とともに周囲へ飛散する可能性があるため、清掃、水質管理、薬剤処理、ブローなどを適切に組み合わせた維持管理が重要です。

選択肢1. 冷却塔及び冷却水の水管は、1年以内ごとに1回清掃する。

適切です。冷却塔や冷却水の水管には、運転を続けることでスケール、泥、さび、微生物によるぬめりなどが蓄積します。これらは熱交換効率を低下させるだけでなく、レジオネラ属菌などが増殖しやすい環境をつくる原因にもなります。このため、定期的に内部を清掃して汚れや付着物を除去する必要があり、冷却塔及び冷却水の水管については、1年以内ごとに1回の清掃が求められています。

選択肢2. 冷却塔は設置位置と型式を調査し、通常の冷却塔か要注意冷却塔かを区分して管理する。

適切です。冷却塔からは、冷却水の微細な水滴であるエアロゾルが周囲に飛散することがあります。レジオネラ属菌に汚染された水滴が人のいる場所や建物の外気取入口などへ到達すると、健康被害につながるおそれがあります。そのため、冷却塔の型式だけでなく、外気取入口や窓、人が利用する場所などとの位置関係も調査し、危険性の程度に応じて区分して適切な維持管理を行うことが重要です。

選択肢3. 冷却水の強制ブローは、冷却水の濃縮防止に有効である。

適切です。冷却塔では循環水の一部が蒸発しますが、水に含まれている塩類などは蒸発せずに残るため、運転を続けるほど冷却水中の成分が濃縮していきます。濃縮が進むと、スケールの付着や腐食などの原因になります。強制ブローは、濃縮した循環水の一部を意図的に排出し、その分を新しい補給水に入れ替える方法です。これによって冷却水の濃縮倍率を適切な範囲に維持できます。

選択肢4. スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するバック剤の効果は約1年間持続する。

不適切です。冷却水系に使用される薬剤には、スケールの付着防止や腐食防止、レジオネラ属菌などの微生物の増殖抑制を目的とするものがあります。しかし、これらの薬剤を含むパック剤は、一度投入すれば約1年間にわたって効果が持続するものではありません。薬剤の有効期間には限りがあり、冷却塔の運転状況や水質などに応じた定期的な補充や交換が必要です。長期間にわたって薬剤だけに依存せず、水質確認や清掃を組み合わせることも重要です。

選択肢5. 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。

適切です。冷却塔の補給水に不適切な水を使用すると、微生物の繁殖やスケール、腐食などを招き、冷却水系の衛生状態を悪化させる可能性があります。そのため、冷却塔に供給する水については、水道法第4条に規定する水質基準に適合した水を使用することが求められています。清浄な補給水を使用するとともに、循環する冷却水についても定期的な水質管理や清掃を実施することが重要です。

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