建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問101 (建築物の構造概論 問11)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問101(建築物の構造概論 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の防火対策と避難計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 火災の早期発見のため、自動火災報知機などを設置する。
  • 火災の拡大防止のため、特定防火設備で区画化して防火区画を作る。
  • 避難の原則として、二方向以上の避難経路を確保する。
  • 劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。
  • 避難動線は、日常動線と一致させる計画が望ましい。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは、「劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。」です。

 

建築物の防火対策では、火災を早く見つけること火が広がりにくくすること安全に避難できることが大切です。劇場や集会場のように多くの人が集まる場所では、避難のときに人が出口へ一気に集まるため、出口の戸は内開きではなく、避難しやすい向きにする必要があります。

選択肢1. 火災の早期発見のため、自動火災報知機などを設置する。

これは適切です。火災は早く気づくことがとても重要です。自動火災報知設備は、火災の発生を感知して知らせる設備で、初期対応や避難につながります。

選択肢2. 火災の拡大防止のため、特定防火設備で区画化して防火区画を作る。

これは適切です。防火区画は、建物の中を区切って、火や煙が一気に広がるのを防ぐためのものです。特定防火設備は、その区画を守るうえで重要な役割を持ちます。

選択肢3. 避難の原則として、二方向以上の避難経路を確保する。

これは適切です。火災時は、一つの通路が煙や火で使えなくなることがあります。そのため、二方向以上に逃げられるようにすることが避難計画の基本です。

選択肢4. 劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。

これは不適当です。劇場や集会場では、避難時に多くの人が出口へ向かいます。戸が内開きだと、人が押し寄せたときに開けにくくなり、避難の妨げになります。こうした施設の出口の戸は、内開きにしないことが求められています。

選択肢5.

避難動線は、日常動線と一致させる計画が望ましい。

これは適切です。ふだん使っている通路のほうが、人はとっさのときにも使いやすいです。そのため、日常の動きと避難の動きをできるだけ同じにする計画が望ましいと考えられます。

まとめ

この問題では、避難しやすい出口の計画が大きなポイントです。特に劇場や集会場のように人が多く集まる建物では、出口の戸を内開きにすると危険です。あわせて、火災を早く見つける設備火の広がりを防ぐ防火区画二方向避難日常動線と避難動線の一致も、防火対策と避難計画の基本として押さえておくことが大切です。

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02

最も不適当なものは「劇場、集会場等における客室からの
出口の戸は、内開きとする」です。

選択肢1. 火災の早期発見のため、自動火災報知機などを設置する。

正しいです。
感知器により火災を早期発見し、警報により避難を促します。

選択肢2. 火災の拡大防止のため、特定防火設備で区画化して防火区画を作る。

正しいです。
防火区画することで火や煙の拡大防止を図ります。

選択肢3. 避難の原則として、二方向以上の避難経路を確保する。

正しいです。
避難の原則として二方向避難があります。

選択肢4. 劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。

誤りです。
劇場、集会場等における客室からの出口戸は外開きとします。
避難時など人が出口に押し寄せる場合、内開きだと人が邪魔で
扉を開きにくくなってしまいます。

選択肢5.

避難動線は、日常動線と一致させる計画が望ましい。

正しいです。
日常動線と一致させることで迷うことなく避難することができます。

まとめ

防火対策と避難について覚えておきましょう。

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03

不適当な選択肢は「劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。」という記述です。

本問題は、火災などの緊急時における「避難の円滑化」と、被害を最小限に抑えるための「防火区画」や「設備」の基本ルールを問うものです。 特に、不特定多数が集まる場所での扉の開閉方向は、パニック時の群衆事故を防ぐための極めて重要な実務知識です。

選択肢1. 火災の早期発見のため、自動火災報知機などを設置する。

適切です。

火災の被害を抑える第一歩は早期発見です。

そのため、煙や熱を自動的に感知してベルや音声で知らせる「自動火災報知設備(自火報)」の設置は、防火対策の基本として非常に重要です。

選択肢2. 火災の拡大防止のため、特定防火設備で区画化して防火区画を作る。

適切です。

建物内で火災が発生した際、煙や炎が建物全体に広がるのを防ぐために、防火シャッターや防火扉などの「特定防火設備」を用いて一定の範囲ごとに仕切ることを「防火区画」と呼びます。

これにより、避難時間を稼ぐとともに、延焼範囲を限定させることが可能になります。

選択肢3. 避難の原則として、二方向以上の避難経路を確保する。

適切です。

避難計画の鉄則は「二方向避難の確保」です。

一つの避難経路が炎や煙で使えなくなった場合に備え、必ず別の方向に逃げられるルートを用意しておく必要があります。

選択肢4. 劇場、集会場等における客室からの出口の戸は、内開きとする。

不適切です。

劇場や集会場のように多くの人が集まる場所では、パニックになった群衆が出口に押し寄せます。

もし戸が「内開き」だと、後ろから押された人で戸が開かなくなり、大惨事につながる恐れがあります。

そのため、こうした施設の出口の戸は、避難する方向に押し開けることができる「外開き」にするのがルールです。

選択肢5.

避難動線は、日常動線と一致させる計画が望ましい。

適切です。

避難動線は、普段から使い慣れている「日常動線」と一致させることが望ましいとされています。

いざという時、人はパニックで判断力が鈍るため、普段使っていない非常階段を探すよりも、毎日通っているルートで逃げる方がスムーズで確実だからです。

まとめ

今回の問題で特に記憶に定着させておきたい、実務と試験の重要ポイントは以下の通りです。

避難の基本は「二方向避難」の確保と、普段使いの道を活用する「日常動線との一致」です。

これらはパニック時の心理を考慮した非常に合理的なルールです。

また、出口の扉の向きですが、多くの人が集まる場所では必ず「外開き」にします。

 「後ろから押されても開けられる」という状況をイメージすれば、内開きがなぜ危険なのか理解できるはずです。

あわせて、自動火災報知設備による早期発見や、防火区画による延焼防止など、ソフト・ハード両面での対策をセットで押さえておきましょう。

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