建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問104 (建築物の構造概論 問14)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問104(建築物の構造概論 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物に関連する法令に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。
  • 高さ31mを超える高層建築物の管理者は、消防法における防火管理者を定め、消防計画を作成する。
  • 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」という。)でいう建築物特定施設には、出入口、階段、便所がある。
  • 建築主は、バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
  • 建築物の耐震改修の促進に関する法律における耐震改修とは、地震に対する安全性の向上を目的として、増築、改築、修繕、模様替若しくは一部の除却又は敷地の整備をすることをいう。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「消防法における特定防火対象物にあっては、
消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される
建築物に限られる」です。

選択肢1. 消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。

誤りです。
特定防火対象物は規定が変更された場合は遡及対応が必要となります。
遡及とは設備が設置されてから規定が変更された場合、規定変更後の
新基準に合うよう改造や更新が必要になることを言います。

選択肢2. 高さ31mを超える高層建築物の管理者は、消防法における防火管理者を定め、消防計画を作成する。

正しいです。
高さ31mを超える高層建築物の場合、防火管理者を定めて
消防計画を作成する必要があります。

選択肢3. 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」という。)でいう建築物特定施設には、出入口、階段、便所がある。

正しいです。
バリアフリー法の建築物特定施設は利用者の移動や利用に関わる部分で
出入口、階段、便所などがあります。

選択肢4. 建築主は、バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。

正しいです。
バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築する際は、
建築物移動等円滑化基準に適合させる必要があります。

選択肢5. 建築物の耐震改修の促進に関する法律における耐震改修とは、地震に対する安全性の向上を目的として、増築、改築、修繕、模様替若しくは一部の除却又は敷地の整備をすることをいう。

正しいです。
耐震改修には増築、改築、修繕、模様替え、一部の除却といった建物に
対して実施するものに加え敷地の整備も含まれます。

まとめ

特定防火対象物の場合は遡及対応が必要となる点を覚えておきましょう。

参考になった数2

02

不適当な選択肢は、「消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。」という記述です。

本問題は、ビル管理に不可欠な消防法、バリアフリー法、耐震改修促進法の3つの法律を横断的に問うものです。

特に、消防法特有の「遡及適用」という考え方は、既存ビルの管理実務において非常に重要であり、試験でも間違い探しとしてよく登場します。 

選択肢1. 消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。

不適切です。

消防法における消防用設備(スプリンクラーや自動火災報知機など)の設置ルールは、原則として既存の建物にも適用されます。

特に、百貨店やホテルといった不特定多数の人が出入りする「特定防火対象物」は、火災時のリスクが非常に高いため、法改正があれば古い建物であっても最新の基準に合わせた改修が求められます。

建築基準法の多くが「建てた当時の法律を守れば良い(既存不適格)」とするのに対し、消防法は「今の人命を守るために今の基準を守る(遡及適用)」というスタンスであることを覚えておきましょう。

選択肢2. 高さ31mを超える高層建築物の管理者は、消防法における防火管理者を定め、消防計画を作成する。

適切です。

消防法において、高さが31mを超える建築物は「高層建築物」と区分されます。

こうした高層ビルでは、ひとたび火災が起きれば甚大な被害が出る恐れがあるため、防火管理者の選任や消防計画の作成が法的に義務付けられています。

「31m」という数値は、消防車の梯子が届く限界に近い高さに由来しており、重要な基準値です。

選択肢3. 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」という。)でいう建築物特定施設には、出入口、階段、便所がある。

適切です。

バリアフリー法が定める「建築物特定施設」とは、車椅子利用者や高齢者が円滑に利用できる必要がある設備を指します。

具体的には、建物の顔である出入口、移動のための階段、日常生活に欠かせない便所などがこれに該当します。

これらをバリアフリー化することで、誰もが安全に建物を利用できる環境を整えることが法律の目的です。

選択肢4. 建築主は、バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。

適切です。

バリアフリー法では、不特定多数が利用する「特別特定建築物」のうち、床面積の合計が2,000m2以上のものを新築・増改築する際、基準への適合を義務付けています。

選択肢5. 建築物の耐震改修の促進に関する法律における耐震改修とは、地震に対する安全性の向上を目的として、増築、改築、修繕、模様替若しくは一部の除却又は敷地の整備をすることをいう。

適切です。

耐震改修促進法における「耐震改修」の定義は、単に壁を強くすることだけではありません。

地震に対する安全性を高めるための増築、改築、修繕、模様替え、さらには建物の一部の取り壊しや敷地の整備まで、幅広く含まれます。

建物の倒壊を防ぎ、人命を守るためのあらゆる工事がこの定義に収まっています。

まとめ

消防法の最大の特徴は、古い建物にも最新ルールを強いる「遡及適用」があることです。

「今の安全は今の基準で守る」という消防法の考え方を理解しておくと、選択肢の判断が早くなります。

また、高層建築物の「31m」や、バリアフリー適合義務の「2,000m2などの数値は暗記しておきましょう。

参考になった数0

03

【最も不適当なものは、「消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。」です。】

 

消防法の消防用設備等に関する規定は、新しく建てる建物だけに関係するものではありません。既存の建築物でも、用途や規模に応じて設置や維持管理が必要ですし、基準が強化されたときには、一定の場合に既存建築物にも新しい基準が及ぶことがあります。したがって、「新規に建築される建築物に限られる」とする記述は誤りです。

選択肢1. 消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。

これは【不適当】です。消防法では、防火対象物の関係者に対して、用途や規模に応じて消防用設備等を設置し、適切に維持することを求めています。さらに、既存建築物にも基準の遡及適用が行われることがあるため、「新規に建築される建築物に限られる」という言い方は誤りです。

選択肢2. 高さ31mを超える高層建築物の管理者は、消防法における防火管理者を定め、消防計画を作成する。

これは【適当】です。消防法では、多数の人が利用する建築物などで防火管理が必要となります。高層建築物では、防火管理体制を整え、消防計画を作って火災に備えることが求められます。管理権原が分かれている場合は、さらに統括防火管理者を定めて、建物全体の消防計画を作成します。

選択肢3. 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」という。)でいう建築物特定施設には、出入口、階段、便所がある。

これは【適当】です。バリアフリー法でいう建築物特定施設には、出入口、廊下、階段、便所など、移動や利用に関わる部分が含まれます。

選択肢4. 建築主は、バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。

これは【適当】です。バリアフリー法では、原則として延べ面積2,000m2以上の特別特定建築物を建築するときは、建築物移動等円滑化基準に適合させる義務があります。

選択肢5. 建築物の耐震改修の促進に関する法律における耐震改修とは、地震に対する安全性の向上を目的として、増築、改築、修繕、模様替若しくは一部の除却又は敷地の整備をすることをいう。

これは【適当】です。耐震改修促進法では、「耐震改修」の意味をこのように定めています。建物本体の工事だけでなく、敷地の整備も含まれます。

まとめ

この問題のポイントは、【消防法の規定は新築だけに限られない】という点です。消防用設備等は、既存建築物でも必要になることがあり、基準強化により新しい基準が及ぶ場合もあります。あわせて、【高層建築物の防火管理】、【バリアフリー法の対象施設】、【耐震改修の定義】も基本事項として整理して覚えておくと、似た問題でも判断しやすくなります。

参考になった数0