建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問119 (給水及び排水の管理 問14)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問119(給水及び排水の管理 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 業務用厨(ちゅう)房など連続的に湯を使用する給湯枝管には、返湯管を設けない場合が多い。

  • 貯湯槽の容量が小さいと、加熱装置の発停が多くなる。
  • エネルギーと水の節約を図るため、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。
  • 中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。
  • 加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「中央式給湯方式の循環ポンプは、
給湯主管に設置する」です。

選択肢1.

業務用厨(ちゅう)房など連続的に湯を使用する給湯枝管には、返湯管を設けない場合が多い。

正しいです。
厨房など連続的に湯を使用する給湯枝管は管内の湯が冷めることが少ないため
返湯管を設けない場合があります。

選択肢2. 貯湯槽の容量が小さいと、加熱装置の発停が多くなる。

正しいです。
貯湯槽の容量が小さいと湯の使用により湯の残量と給水量を比べた際、
給水量の割合が大きくなるため水温が下がりやすくなります。
結果、加熱装置の発停が多くなります。

選択肢3. エネルギーと水の節約を図るため、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。

正しいです。
湯と水を別々の水栓から出し必要な温度を得ようとすると調整に時間がかかり、
エネルギーと水を多く消費してしまいます。
混合水栓を使用することで瞬時に温度調整できエネルギーと水を節約できます。

選択肢4. 中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。

誤りです。
循環ポンプは圧力の落ちる返湯管に設置することで湯を循環させます。
湯が適切に循環することで末端の水栓からもすぐに湯が出るようになります。

選択肢5. 加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。

正しいです。
逃がし管はその系統の最高水位よりも高く立ち上げる必要があります。
低い場合は逃がし管から常に水があふれてしまいます。

まとめ

給湯設備の構成と特徴について覚えておきましょう。

参考になった数3

02

この問題の最も不適当な記述は、「中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する」という内容です。

本問題は、ビル管理試験において頻出の「中央式給湯設備」の構成と循環システムに関する知識を問うものです。

中央式給湯は、機械室などでまとめて作ったお湯を建物全体に配るシステムですが、蛇口をひねってすぐにお湯が出るように、常に配管内でお湯を循環させておく必要があります。

試験では、「どの配管に」「どのような機器」を設置するのか、その配置図をイメージできているかが問われます。

選択肢1.

業務用厨(ちゅう)房など連続的に湯を使用する給湯枝管には、返湯管を設けない場合が多い。

適切です。

業務用厨房など、常に大量の湯を使い続ける場所(連続使用)では、配管内のお湯が冷める暇がないため、わざわざお湯を戻すための返湯管(へんとうかん)を設けない合理的な設計がなされることが多いです。

選択肢2. 貯湯槽の容量が小さいと、加熱装置の発停が多くなる。

適切です。

貯湯槽(お湯を貯めるタンク)の容量が小さいと、少しお湯を使っただけですぐに温度が下がり、加熱装置が頻繁に作動・停止を繰り返すことになります。

これは機器の寿命を縮め、効率も悪化させる原因となります。

選択肢3. エネルギーと水の節約を図るため、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。

適切です。

湯と水を別々の蛇口から出して手元で混ぜるよりも、混合水栓(シングルレバーなど)を使用するほうが、適温調整が素早く行えるため、捨て水の削減やエネルギーの節約につながります。

選択肢4. 中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。

不適切です。

中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管(お湯を送る管)ではなく、冷めかけたお湯を加熱装置に戻すための返湯管(リターン配管)に設置するのが正解です。

給湯主管に設置してしまうと、利用者がお湯を使う際の妨げになったり、安定した循環が得られなかったりします。

選択肢5. 加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。

適切です。

加熱装置からの逃し管は、異常な圧力上昇を逃がすためのものです。

水を供給する高置水槽の水面よりも低く設置してしまうと、通常時でもそこから水が溢れ出してしまうため、必ず高置水槽の水面よりも高く立ち上げる必要があります。

まとめ

給湯設備のシステム構成を覚えるコツは、「お湯の通り道」を整理することです。

1. 加熱装置でお湯を作る

2. 給湯主管を通って各蛇口へ

3. 余った(冷めかけた)お湯は返湯管

4. 循環ポンプの力で加熱装置へ戻る

このサイクルのうち、ポンプは「戻り道」にあることをしっかり押さえましょう。

類問では、今回の循環ポンプの設置場所のほか、逃し管の立ち上げ高さ(高置水槽との比較)や、配管の勾配(空気抜きのため)についての数値・条件入れ替えが多く出題されます。

「ポンプは返湯管にある」という一点を覚えるだけでも、このジャンルの正解率は大きく上がります。

参考になった数1

03

【最も不適当なものは、「中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。」です。】


中央式給湯方式では、末端の水栓を開いたときにすぐお湯が出るように、配管の中でお湯を循環させます。
このとき循環ポンプは、ふつう【給湯主管】ではなく【返湯管】に設けます。給湯主管に設置すると考えるのは誤りです。

選択肢1.

業務用厨(ちゅう)房など連続的に湯を使用する給湯枝管には、返湯管を設けない場合が多い。

これは【適当】です。業務用厨房のようにお湯を続けて使う場所では、枝管の中でお湯が長く止まりにくいため、返湯管を設けないことがあります。試験でも、この記述は誤りとはされていません。

選択肢2. 貯湯槽の容量が小さいと、加熱装置の発停が多くなる。

これは【適当】です。業務用厨房のようにお湯を続けて使う場所では、枝管の中でお湯が長く止まりにくいため、返湯管を設けないことがあります。試験でも、この記述は誤りとはされていません。

選択肢3. エネルギーと水の節約を図るため、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。

これは【適当】です。混合水栓を使うと、温度調整がしやすくなり、ちょうどよい温度になるまで流しっぱなしにする水やお湯を減らしやすくなります。そのため、水とエネルギーの節約につながります。これは給湯設備の基本的な考え方として妥当です。

選択肢4. 中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。

これは【不適当】です。循環ポンプは、一般に【返湯管】に設けます。返湯管側に設けることで、配管全体にうまくお湯を循環させ、末端でも早くお湯が出るようにします。給湯主管に設置するとしたこの記述は誤りです。

選択肢5. 加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。

これは【適当】です。逃し管の立ち上げ高さが低すぎると、異常時でなくても水が流れ出しやすくなります。そこで、高置水槽の水面より高く立ち上げるのが正しい考え方です。

まとめ

この問題のポイントは、【循環ポンプの設置位置】です。
中央式給湯方式では、【循環ポンプは返湯管に設ける】と覚えることが大切です。
あわせて、【連続使用する枝管では返湯管を省くことがある】こと、【貯湯槽が小さいと発停が増える】こと、【混合水栓は節水と省エネルギーに役立つ】こと、【逃し管は高置水槽の水面より高く立ち上げる】ことも整理して覚えておくと、似た問題でも迷いにくくなります。

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