建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問120 (給水及び排水の管理 問15)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問120(給水及び排水の管理 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。
  • 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃し弁を設ける。
  • 給湯循環ポンプの循環流量は、循環配管系などからの熱損失及び加熱装置における給湯温度と返湯温度の差より算定する。
  • 自動空気抜き弁は、配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くために、圧力の低いところに設置する。
  • 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「強制循環方式においては、湯を均等に
循環させるため、リバースリターン方式とする」です。

選択肢1. 強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。

誤りです。
リバースリターン方式とは往き還りの合計配管長をどの系統も同じにし、
圧力損失をそろえることで流量を均等にする方式です。
給湯配管では、各系統の使用量が異なるため、配管長を同じにしても
圧力損失がそろわず流量に差が出てしまいます。
給湯配管で流量をそろえるためには定流量弁の使用や手動バルブ開度など
により調整する必要があります。

選択肢2. 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃し弁を設ける。

正しいです。
密閉式膨張水槽は圧力上昇を逃がすための逃し弁を設けます。

選択肢3. 給湯循環ポンプの循環流量は、循環配管系などからの熱損失及び加熱装置における給湯温度と返湯温度の差より算定する。

正しいです。
給湯循環ポンプの循環量は熱損失と給湯と返湯の温度差から算定します。
配管系の熱損失が大きい場合、循環量も大きくする必要があります。
加熱装置の給湯と返湯の温度差が大きい場合、循環量は小さくなります。

選択肢4. 自動空気抜き弁は、配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くために、圧力の低いところに設置する。

正しいです。
湯に含まれる溶存空気は圧力が低いほど分離しやすいため、
自動空気抜き弁も圧力の低いところに設置されます。

選択肢5. 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。

正しいです。
ポンプは排圧に耐えることのできるものを選定する必要があります。

まとめ

給湯配管における湯を均等に循環させる方法を覚えておきましょう。

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02

この問題の正解は、「強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする」という記述です。

本問題は、給湯設備の循環システムを安定させるための配管手法や、付随する機器(膨張水槽、ポンプ、弁類)の設置基準を問うものです。

特に、建物内のどの蛇口からもすぐにお湯が出るようにするための「循環の均等化」は、設計上の重要なポイントです。

選択肢1. 強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。

不適切です。

「リバースリターン方式」は、各系統の配管の長さを等しくすることで抵抗を均一にする優れた方式ですが、強制循環方式において「必ずリバースリターン方式にしなければならない」というわけではありません。

実際には、配管スペースやコストの制約から、通常の「ダイレクトリターン方式」を採用し、バルブ(定流量弁等)で流量を調整して均等化を図ることも一般的です。記述が限定的すぎるため、この選択肢が最も不適当となります。

選択肢2. 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃し弁を設ける。

適切です。

密閉式膨張水槽を設けるシステムでは、温度上昇による水の膨張を逃がす場所がないため、過度な圧力上昇を防ぐ逃し弁(安全弁)の設置が不可欠です。

選択肢3. 給湯循環ポンプの循環流量は、循環配管系などからの熱損失及び加熱装置における給湯温度と返湯温度の差より算定する。

適切です。

給湯循環ポンプの容量は、配管から逃げる熱(熱損失)を計算し、それを補うために必要な湯量(往きと戻りの温度差から算出)に基づいて決定されます。

選択肢4. 自動空気抜き弁は、配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くために、圧力の低いところに設置する。

適切です。

自動空気抜き弁は、配管内で空気が分離・滞留しやすい場所、すなわち圧力の低いところや配管の最頂部に設置するのが基本です。

選択肢5. 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。

適切です。

循環ポンプは配管内の高い圧力(背圧)がかかった状態で常に回るため、その圧力に耐えられる構造のものを選定する必要があります。

まとめ

実務や試験対策において、「リバースリターン方式」は理想的な方式として紹介されますが、「絶対的なルール」ではないという点が落とし穴です。

リバースリターン: 理想的だが配管が長くなりコストがかかる。

ダイレクトリターン: 一般的だが、バルブ等での流量調整が必要。

ビル管理の試験では、このように「手法として正しいが、義務や一般論として断定しすぎている記述」が誤りとなるパターンがあります。柔軟な設計手法があることを押さえておきましょう。

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03

【最も不適当なものは、「強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。」です。】

 

中央式給湯設備で湯を均等に循環させる方法として大切なのは、【返湯管の流量調整】です。日建連の資料では、循環式の給湯配管でリバースリターン方式が採用されることはあっても、【流量や温度がばらつき、調整がうまくできないことが多い】とされ、各給湯系統の末端に【定流量弁】を設ける方式が有効だと説明されています。したがって、「均等循環のためにリバースリターン方式とする」と言い切るのは不適当です。

 

選択肢1. 強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。

これは【不適当】です。リバースリターン方式は、往き管と返り管の長さをそろえやすい配管方法ですが、給湯設備ではそれだけで均等循環がうまくいくとは限りません。実際には、【返湯管に定流量弁を設ける】、または【各系統の弁を調整する】ことが有効です。

選択肢2. 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃し弁を設ける。

これは【適当】です。密閉式膨張水槽では、配管や水槽の圧力が上がりすぎたときに安全を守るため、【逃し弁】を設けます。

選択肢3. 給湯循環ポンプの循環流量は、循環配管系などからの熱損失及び加熱装置における給湯温度と返湯温度の差より算定する。

これは【適当】です。給湯循環ポンプの流量は、循環配管で失われる熱と、【給湯温度と返湯温度の差】から求める考え方が使われています。

選択肢4. 自動空気抜き弁は、配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くために、圧力の低いところに設置する。

これは【適当】です。湯の中に溶けている空気は、【圧力が低いところ】のほうが分離しやすいため、自動空気抜き弁はそのような場所に設けます。

選択肢5. 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。

これは【適当】です。給湯循環ポンプには、給湯設備の配管条件に応じて【背圧に耐えられる性能】が必要です。

まとめ

この問題のポイントは、【給湯を均等に循環させる方法】です。給湯設備では、単にリバースリターン方式にするのではなく、【返湯管の流量を調整すること】が大切です。あわせて、【密閉式膨張水槽には逃し弁を設ける】こと、【循環流量は熱損失と温度差から求める】こと、【自動空気抜き弁は圧力の低い場所に設ける】ことも、基本として押さえておくと判断しやすくなります。

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