建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問121 (給水及び排水の管理 問16)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問121(給水及び排水の管理 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備における水の性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 4°C以上の水は、温度が高くなると密度は小さくなる。
  • 配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。
  • 15°Cにおける水の比熱は、4.186kJ/(kg・°C)である。
  • 水中に溶存している空気は、配管内の圧力が高いと分離されにくい。
  • 水温が高いほど、金属腐食速度が速くなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

【最も不適当なものは、「配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。」です。】

 

水の性質では、【4℃で密度が最大になること】、【気体は水温が高くなるほど溶けにくくなること】が重要です。
そのため、水の中にある空気などの気体は、水温が上がるほど水にとどまりにくくなります。問題文のこの選択肢は、その関係が逆になっているので不適当です。

選択肢1. 4°C以上の水は、温度が高くなると密度は小さくなる。

これは適当です。水は【4℃で最も密度が大きい】という特徴があります。したがって、4℃より高い範囲では、温度が上がるほど密度は小さくなります。

選択肢2. 配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。

これは不適当です。気体は、ふつう【温度が上がると水に溶けにくくなります】。つまり、水温が上がると気体の溶解度は増えるのではなく、【減る】と考えます。

選択肢3. 15°Cにおける水の比熱は、4.186kJ/(kg・°C)である。

これは適当です。水の比熱はおよそ【4.186kJ/(kg・℃)】として扱われ、給湯や空調の計算でもよく使われます。

選択肢4. 水中に溶存している空気は、配管内の圧力が高いと分離されにくい。

これは適当です。気体が液体に溶ける量は、【気体の分圧に比例する】という考え方があります。つまり、圧力が高いほど気体は水に溶けやすくなり、逆に分離しにくくなります。

選択肢5. 水温が高いほど、金属腐食速度が速くなる。

これは適当です。一般に、金属は【温度が高い水の中のほうが腐食しやすくなる】傾向があります。温水中で腐食への注意が必要なのは、このためです。

まとめ

この問題では、【気体の溶解度は水温が上がると小さくなる】ことを押さえるのがポイントです。
あわせて、【水は4℃で密度が最大になる】こと、【圧力が高いと気体は水に溶けやすい】ことも一緒に覚えておくと、給水や給湯設備の問題で判断しやすくなります。

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02

最も不適当なものは「配管内の水中における気体の溶解度は、
水温の上昇により増加する」です。

選択肢1. 4°C以上の水は、温度が高くなると密度は小さくなる。

正しいです。
水の密度は4℃の時に最大となるため、4℃以上では密度は小さくなります。

選択肢2. 配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。

誤りです。
水中における気体の溶解度は水温の上昇により低下します。
炭酸などが常温よりも低温の方が強く感じるのはこのためです。

選択肢3. 15°Cにおける水の比熱は、4.186kJ/(kg・°C)である。

正しいです。
水の比熱は4.186kJ/kg・℃です。

選択肢4. 水中に溶存している空気は、配管内の圧力が高いと分離されにくい。

正しいです。
圧力が高いほど溶存空気は分離されにくくなります。
配管内の空気抜きは圧力の低い箇所から行うことが効果的です。

選択肢5. 水温が高いほど、金属腐食速度が速くなる。

正しいです。
水温が高いほど金属腐食速度は速くなります。

まとめ

水の性質を覚えておきましょう。

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03

この問題の最も不適当な記述は、「配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する」という内容です。

本問題は、給排水・給湯設備の設計や維持管理の基礎となる「水の物理的・化学的性質」を問うものです。

温度変化が密度、比熱、気体の溶けやすさ、腐食速度にどのような影響を与えるかを理解することは、エアーロック(空気溜まり)の防止や配管の寿命予測において不可欠な知識です。

選択肢1. 4°C以上の水は、温度が高くなると密度は小さくなる。

適切です。

水は4℃で最大密度となり、それ以上の温度では温度が上がるほど密度は小さく(軽く)なります。

この性質があるため、貯湯槽内では温かい湯が上部に、冷たい水が下部に溜まる「温度成層」が形成されます。

選択肢2. 配管内の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。

不適切です。

水に溶け込める気体の量(溶解度)は、水温が上がると減少します

沸騰する前にお湯から泡が出てくるのは、温度上昇によって溶けていられなくなった空気が追い出されるためです。給湯配管で空気溜まりが発生しやすいのは、この性質が主な原因です。

選択肢3. 15°Cにおける水の比熱は、4.186kJ/(kg・°C)である。

適切です。

比熱とは物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量です。

水の比熱は約4.186J/(g·K)であり、他の物質に比べて非常に大きいため、熱を運ぶ媒体(熱媒体)として極めて優秀です。

選択肢4. 水中に溶存している空気は、配管内の圧力が高いと分離されにくい。

適切です。

ヘンリーの法則により、気体の溶解度は圧力に比例します。

配管内の圧力が高いほど空気は水に溶け込みやすく、分離されにくくなります。逆に、圧力が下がる場所(配管の頂部など)では空気が分離して気泡となります。

選択肢5. 水温が高いほど、金属腐食速度が速くなる。

適切です。

化学反応の速度は温度が高いほど速くなるため、給湯配管は給水配管に比べて金属の腐食速度が速くなります。

一般に、温度が10℃上がると腐食速度は約2倍になると言われています。

まとめ

水の性質に関する問題は、「温度」と「圧力」が気体に与える影響を整理するのがポイントです。

温度が上がる → 気体は溶けにくくなる(泡が出る)

圧力が下がる → 気体は溶けにくくなる(泡が出る)

この2つの条件が揃う場所(給湯配管の最上部など)でエアーロックが発生しやすいため、そこに空気抜き弁を設置するという実務知識に繋がります。

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