建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問122 (給水及び排水の管理 問17)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問122(給水及び排水の管理 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備の加熱装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものがある。
  • 給湯用貫流ボイラは、水管群により構成され耐圧性に優れている。
  • 無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。
  • 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱源が得られる場合に使用される。
  • ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは「無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、
熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する」です。

選択肢1. ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものがある。

正しいです。
給湯の他にセントラルヒーティング用(暖房用)の回路を内蔵した
ガス瞬間湯沸器があります。

選択肢2. 給湯用貫流ボイラは、水管群により構成され耐圧性に優れている。

正しいです。
貫流ボイラはドラムがなく水管群で構成されます。
水管は小径のためドラムと比べて内圧に強く耐圧性が良くなります。
また保有水量が少ないため立ち上がりが早く負荷追従性も良くなります。

選択肢3. 無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。

誤りです。
無圧式温水発生器は大気圧で使用します。
大気圧以下で使用するのは真空式温水発生器です。

選択肢4. 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱源が得られる場合に使用される。

正しいです。
加熱コイル付き貯湯槽は蒸気や温水などの熱源が得られる場合に使用します。

選択肢5. ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。

正しいです。
ガスマルチ式給湯機は小型の瞬間湯沸器を複数台連結して
ユニット化したもので業務用として使用されます。

まとめ

加熱装置の種類と特徴を覚えておきましょう。

参考になった数3

02

この問題の最も不適当な記述は、「無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する」という内容です。

本問題は、ビルの中央式給湯設備などで用いられる「加熱装置」の種類とその仕組みに関する知識を問うものです。

それぞれの機器が「どのように熱を作り、どのようにお湯を温めるのか」という構造の違い(貫流ボイラ、温水発生機、貯湯槽など)を正確に把握できているかが問われます。

選択肢1. ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものがある。

適切です。

家庭用や小規模ビル向けのガス瞬間湯沸器には、台所やシャワーへの給湯機能だけでなく、床暖房やパネルヒーターなどのセントラルヒーティング(暖房)用回路を一台にまとめた「給湯暖房熱源機」と呼ばれるタイプが存在します。

選択肢2. 給湯用貫流ボイラは、水管群により構成され耐圧性に優れている。

適切です。

貫流ボイラは、多数の水管で構成され、水管内を水が一方向に流れる間に加熱して蒸気や温水を作る構造です。保有水量が少なく立ち上がりが早いほか、構造上、高い圧力に耐えられる(耐圧性に優れる)という特徴があります。

選択肢3. 無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。

不適切です。

記述の内容は「真空式温水発生機」の説明です。

無圧式温水発生機は、缶体内を「大気圧以下(真空)」にするのではなく、大気開放管などによって常に「大気圧(無圧)」に保ち、内部の熱媒水を加熱して熱交換を行う装置です。大気圧以下に保ち、低温で蒸発させるのは「真空式」の大きな特徴です。

選択肢4. 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱源が得られる場合に使用される。

適切です。

加熱コイル付き貯湯槽は、タンクの中に蒸気や高温水が通るコイル(熱交換器)が設置されたものです。外部のボイラで作られた蒸気などを熱源として利用できる場合に、大量のお湯を貯めておく目的で使用されます。

選択肢5. ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。

適切です。

ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結し、使用量に合わせて稼働台数を制御(ローテーション運転)するシステムです。一台が故障しても他の台数でバックアップできるため、信頼性が高いというメリットがあります。

まとめ

加熱装置の問題で最も混同しやすいのが**「無圧式」と「真空式」**の違いです。

無圧式: 常に大気圧。構造がシンプルで取扱いが容易。

真空式: 大気圧以下の真空状態。低い温度で水が蒸発する性質を利用する。

どちらも「ボイラ」としての公的な規制(ボイラ技士の免許など)を受けずに設置できるケースが多い便利な機器ですが、物理的な仕組みが異なります。

参考になった数1

03

最も不適当なものは、「無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。」です。

理由は、缶体内を大気圧以下にして熱媒水を蒸発させるしくみは真空式温水発生機の説明だからです。

無圧式温水発生機は、大気圧のもとで熱媒水を沸点以下に加熱して使う方式です。国の標準図でも、無圧式は開放タンクオーバーフロー管を備える構成として示されています。

選択肢1. ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものがある。

これは適当です。実際に、給湯だけでなく、暖房にも使える機種があります。つまり、お湯を作る機械が、あわせて暖房用の熱源にもなるということです。

選択肢2. 給湯用貫流ボイラは、水管群により構成され耐圧性に優れている。

これは適当です。貫流ボイラは水管を使う形式で、関連文献でも、管寄せは断面が小さいため強度上有利と説明されています。細い管を中心にした構造なので、圧力に対応しやすいと考えてよいです。

選択肢3. 無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒水を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。

これは不適当です。大気圧以下にして熱媒水を蒸発させるのは、無圧式ではなく真空式の説明です。無圧式は、大気圧のもとで熱媒水を沸点以下に加熱して、熱交換器で間接的に熱を取り出します。問題文は、無圧式と真空式の特徴を取り違えています。

選択肢4. 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱源が得られる場合に使用される。

これは適当です。国の標準図には蒸気加熱コイルの配管要領が示されており、貯湯設備では、外部の熱源を使ってコイル経由で湯を温める考え方が一般的です。蒸気などが使える場所で向いている方式と考えてよいです。

選択肢5. ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。

これは適当です。実際に、業務用のマルチシステムでは、給湯器を複数台連結して運用する方式が案内されています。必要な湯量に応じて台数を増やせるので、大きな施設でも使いやすい仕組みです。

まとめ

この問題では、無圧式真空式の違いを見分けることが大切です。無圧式は開放形で使うものです。真空式は缶体内を大気圧以下にして使うものです。この2つを入れ替えていないかを確認すれば、迷いにくくなります。

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