建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問123 (給水及び排水の管理 問18)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問123(給水及び排水の管理 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。
  • SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。
  • 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。
  • 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。
  • ベローズ形伸縮管継手は、ベローズの疲労破壊により漏水することがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

【最も不適当なものは、「SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。」です。】

 

給湯設備の保守管理では、【レジオネラ対策】、【給湯設備の衛生管理】、【循環のバランス調整】、【部材の劣化確認】などが大切です。
その中で、SUS444は耐食性に優れたステンレス鋼ですが、【電気防食を行う材料ではありません】。むしろ、SUS444製の貯湯槽には【電気防食を施してはならない】とされる扱いです。

選択肢1. 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。

これは【適当】です。レジオネラ対策として、配管や貯湯槽を【高濃度塩素で消毒する方法】があります。試験問題の公式正答でも、この選択肢は誤りではない扱いです。

選択肢2. SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。

これは【不適当】です。SUS444製の貯湯槽は、腐食防止のために【電気防食を施す】のではなく、【電気防食を施してはならない】と考えます。SUS444は耐孔食性や耐隙間腐食性に優れていますが、電気防食を行うと問題が生じるおそれがあります。

選択肢3. 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。

これは【適当】です。給湯設備も給水設備と同じように、【水質管理】、【漏水確認】、【部材の劣化確認】などを行う必要があります。給湯だから特別に別の考え方になるのではなく、基本は給水設備に準じて管理します。

選択肢4. 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。

これは【適当】です。循環式給湯設備では、返湯管に【定流量弁】を設けることで、各系統の循環量をそろえやすくなります。これにより、末端でも湯温が安定しやすくなります。

選択肢5. ベローズ形伸縮管継手は、ベローズの疲労破壊により漏水することがある。

これは【適当】です。ベローズ形伸縮管継手は、温度変化による伸び縮みを吸収しますが、長く使ううちに【疲労破壊】が起こることがあり、漏水の原因になることがあります。

まとめ

この問題で特に押さえたいのは、【SUS444製の貯湯槽には電気防食を施さない】という点です。
ほかの選択肢は、レジオネラ対策、給湯設備の保守管理、返湯管の流量調整、ベローズ形伸縮管継手の劣化といった内容で、保守管理の基本として理解しておくと役立ちます。
試験では、【耐食性が高い材料だから電気防食を行う】と早合点しないことが大切です。

参考になった数3

02

最も不適当なものは「SUS444製の貯湯槽は、
腐食を防止するために電気防食を施す」です。

選択肢1. 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。

正しいです。
レジオネラ属菌は塩素で殺菌できるため、
高濃度塩素による消毒は効果的です。

選択肢2. SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。

誤りです。
SUS444は耐孔食性や耐隙間腐食性に優れていますが、
電気防食を行うと発生した水素により水素脆性を
起こす可能性があるため電気防食は施しません。

選択肢3. 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。

正しいです。
給湯設備も給水設備に準じた保守管理を必要とします。

選択肢4. 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。

正しいです。
給湯配管では返湯管に定流量弁を設置することで
給湯水を均等に循環させます。

選択肢5. ベローズ形伸縮管継手は、ベローズの疲労破壊により漏水することがある。

正しいです。
ベローズ形伸縮管継手は熱による伸縮を吸収する継手ですが、
疲労破壊により漏水することがあります。

まとめ

SUS444の貯湯槽には電気防食を施してはいけません。

参考になった数1

03

この問題の最も不適当な記述は、「SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す」という内容です。

本問題は、給湯設備の維持管理における「水質汚染対策・腐食対策・配管管理」を問うものです。

給湯設備はレジオネラ属菌の繁殖リスクや、熱による金属の腐食加速、配管の伸縮など、給水設備以上に専門的な管理知識が求められます。

試験では、特に材料特性(ステンレス鋼の種類)と防食手法の組み合わせが頻出となります。

選択肢1. 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。

適切です。

給湯水からレジオネラ属菌が検出された場合、感染症防止の観点から緊急の対策が必要です。

高濃度の塩素を用いた系統内の消毒や、一時的な貯湯温度の引き上げ(70℃以上)などの措置がとられます。

選択肢2. SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。

不適切です。

SUS444は高純度フェライト系ステンレス鋼であり、耐食性が非常に高く、一般に電気防食を施す必要はありません

電気防食(流電陽極方式など)が必要とされるのは、主にSUS304などの比較的耐食性が劣るステンレス鋼を用いた貯湯槽において、孔食(あな状の腐食)を防ぐ目的で行われます。

選択肢3. 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。

適切です。

給湯設備は飲み水にも関わる設備であるため、基本的には飲料用の給水設備に準じた厳格な保守管理がビル管理法等で求められます。

選択肢4. 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。

適切です。

建物内の各系統で湯待ち時間に差が出ないよう、返湯管(リターン配管)に定流量弁を設置することで、循環する湯の量を均等に調整(バランス調整)します。

選択肢5. ベローズ形伸縮管継手は、ベローズの疲労破壊により漏水することがある。

適切です。

ベローズ形伸縮管継手は、蛇腹(ベローズ)の伸縮によって配管の熱膨張を吸収しますが、長年の使用による疲労破壊(金属疲労)で亀裂が入り、漏水が発生することがあります。定期的な外観点検が重要です。

まとめ

給湯設備の管理に関する問題では、「ステンレスの番号(SUS304 / SUS444)」「防食の要否」の組み合わせを確実に覚えましょう。

SUS304: 一般的なステンレスだが、給湯環境では腐食しやすいため電気防食が必要

SUS444: 高機能なステンレスで、電気防食は原則不要

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