建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問132 (給水及び排水の管理 問27)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問132(給水及び排水の管理 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備と排水管材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。
  • 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続には、排水鋼管用可とう継手を用いる。
  • トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。
  • 厨(ちゅう)房用の排水槽から排水を除去するには、汚物ポンプを用いる。

  • 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、排水ポンプを排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置するとした記述です。

排水ポンプの据付け離隔や、阻集器・排水槽・排水管材料の基本事項を確認する問題です。

ビル管理士では、排水槽まわりの数値、阻集器の設置原則、厨房排水に用いる機器が繰り返し問われますので、文章の細部まで押さえることが大切です。

この設問では、排水ポンプは壁面から200mm以上離して設置するのが基準であり、100mm程度は不適当です。

選択肢1. 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。

不適切です。

排水ポンプは、吸込みピットの壁面に近すぎると、吸込み流れが乱れ、空気の巻込みや異物吸込みを起こしやすくなります。

そのため、基準では壁面から200mm以上離して設置する取扱いです。

したがって、100mm程度とする本肢は誤りです。

選択肢2. 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続には、排水鋼管用可とう継手を用いる。

適切です。

国土交通省の公共建築工事標準仕様書では、排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続に、排水鋼管用可とう継手を用いる施工が示されています。

したがって、この記述は排水管材料の接続方法として妥当です。

選択肢3. トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。

適切です。

阻集器にトラップ機能がない場合は、そのままでは臭気やガスの逆流を防げません。

このため、基準類では阻集器の直近下流側にトラップを設ける取扱いとされています。

排水設備の衛生保持の基本事項です。  

選択肢4.

厨(ちゅう)房用の排水槽から排水を除去するには、汚物ポンプを用いる。

適切です。

厨房排水は、油脂分や固形物を含みやすく、一般の雑排水より条件が厳しい排水です。

評価基準資料でも、汚物用または厨房排水では排水ポンプ口径を大きく扱っており、厨房排水を汚物系に準じて扱う考え方が示されています。

したがって、本肢は適切です。

選択肢5. 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

適切です。

繊維くず阻集器は、糸くずや布くずなどを排水管へ流さないために設けるものです。

設計・施工基準では、取り外し可能なバスケット型スクリーン(メッシュ13mm以下)を設けるとされており、本肢の13mm程度という記述は妥当です

まとめ

今回のポイントは、排水ポンプの離隔は200mm以上という数値です。

あわせて、阻集器の出口側トラップ、厨房排水は汚物系に準じて扱う、繊維くず阻集器は13mm程度のバスケットストレーナも重要です。

ビル管理士の排水分野は、文章が似ていても数値や語句を1つ変えて誤りにする出題が多いです。

基本事項を丁寧に積み重ねれば、確実に得点源になります。

この調子で、頻出数値を1つずつ整理していきましょう。

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02

排水設備と排水管材料に関する問題です。排水ポンプの据付位置、排水管の接続方法、阻集器とトラップの関係、厨房排水の処理方法、そして繊維くず阻集器の構造など、建築設備の実務でよく問われる基本事項がまとめて確認されています。こうした問題は、単に用語を暗記するだけではなく、なぜその設備が必要なのか、現場でどのような不具合を防ぐのかを理解しておくことが大切です。実務でも、ここを曖昧にすると臭気や詰まり、故障につながりますので、丁寧に整理していきます。

選択肢1. 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。

不適切です。その理由は、排水ポンプは吸込み側の流れを安定させるため、排水槽や吸込みピットの壁面からある程度離して設置する必要がありますが、100mm程度では近すぎます。壁に近すぎると、水の流れが偏ったり渦が発生したりして、空気を巻き込みやすくなります。その結果、ポンプ能力が低下したり、振動や騒音の原因になったりします。実務でも、ポンプまわりの離隔が不十分だと不調の原因になりやすく、見落とされがちなポイントです。こういう寸法は地味ですが、とても大事です。

選択肢2. 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続には、排水鋼管用可とう継手を用いる。

適切です。その理由は、排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の強度と内面の耐食性を兼ね備えた配管材料であり、接続部にはその材質や用途に適した継手を用いる必要があるからです。排水鋼管用可とう継手は、施工性がよく、わずかな芯ずれや振動にも対応しやすいため、排水配管で広く使われます。配管はまっすぐつないだつもりでも、現場では微妙なずれが出るものです。そうした誤差を吸収できる継手を使うことは、漏水防止や維持管理の面でも合理的です。

選択肢3. トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。

適切です。その理由は、阻集器は油脂や土砂、繊維くずなどを分離・捕集する装置ですが、それ自体には臭気や害虫の侵入を防ぐ機能がないものもあるからです。そのため、トラップが内蔵されていない阻集器では、出口側にトラップを設けて下水や排水管内の臭気が室内へ逆流するのを防ぎます。ここを省略すると、せっかく阻集器を設けても衛生上の問題が起こります。試験では設備の役割を個別に覚えがちですが、実際はこうして組み合わせて機能させるのだと理解すると覚えやすいです。

選択肢4.

厨(ちゅう)房用の排水槽から排水を除去するには、汚物ポンプを用いる。

適切です。その理由は、厨房排水には水だけでなく、油脂分や食物残さなどの汚濁物が含まれるため、一般の雑排水用ポンプでは対応が不十分な場合があるからです。こうした排水を排除するには、固形物や異物の混入をある程度見込んだ汚物ポンプを用いるのが適切です。厨房排水は見た目以上に負荷が大きく、ポンプの選定を誤ると羽根車の閉塞や故障を招きやすいです。現場でも、厨房系統はトラブルが出やすいので、設備選定は少し慎重なくらいでちょうどよいと感じます。

選択肢5. 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

適切です。その理由は、繊維くず阻集器は洗濯設備などから流れる糸くずや布片を捕集し、排水管の詰まりを防ぐための装置であり、その内部には一定の目開きのバスケットストレーナを設けます。金網の目の大きさが13mm程度というのは、繊維くずを適切に捕集しつつ、水の流れを妨げすぎない標準的な大きさとして扱われます。目が粗すぎるとくずが流出し、細かすぎるとすぐ詰まります。こういうバランス感覚は、設備設計でも維持管理でも本当に重要です。

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03

最も不適当なものは、「排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。」です。

 

理由は、排水ポンプまわりの間隔は、いつでも一律に100mm程度と決めるものではないからです。公的な基準では、吸込み部の周囲や下部に200mm以上の間隔をとる考え方や、ポンプ口径に応じて離隔を決める考え方が示されています。したがって、壁面から100mm程度と固定しているこの記述は、言い方として不適当です

選択肢1. 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から100mm程度離して設置する。

これは最も不適当です。

排水ポンプの設置では、吸込み部のまわりに十分な空間をとって、汚水が残りにくく、点検もしやすい形にすることが大切です。吸込み部の周囲と下部に200mm以上の間隔をとる例があります。また、壁面との離隔はポンプ口径などの条件で決めるとされているものもあります。つまり、100mm程度と決め打ちする言い方が合っていません。

選択肢2. 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続には、排水鋼管用可とう継手を用いる。

これは適当です。

国土交通省仕様書には、排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管が排水・通気管として示され、その継手として排水鋼管用可とう継手が示されています。管と継手の組合せとして合っています。

選択肢3. トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。

これは適当です。

阻集器は、油や砂などを分けてとどめるための設備ですが、トラップの働きがないものでは、においやガスが戻りやすくなります。そのため、公的な基準では、トラップ機能を有しない阻集器を使う場合は、その直近下流にトラップを設けるとされています。

選択肢4.

厨(ちゅう)房用の排水槽から排水を除去するには、汚物ポンプを用いる。

これは適当です。

厨房の排水には、食べかすや油分などが混じることがあるため、排水の性状に合ったポンプを選ぶ必要があります。自治体の設計例でも、レストランの地下排水槽に汚物用ポンプを使う例が示されています。


 

選択肢5. 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

これは適当です。繊維くず阻集器は、営業用洗濯場などから流れる糸くず、布くず、ボタンなどを分けるためのものです。基準類では、取り外し可能なバスケット形スクリーンを設けるとされており、試験ではその細かい仕様として13mm程度がよく使われます。

まとめ

この問題では、排水ポンプまわりの必要なすき間がポイントです。

特に大切なのは、排水ポンプは壁面から100mmではなく、200mm以上の間隔をとるという点です。あわせて、塩ビライニング鋼管には排水鋼管用可とう継手を使うことトラップ機能のない阻集器の出口側にはトラップを設けること厨房排水には排水の性状に合った汚物ポンプを使うことも整理して覚えておくとよいです。

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