建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問134 (給水及び排水の管理 問29)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問134(給水及び排水の管理 問29) (訂正依頼・報告はこちら)
- 高圧洗浄法による排水管の清掃は、10〜20MPaの圧力の水を噴射させて洗浄する。
- スネークワイヤを用いるワイヤ式清掃法を排水横管に適用する場合は、長さ25m程度が限界である。
- 排水管内の詰まり具合や腐食の状況は、内視鏡や超音波厚さ計等により確認する。
- 空気圧洗浄法による排水管の清掃は、0.1MPa程度の空気圧を管内に放出し、その衝撃波で閉塞物を除去する。
- 小便器用の排水管に付着した尿石の除去には、酸性洗浄剤を用いる。
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この過去問の解説 (3件)
01
本問は排水設備の維持管理における「清掃手法の特性・限界値」と「管内診断技術」の正確な知識を問う定番問題です。
特に清掃機械の数値(圧力や距離)や、汚れに応じた洗浄剤の選択は頻出のため、暗記が必須となります。
高圧洗浄法は、高圧ポンプで加圧した水をノズルから噴射し、その衝撃力で管内の付着物を剥離・洗浄する方法です。
一般的に使用される圧力は7〜20MPa程度です。
非常に洗浄力が高く、現代のビルメンテナンスにおいて最も主流な手法の一つです。
噴射圧力が強すぎると管材を傷める可能性があるため、適切な圧力管理が求められます。
この選択肢の記述は、標準的な数値範囲を示しており、正しい内容といえます。
スネークワイヤ(ワイヤ式清掃法)は、先端に回転するヘッドがついたワイヤを管内に挿入し、物理的に汚れを削り取る方法です。
この方法には物理的な制約があり、排水横管(横に走る管)に適用する場合、ワイヤのたわみや摩擦の関係から長さ25m程度が限界とされています。
また、排水立て管(垂直の管)では、ワイヤ自体の重みによってさらに短く20m程度が限界となります。
この選択肢は正確な限界値を示しており、正しいです。
排水管の「健康診断」には、非破壊検査が用いられます。
管内の詰まりや汚れ具合、錆(サビ)のコブなどを直接見るには内視鏡(管内カメラ)が非常に有効です。
また、管自体の腐食が進んで肉厚が薄くなっていないかを調べるには、超音波厚さ計が使われます。
これらは建物を壊さずに内部の状態を正確に把握するための代表的な手法です。
したがって、この選択肢の記述も適切です。
空気圧洗浄法は、圧縮空気を一気に放出し、その衝撃波で閉塞物を取り除く方法です。
ここで重要なのは圧力の数値です。
一般的に、この方法で用いられる空気圧は0.2〜0.32MPa程度とされていますが、試験対策上のポイントは、「0.1MPa程度」という記述が、衝撃波で閉塞物を除去する手法の説明としては不十分、あるいは数値設定が誤りとされる点です。
多くの公的資料や過去問の傾向から、この選択肢が「不適当」の正解となります。
小便器の排水管詰まりの主な原因は「尿石」です。
尿石は尿に含まれる成分が細菌によって分解され、カルシウム化合物として固まったもので、化学的にはアルカリ性の性質を持ちます。
このアルカリ性の汚れを溶かすには、反対の性質を持つ酸性洗浄剤を使用するのが鉄則です。
中性洗剤では尿石は溶けません。
したがって、「尿石除去には酸性洗浄剤を用いる」というこの記述は、化学的根拠に基づいた正しい内容です。
この問題は、排水管理における
「物理的清掃(ワイヤ)」
「水力的清掃(高圧洗浄)」
「化学的洗浄(薬液)」
「診断技術」
の4要素を網羅的に理解しているかを問うています。
特に「数値(25mやMPa)」と「液性(酸性・アルカリ性)」は、暗記していれば確実に得点できる重要ポイントです。
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02
この問題は、排水管の清掃方法と診断方法に関する基本知識を問うものです。排水管の維持管理では、詰まりの除去、管内の状態確認、付着物の性質に応じた洗浄方法の選定が重要です。とくに洗浄に用いる圧力や機器の特徴を正しく理解していないと、十分な清掃ができないだけでなく、管を傷めるおそれもあります。各方法の原理と適用場面を整理して判断することが大切です。
適切です。高圧洗浄法は、ノズルから高圧の水を噴射し、その水流の力で管内の汚れや付着物をはがし取る方法です。排水管の清掃ではおおむね10~20MPa程度が一つの目安とされており、実務でもよく使われる範囲です。私の感覚でも、この方法は油脂分やぬめりが広く付着した配管に強く、立て管や横管の両方で活躍します。ただし圧力が高ければ何でもよいわけではなく、管の劣化状況や継手の状態を見ながら使うことが大切です。
適切です。スネークワイヤ法は、先端を回転させながらワイヤを管内に進め、固着した汚れや詰まりを物理的に崩していく方法です。特に排水横管で用いられ、長くなりすぎるとワイヤの操作性が落ち、十分な力が先端まで伝わりにくくなるため、25m程度が限界の目安とされます。現場でも、これ以上になると無理に押し込んでも作業効率が落ちやすく、かえって扱いづらくなります。手作業には届く限界があると理解すると覚えやすいです。
適切です。排水管の診断では、単に水が流れるかどうかを見るだけでは不十分です。内視鏡を使えば管内を直接観察できるため、詰まり、付着物、ひび、継手部の異常などを把握しやすくなります。また、超音波厚さ計は管の肉厚を測る機器で、腐食によってどれだけ薄くなっているかを非破壊で確認できます。こうした診断をしてから清掃や更新の方針を決めるのはとても重要です。見えない配管ほど、先に状態を知ることが大事です。
不適切です。空気圧洗浄法の考え方自体は正しく、圧縮空気を一気に放出して衝撃で閉塞物を破壊・離脱させる方法です。しかし、0.1MPa程度という数値が低すぎます。実際には0.2~0.32MPa程度で使用されるのが一般的で、これより低いと十分な衝撃力が得られにくくなります。この選択肢は、方法の説明はもっともらしいのですが、圧力条件だけが誤っています。試験ではこういう「文章の大半は正しいが、数値だけ違う」ひっかけが本当に多いので、丁寧に見分けたいところです。
適切です。尿石は小便に含まれる成分が固まってできるアルカリ性の硬い付着物で、放置すると管径が狭くなり、悪臭や詰まりの原因になります。この尿石の除去には、酸性洗浄剤を使って化学的に溶かしていく方法が適しています。逆に、油脂や有機物汚れに使う洗剤とは役割が異なります。現場でも小便器系統は見た目以上に尿石がたまりやすく、配管の途中で強固に固着していることがあります。ですので、尿石には酸性という組み合わせで覚えておくと実用的です。
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03
最も不適当なものは、「空気圧洗浄法による排水管の清掃は、0.1MPa程度の空気圧を管内に放出し、その衝撃波で閉塞物を除去する。」です。
排水管の清掃方法として基本的に示されているのは、スネークワイヤを通す方法と高圧洗浄法です。
適切です。
高圧洗浄法は、5〜30MPaの高圧の水を噴射して洗浄する方法とされています。10〜20MPaはその範囲に入っているので、この内容は合っています。
適切です。
スネークワイヤの長さは25m以下とされ、排水横管では25mまで、排水立て管では20m程度が限界とされています。そのため、この記述は合っています。
適切です。
排水管の診断では、管の中の詰まり具合や腐食の状態を調べるために、内視鏡や超音波厚さ計が使われています。内容は公式の説明と合っています。
これが最も不適当です。
排水管の清掃方法として中心に示されているのは、スネークワイヤを通す方法と高圧洗浄法です。圧縮空気を使う方法は、その他の方法の一つとして触れられていますが、この選択肢のような形は公式の基本説明とは一致していません。
適切です。
尿石には酸性洗浄剤が有効です。酸性洗剤は、水アカや尿石などに効果があるとされていますので、この内容は合っています。
この問題では、高圧洗浄法は5〜30MPa、スネークワイヤは排水横管で25mまで、診断には内視鏡や超音波厚さ計を使う、尿石には酸性洗浄剤を使うという基本を押さえることが大切です。
そのうえで、最も不適当なのは、空気圧洗浄法に関する記述です。排水管の清掃方法は、どの方法が基本で、どの方法が補助的なものかを区別して覚えると、似た問題にも対応しやすくなります。
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