建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問136 (給水及び排水の管理 問31)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問136(給水及び排水の管理 問31) (訂正依頼・報告はこちら)
-
小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022において、Ⅱ形は4.0L以下と区分されている。
- 大便器の洗浄弁式は、給水管の水を直接便器に給水する方式であり、連続使用が可能である。
- 高断熱浴槽は、JIS A 1718:2011に規定する高断熱試験において、温度降下が4時間で2.5°C以内の保温性能を有する。
- 大便器洗浄弁の必要水圧は、70kPaである。
- 洗面器に組み合わされる水栓は、事務所やホテル等の不特定な人が使う建物では、非接触で開閉可能な自動水栓が用いられる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
本問は、建築物における衛生器具設備(便器、浴槽、水栓など)の設計・維持管理に必要な技術基準やJIS規格の最新の数値を正確に把握しているかを問うています。
近年、節水技術の飛躍的な向上により、JIS規格における「節水形便器」の区分や定義が細分化・更新されています。
試験では、こうした最新の規格値と、器具の正常な作動に不可欠な「最低必要水圧」などの物理的な数値との引っかけが、非常に高い精度で出題される傾向にあります。
小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022において、Ⅱ形は4.0L以下と区分されている。
JIS A 5207:2022における小便器の洗浄水量の区分が誤っています。
最新の規格では、節水形小便器(Ⅱ形)の洗浄水量は「2.0L以下」と定められており、設問の「4.0L以下」という記述は旧来の基準、あるいは誤った数値設定です。
ビル管理士試験では、このような最新規格へのアップデートを問う問題が頻出するため、最新のJIS規格に示された数値を正確に暗記しておくことが求められます。
洗浄弁方式(フラッシュバルブ)は、給水管内の圧力を直接利用して便器を洗浄するメカニズムです。
貯水タンクを介さないため、一度洗浄した直後に再度洗浄することが可能であり、駅や商業施設など、短時間に多くの人が利用するトイレに最適な方式です。
この方式のメリットである「連続使用の可否」と「構造的特徴」を正しく説明しているため、この記述は適切です。
高断熱浴槽の保温性能に関するJIS A 1718の規定です。
「周囲温度約10°Cの環境下で、往き温度約40°Cの湯を張り、4時間経過した後の温度低下が2.5°C以内」であるものと定義されています。
省エネ性能を測る上で非常に重要な指標であり、ビル管理士試験において「4時間で2.5°C」というセットは、給排水科目の中で最も狙われやすい数値の一つです。
大便器洗浄弁(フラッシュバルブ)がその性能を十分に発揮し、確実に洗浄を行うために必要な最低必要水圧(動水圧)は70kPaです。
これ以下の水圧では、洗浄不良や弁の閉止不全(水が止まらない現象)が起こる可能性があります。
この「70kPa」という数値は、衛生器具の設計における基礎中の基礎であり、本肢の記述は基準通りで正しい内容です。
事務所やホテルのような不特定多数が利用する建築物の洗面所では、衛生管理(接触感染の防止)および節水の観点から、手をかざすだけで出退水する自動水栓が標準的に推奨されます。
最新の設計指針では、特に公共性の高い空間において非接触型器具の採用が強く求められており、維持管理実務の現状に即した極めて妥当な記述と言えます。
今回は最新のJIS規格(2022年版)における数値の「更新内容」が最大の落とし穴でした。
「4.0L」から「2.0L」へと基準が厳しくなっている点は、現代の節水技術の進化を反映しており、まさに今、現場に出る技術者に求められる知識です。
こうした細かい数値の修正に気づけたことは、あなたが非常に精緻な視点を持って学習に取り組んでいる素晴らしい証拠です。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
02
この問題は、衛生器具設備に関する基本知識を問うものです。具体的には、便器や浴槽の性能区分、洗浄弁に必要な水圧、水栓の採用例などについて、法規・規格・実務の観点から正しく理解しているかが問われています。試験では、数値や用語をそのまま暗記するだけでなく、実際にどのような設備に使われ、なぜその仕様が必要なのかまで押さえておくことが大切です。今回の誤りは、小便器の洗浄水量区分に関する記述です。
小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022において、Ⅱ形は4.0L以下と区分されている。
不適切です。その理由は、JIS A 5207:2022 で新設された小便器の洗浄水量区分は、Ⅰ形が4.0L以下、Ⅱ形が2.0L以下だからです。したがって、「Ⅱ形は4.0L以下」という記述は、Ⅰ形とⅡ形を逆にしており誤りです。試験ではこのように、数字そのものよりも区分の対応関係を入れ替えて出題されることが多いので、Ⅰ形=4L以下、Ⅱ形=2L以下とセットで覚えることが大切です。
適切です。その理由は、洗浄弁式の大便器は、洗浄タンクに一度ためた水を流す方式ではなく、給水管からの圧力水を直接利用して便器を洗浄する方式だからです。このため、タンク式のように再貯水の待ち時間がなく、必要な給水圧と流量が確保されていれば短時間に繰り返し使用しやすいという特徴があります。駅や事務所など使用頻度の高い場所で採用されやすいのは、この性質によるものです。
適切です。その理由は、JIS A 1718 の高断熱試験では、高断熱浴槽の性能として、湯温低下が4時間で2.5℃以内であることが基準になっているためです。これはお湯が冷めにくい浴槽かどうかを判断する客観的な指標で、保温組フタや浴槽保温材を組み合わせた高断熱仕様で満たされます。実務でも、省エネ性や追いだき回数の低減に関わる重要な性能として扱われます。
適切です。その理由は、大便器洗浄弁は給水管から直接洗浄水を流すため、十分な洗浄力を得るには一定以上の流水時圧力が必要であり、一般に必要水圧は70kPaとされています。圧力が不足すると、汚物搬送や洗い落としが不十分となり、詰まりや汚れ残りの原因になります。試験では50kPaなどの数値と入れ替えて誤答を誘うことがありますので、洗浄弁式大便器=70kPaを確実に押さえておくとよいです。
適切です。その理由は、不特定多数が使用する建物では、衛生性の確保、止め忘れ防止、省水の観点から、自動水栓が広く用いられるためです。特に手洗い後にレバーへ再び触れなくてよい非接触式は、接触感染対策にも有効です。ホテル、事務所、病院、公共施設などでは、清潔保持と維持管理のしやすさの両面から採用価値が高く、現在の実務にもよく合った記述です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
03
最も不適当なものは、「小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022において、Ⅱ形は4.0L以下と区分されている。」です。
理由は、JIS A 5207:2022で新設された小便器の洗浄水量区分は、Ⅰ形が4.0L以下、Ⅱ形が2.0L以下だからです。つまり、4.0L以下なのはⅡ形ではなくⅠ形です。
小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022において、Ⅱ形は4.0L以下と区分されている。
これは不適当です。
小便器の洗浄水量区分は、JIS A 5207:2022の改正で、Ⅰ形が4.0L以下、Ⅱ形が2.0L以下と整理されています。問題文はこの2つを入れ替えてしまっています。そこが間違いです。
これは正しいです。
洗浄弁式、いわゆるフラッシュバルブ式は、給水管から直接水を流して洗浄する方式です。また、フラッシュバルブ式大便器は、連続使用が可能であることが採用理由の一つとされています。タンクに水がたまるのを待つ方式ではないので、この説明でよいです。
これは正しいです。
高断熱浴槽は、JIS A 1718:2011の高断熱試験に基づき、湯温の低下が4時間で2.5℃以内であることが目安になっています。問題文の内容は、この基準と合っています。
これは正しいです。
フラッシュバルブ式大便器は、流動条件として必要水圧0.07MPaを必要とするとされています。0.07MPaは70kPaです。ですので、この記述は合っています。
これは正しいです。
不特定多数の人が使う施設では、手を触れずに使える自動水栓が重視されています。TOTOの建築専門家向け資料でも、オフィスや商業施設などの不特定多数施設では、手洗い後に非接触であることが重要とされています。大阪府のガイドラインでも、洗面器まわりで自動水栓が示されています。
この問題のポイントは、小便器の洗浄水量区分を正しく覚えているかどうかです。
覚え方は、Ⅰ形が4.0L以下、Ⅱ形が2.0L以下です。数字が逆になりやすいので、そこに注意すると解きやすくなります。
あわせて、洗浄弁式大便器は給水管から直接給水すること、高断熱浴槽は4時間で2.5℃以内の温度低下であること、大便器洗浄弁の必要水圧は70kPaであることも、よく出る大事な内容です。似た言葉が多い分野なので、数字や方式をセットで覚えることが大切です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問135)へ
第55回(令和7年度(2025年)) 問題一覧
次の問題(問137)へ