建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問139 (給水及び排水の管理 問34)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問139(給水及び排水の管理 問34) (訂正依頼・報告はこちら)
- 水景施設への上水系統からの補給水は、必ず吐水口空間を設けて間接的に給水する。
- 水景施設における維持管理としては、貯水部や流水部の底部や側壁に沈殿・付着した汚泥などの除去も必要である。
- 厨(ちゅう)房機器の材質は、吸水性がなく、耐水性・耐食性を持つものとする。
- オーバフロー方式による浴槽循環ろ過設備の循環水は、浴槽水面より高い位置から浴槽に供給する。
- プールの循環ろ過の取水口には、吸い込み事故を未然に防止するための安全対策を施す。
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この過去問の解説 (3件)
01
本問は、水景施設(噴水など)、厨房設備、プール、浴槽といった「特殊設備」の衛生管理と安全対策に関する知識を問う問題です。
特に「逆流防止(吐水口空間)」や「循環ろ過の仕組み」といった、実務で事故に直結するポイントが狙われています。
水景施設(噴水や池)への給水において、上水系統(飲み水)からの補給は、汚染された水が逆流して本管へ混じらないようにする必要があります。
そのため、物理的に隙間を空ける吐水口空間を設け、直接つながない「間接給水」とすることが義務付けられています。
これは給水設備の基本原則であり、正しい記述です。
水景施設は、屋外にあることが多く、落ち葉や土砂、藻類などが堆積しやすい環境です。
これらを放置するとレジオネラ属菌の増殖や悪臭の原因となるため、貯水部や流水分等の底部・側壁に付着した汚泥を除去することは、公衆衛生上の維持管理として不可欠です。
したがって、この記述は適切です。
厨房機器の材質に関する基本的なルールです。食品を扱う場所では、菌の繁殖を防ぐために吸水性がなく、清掃や消毒に耐えられる耐水性・耐食性(錆びにくいステンレスなど)を備えた材料を使用しなければなりません。
衛生管理の常識に沿った正しい内容です。
オーバーフロー方式(浴槽の縁から溢れ出た水を回収する方式)において、循環水は通常、浴槽の底部や側面から供給します。
「浴槽水面より高い位置から供給」してしまうと、お湯が飛び散って温度が下がったり、レジオネラ属菌を含むエアロゾル(微細な水滴)を飛散させたりするリスクがあるため、不適切です。
プールの循環ろ過設備では、非常に強い力で水を吸い込みます。
過去には吸い込み口に体が吸い付く重大事故が発生しているため、吸い込み防止金具の設置や、ネジによる固定、二重構造にするなどの安全対策を施すことが必須となっています。
安全管理上、極めて重要な記述であり正しいです。
特殊な水利用設備における「衛生(レジオネラ対策)」と「安全(逆流防止・吸い込み防止)」の要点を確認する意図があります。
応用・関連用語のチェック
• 吐水口空間: 蛇口の先端と水面との間の垂直距離。逆流防止の最も確実な方法です。
• エアロゾル: 霧状の水滴。循環浴槽や噴水で発生しやすく、レジオネラ症の感染源となるため注意が必要です。
• 連通管: プールの吸い込み事故対策として、吸い込み口を複数設けて圧力を分散させる手法もよく出題されます。
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02
この問題は、建築物に設けられる特殊設備のうち、水景施設、厨房機器、浴槽循環ろ過設備、プール循環ろ過設備に関する基本的な維持管理・安全対策の知識を問うものです。実務では、衛生面の確保だけでなく、逆流防止、腐食防止、利用者の安全確保が非常に重要です。特に浴槽やプールでは、給水・循環・吸込みに関する構造が事故防止や衛生管理に直結します。各設備の目的と安全上の意味を押さえて判断することが大切です。
適切です。その理由は、水景施設の水は常に清浄とは限らず、藻類、汚れ、微生物などを含むおそれがあるためです。もし上水配管と直結すると、逆流や逆サイホン作用によって汚染水が給水系統へ戻る危険があります。そこで、吐水口空間を確保して間接給水とし、物理的に縁を切ることで飲用水系統の安全を守ります。これはクロスコネクション防止の基本であり、建築設備の衛生管理上きわめて重要な考え方です。
適切です。その理由は、水景施設では水が循環していても、土砂、ほこり、落葉、藻類、ぬめりなどが徐々に底部や側壁へ蓄積するためです。こうした汚泥や付着物を放置すると、水質悪化や悪臭の原因になるだけでなく、レジオネラ属菌などの微生物が繁殖しやすい環境をつくってしまいます。見た目がきれいでも内部に汚れが蓄積していることは珍しくなく、定期的な清掃と点検が衛生維持には欠かせません。
適切です。その理由は、厨房機器は水、湯気、食品くず、洗剤、油脂などに常にさらされる環境で使用されるためです。吸水性のある材料では汚れや水分が内部にしみ込み、腐敗や細菌繁殖の原因になります。また、耐食性が不足するとさびが発生し、衛生面だけでなく機器の耐久性や安全性にも悪影響を及ぼします。そのため、実務でもステンレスなどの清掃しやすく腐食しにくい材料が多く用いられており、この記述は妥当です。
不適切です。その理由は、オーバフロー方式の浴槽循環ろ過設備では、循環水は一般に浴槽水面より低い位置から戻すのが基本だからです。水面より高い位置から勢いよく供給すると、浴槽水が過度にかくはんされ、衛生管理や快適性の面で不利になることがあります。また、構造によっては飛散や騒音の原因にもなります。浴槽内の水を適切に循環させつつ、利用者に不快感を与えないよう、吐出口は通常水面下に設けられます。したがって、この記述が最も不適当です。
適切です。その理由は、プールの取水口では強い吸引力が発生することがあり、体や髪、手足などが吸い付けられる重大事故につながるおそれがあるためです。実際の管理では、吸込み防止金具や格子、複数系統の取水口配置などにより、一か所に過大な吸引力が集中しないよう対策します。プール設備は衛生だけでなく人命に直結する安全設備でもありますので、循環ろ過設備の取水口に十分な安全対策を講じることは極めて重要です。
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03
最も不適当なものは、「オーバフロー方式による浴槽循環ろ過設備の循環水は、浴槽水面より高い位置から浴槽に供給する。」です。
この問題では、補給水と循環ろ過した水の入れ方の違いを正しく押さえているかがポイントです。
浴槽に新しく入れる原水や原湯は、水面より上から入れる考え方ですが、循環ろ過した水は、浴槽の底に近い部分から戻すのが基本です。したがって、この選択肢は不適当です。
これは適当です。
このような設備では、水が逆流して給水側を汚さないことが大切です。
そのため、上水を直接つなぐのではなく、吐水口空間をとって間接的に給水する考え方は衛生上重要です。
これは適当です。
水をためたり流したりする設備では、底や側壁に汚れやぬめりがたまることがあります。
こうした汚れを放置すると、衛生上の問題につながりやすくなるため、沈殿物や付着物を取り除く管理が必要です。
これは適当です。
厨房機器は、水や洗剤、油、食べ物のかすなどにふれるので、水を吸いにくく、さびにくく、清掃しやすい材質が求められます。
衛生管理の考え方としても、表面は洗浄しやすく、耐腐食性のある材質であることが大切です。
これが最も不適当です。
浴槽水面より高い位置から入れるのは、原水や原湯などの補給水の考え方です。
一方で、循環ろ過された湯水は、浴槽の底部に近い部分から補給することとされています。これは、誤って飲み込むことや、しぶきが飛んで空気中に広がることを防ぐためです。
そのため、この選択肢は、補給水と循環水の扱いを取り違えています。
これは適当です。
プールの取水口では、体や髪が吸い込まれる事故を防ぐ必要があります。
そのため、取水口には、簡単に外れないふたや金網を設けることなどの安全対策が必要です。
この問題では、何を上から入れるのか、何を下の近くから戻すのかを区別できるかが大切です。
整理すると、
原水や原湯などの補給水は、水面より上から入れる
循環ろ過した水は、浴槽の底に近い部分から戻す
という考え方になります。
そのため、最も不適当なものは、「オーバフロー方式による浴槽循環ろ過設備の循環水は、浴槽水面より高い位置から浴槽に供給する。」です。
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