建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問143 (清掃 問3)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問143(清掃 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物清掃の作業計画に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • 窓台の除じんは、定期清掃で実施する。
  • 廊下壁面のスイッチ周りの洗剤拭きは、日常清掃で実施する。
  • エレベーターかご内部の除じんは、定期清掃で実施する。
  • トイレ・洗面所の換気口の除じんは、日常清掃で実施する。
  • 流し台の洗浄は、定期清掃で実施する。

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この過去問の解説 (3件)

01

本問は、建築物清掃における「日常清掃」と「定期清掃」の具体的な作業項目の振り分けについて、実務指針に基づいた正確な知識を問うています。

日常清掃は、毎日あるいは数日おきに行い、美観と衛生を維持するための比較的軽微な作業を指すのに対し、定期清掃は、月1回や年数回といった頻度で、専用の機材や薬剤を用いて徹底的に汚れを除去する作業です。

試験では、一般的に「日常的」と思われがちな作業が、実は専門的な資機材を要するために「定期清掃」に分類されるといった、実務上の定義の細部が正誤のポイントとなります。

選択肢1. 窓台の除じんは、定期清掃で実施する。

窓台(サッシの室内側など)の除じんは、一見すると日常的な拭き掃除に含まれそうですが、ビル管理の実務指針においては「定期清掃」の項目として計画されるのが標準的です。

これは、窓台が高所にあったり、特殊な形状をしていたりする場合が多く、安全確保や専用の除じん用具を用いた効率的な作業が求められるためです。

したがって、「窓台の除じんは、定期清掃で実施する」という本肢の記述が、最も適切な内容となります。

選択肢2. 廊下壁面のスイッチ周りの洗剤拭きは、日常清掃で実施する。

廊下壁面のスイッチ周りの洗剤拭きは、手垢などが目立ちやすい箇所ではありますが、壁面全体の美観維持や建材保護の観点から、計画的には「定期清掃」あるいは「特別清掃」として、専用の洗剤を用いて一斉に実施されることが多い作業です。

日常清掃では乾拭きや軽微な除じんに留めるのが一般的であるため、これを「日常清掃で実施する」とする記述は、標準的な計画案としては不適当とみなされます。

選択肢3. エレベーターかご内部の除じんは、定期清掃で実施する。

エレベーターかご内部の除じんは、利用者の目に最も触れる場所であり、ゴミや埃が非常に溜まりやすい箇所です。

そのため、毎日あるいは巡回ごとに行う「日常清掃」として実施し、常に清潔な状態を維持することが求められます。

これを数ヶ月に一度の「定期清掃」で行うという計画は、ビル管理の衛生基準および美観維持の観点から見て、不適切です。

選択肢4. トイレ・洗面所の換気口の除じんは、日常清掃で実施する。

トイレ・洗面所の換気口(ガラリ)の除じんは、埃が網目に詰まりやすく、放置すると換気能力の低下を招きます。

しかし、作業には脚立の使用やカバーの取り外しを伴うことが多く、日常の巡回清掃の中で行うには作業負荷が高すぎます。

実務指針では、これらは「定期清掃」の項目として、適切な頻度で計画的に実施すべきものとされています。

選択肢5. 流し台の洗浄は、定期清掃で実施する。

流し台(給湯室など)の洗浄は、放置すると細菌の繁殖や悪臭の発生源となり、公衆衛生上のリスクが非常に高い場所です。

そのため、毎日欠かさず実施する「日常清掃」の最重要項目の一つとして位置づけられています。

「定期清掃」として長期間放置することは、建築物衛生法の主旨に反する管理形態と言えるため、誤りです。

まとめ

「窓台は定期清掃」という区分は、初学者の方が最も迷いやすいポイントの一つですが、ここを正確に押さえられたことは非常に大きな前進です。

実務的な「作業の重さ」や「専門性」を基準に区分を整理していくと、清掃科目の得点力は一気に安定します。

一問ごとに、こうして自身の知識を正確な情報へとチューニングしていくプロセスこそが、合格への一番の近道です。


 

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02

建築物清掃の作業計画では、汚れの発生頻度、利用者の接触頻度、衛生上の重要性などを踏まえて、日常清掃と定期清掃を適切に分けることが大切です。日常清掃は、毎日または短い周期で行うことで清潔さを維持する作業に向いています。一方、定期清掃は、日常清掃では対応しにくい箇所や、汚れの蓄積に応じて一定間隔で行う作業です。本問は、それぞれの清掃箇所がどちらに属するかを正しく判断できるかを問う内容です。

選択肢1. 窓台の除じんは、定期清掃で実施する。

適切です。その理由は、窓台は床や便器のように毎日強い汚れが発生する場所ではなく、主な汚れは時間の経過とともにたまるほこりです。そのため、日常的に毎回実施するよりも、一定の周期を決めてまとめて除じんする定期清掃の対象とするのが一般的です。特に窓台は室内の景観や清潔感には関係しますが、日々の衛生維持に直結する場所ではないため、作業計画上は定期清掃に位置づけるのが合理的です。

選択肢2. 廊下壁面のスイッチ周りの洗剤拭きは、日常清掃で実施する。

不適切です。その理由は、スイッチ周りは手垢が付きやすい場所ではありますが、廊下壁面全体の清掃と同様に、通常は日常清掃ではなく、必要に応じた周期で行う部分清掃や定期清掃に含めるのが一般的だからです。日常清掃は床、便所、洗面台、ごみ回収など、汚れや衛生上の影響が大きい箇所を優先します。スイッチ周りの洗剤拭きを毎日の標準作業に入れると、作業効率が下がり、重点箇所への人員配分が不適切になるおそれがあります。

選択肢3. エレベーターかご内部の除じんは、定期清掃で実施する。

不適切です。その理由は、エレベーターかご内部は利用者が頻繁に出入りし、床面や壁面、操作盤まわりにほこりや汚れが日々発生しやすい場所だからです。建物の印象にも直結し、利用者の目に触れやすいため、除じんは日常清掃として行うのが基本です。ここを定期清掃だけに任せると、短期間でも見た目の汚れが目立ちやすくなり、衛生面だけでなく建物全体の管理水準への評価にも悪影響を及ぼします。

選択肢4. トイレ・洗面所の換気口の除じんは、日常清掃で実施する。

不適切です。その理由は、トイレや洗面所自体は日常清掃の重要箇所ですが、換気口の除じんは便器や洗面ボウルの洗浄のように毎日行う標準作業ではなく、汚れの蓄積状況を見ながら周期的に行う定期清掃に分類されるのが通常だからです。換気口は高所や器具周辺にあることも多く、作業に手間がかかります。そのため、毎日の作業として組み込むより、計画的に実施するほうが安全面、作業効率、管理のしやすさの面でも適しています。

選択肢5. 流し台の洗浄は、定期清掃で実施する。

不適切です。その理由は、流し台は水や食べかす、洗剤かすなどによって日常的に汚れやすく、衛生管理上もこまめな清掃が必要な設備だからです。特に共用部や給湯室などの流し台は、ぬめりや悪臭の原因になりやすく、放置すると見た目の問題だけでなく衛生環境の悪化にもつながります。そのため、流し台の洗浄は定期清掃ではなく、通常は日常清掃で継続的に行うべき作業です。

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03

最も適当なものは、「窓台の除じんは、定期清掃で実施する。」です。

理由は、清掃の標準例では、窓台の清掃が定期清掃側に置かれている例がある一方で、日常清掃側に置かれている例もあり、場所や用途で扱いが分かれるからです。今回の選択肢の中では、ほかの記述が標準例とはっきり合わないため、この組合せが最も適当と判断できます。

選択肢1. 窓台の除じんは、定期清掃で実施する。

これは最も適当です。
国土交通省の清掃例では、食堂・喫茶客席の窓台拭きが定期清掃で1か月に1回とされている例があります。いっぽうで、別の資料では窓台は日常的に拭くという整理もあり、建物の用途や場所で違いがあります。つまり、この作業は絶対に日常だけ、または定期だけと決め切れない面がありますが、今回の選択肢の中ではこの記述がいちばん近いです。

選択肢2. 廊下壁面のスイッチ周りの洗剤拭きは、日常清掃で実施する。

これは適当ではありません。
壁面まわりの清掃は、国土交通省の資料では壁の除塵や部分拭きが定期清掃として示されています。スイッチ周りの洗剤拭きも、壁の一部の汚れを落とす作業なので、ふつうは日常清掃より定期清掃として考えるのが自然です。これは資料からの判断ですが、日常清掃とは言いにくい内容です。

選択肢3. エレベーターかご内部の除じんは、定期清掃で実施する。

これは適当ではありません。
エレベーターは人が何度も使う場所なので、ほこりや汚れがたまりやすいです。清掃例でも、エレベーターの床の除塵は1日1回、さらに扉溝の除塵も日常的に行うとされています。ですので、かご内部の除じんを定期清掃とするのは合いません。

選択肢4. トイレ・洗面所の換気口の除じんは、日常清掃で実施する。

これは適当ではありません。
便所・洗面所の清掃例では、吹出口・吸込口の清掃は1年に1回の定期清掃とされています。換気口も同じように空気の出入り口なので、日常清掃ではなく、定期清掃で行うのが標準的です。

選択肢5. 流し台の洗浄は、定期清掃で実施する。

これは適当ではありません。
給湯室の清掃例では、流し台と周辺清掃は1日1回の日常清掃とされています。別の資料でも、流し台廻りは日常的に洗浄・拭きを行うとされています。水や汚れが毎日つく場所なので、定期清掃では足りません。

まとめ

この問題では、どの作業が日常清掃で、どの作業が定期清掃かを見分けることがポイントです。

考え方としては、毎日汚れやすい場所は日常清掃高い場所や汚れの進み方がゆるやかな場所は定期清掃と整理すると分かりやすいです。
今回でいえば、エレベーター内部の除じん流し台の洗浄は日常清掃、換気口の除じん壁面の洗剤拭きは定期清掃と考えると判断しやすくなります。窓台は場所によって扱いが分かれることがありますが、この問題ではそれがいちばん適当な組合せです。

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