建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問169 (ねずみ、昆虫等の防除 問4)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問169(ねずみ、昆虫等の防除 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

ゴキブリの生態に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。
  • ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。
  • 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。
  • ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。
  • ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

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この過去問の解説 (3件)

01

ゴキブリは夜行性で、昼間は暗くて狭く、乾燥しにくい場所に潜んで過ごす性質があります。そのため、防除では薬剤だけでなく、どこに潜み、どのように移動し、何を求めて行動するのかという生態の理解が重要です。この問題は、食性、集合行動、屋内外での生息環境、潜伏習性といった基本的な性質を整理できているかを問う内容です。

選択肢1. ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。

不適切です。ゴキブリは幼虫でも成虫でも、きわめて幅広いものを食べる雑食性の昆虫です。食品くずや油脂類だけでなく、紙、布、皮革、動植物の死骸、さらには仲間の死体まで口にすることがあります。発育段階によって多少摂食量や行動範囲の違いはありますが、幼虫だから特定のもの、成虫だから別のものだけを食べるというような明確な食性の変化は一般的ではありません。したがって、この記述は適当とはいえません。

選択肢2. ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。

不適切です。ゴキブリが同じ場所に集まりやすいのは事実ですが、その主な要因として知られているのは、ふんや体表由来の化学物質、潜み場所の環境条件、仲間の存在などです。気門は呼吸のための器官であり、ここから集合フェロモンが分泌されるとする説明は適切ではありません。試験では、ゴキブリの集合行動はフェロモンなどの化学的情報によって起こることは押さえつつ、分泌部位まで誤って覚えないことが大切です。

選択肢3. 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。

不適切です。日本に生息するゴキブリの多くは、本来は森林や落ち葉の下、樹木周辺など屋外で生活する種類です。私たちが建物内で問題にするのは、その一部であるチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリなどの屋内侵入性または屋内定着性のある種類です。つまり、人の生活空間で目立つため屋内性が多いように感じますが、種類全体で見れば屋外性のもののほうが多く、この記述は誤りです。

選択肢4. ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。

不適切です。ゴキブリには誘引されやすいにおいや食べやすい餌の傾向はありますが、特定のものだけを食べるような強い偏食性はありません。むしろ、環境中にあるさまざまな有機物を利用できることが、ゴキブリの生存力の強さにつながっています。この雑食性のため、厨房、給湯室、ゴミ置場、排水まわりなど多様な場所で生息しやすくなります。防除で餌の管理が重要なのも、特別な食品ではなく、わずかな汚れや食べこぼしでも生息を支えてしまうからです。

選択肢5. ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

適切です。ゴキブリは夜に活動し、昼間は暗い、狭い、暖かい、湿度が保たれやすい場所に潜む習性があります。たとえば、流し台の下、冷蔵庫や調理機器の裏、戸棚のすき間、配管周辺の空間などが代表的です。このような潜伏習性があるため、トラップ調査や残留処理では、ただ床面を広く処理するのではなく、潜み場所や通り道を見極めて対策する必要があります。したがって、この記述が最も適当です。

参考になった数5

02

最も適当なものは「ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、
日中はほとんどその場所に潜伏している」です。

選択肢1. ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。

誤りです。
ゴキブリは常に雑食であり発育段階によって変化しません。

選択肢2. ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。

誤りです。
集合フェロモンは直腸から分泌されフンなどに含まれます。

選択肢3. 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。

誤りです。
日本に生息するゴキブリは多くが屋外で生活しています。

選択肢4. ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。

誤りです。
ゴキブリは雑食のためなんでも食べます。

選択肢5. ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

正しいです。
ゴキブリは一定条件の潜み場所があり、日中はほとんど潜伏しています。
夜間に潜み場所から出てきて活動します。

まとめ

ゴキブリの生態を覚えておきましょう。

参考になった数0

03

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。ゴキブリは夜行性で雑食性の昆虫であり、その食性・フェロモンの分泌経路・屋内外での生息状況・潜伏習性についての基本知識が問われています。

選択肢1. ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。

誤りです。
ゴキブリは不完全変態の昆虫であり、幼虫も成虫も同じ雑食性を示します。植物質・動物質・腐敗物など、あらゆるものを食べる点は発育段階を通じて変わりません。

選択肢2. ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。

誤りです。
ゴキブリの集合フェロモンは気門からではなく、直腸で生成され糞とともに排出されます。仲間がこの糞に含まれるフェロモンを感知することで特定の場所に集合する習性があります。

選択肢3. 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。

誤りです。
日本には約40〜50種のゴキブリが生息しており、そのほとんどは屋外(山林・草むらなど)で生活しています。屋内で問題となるのはチャバネゴキブリやクロゴキブリなど一部の種に限られます。

選択肢4. ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。

誤りです。
ゴキブリは雑食性で、食べ物・腐敗物・糞・紙・衣類など幅広いものを食べます。種によって好みの傾向はあるものの、特定のものだけしか食べないわけではなく、生き延びるためにほぼ何でも食べます。

選択肢5. ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

正しいです。
ゴキブリは夜行性で、暗くて狭く暖かく湿度のある場所を好んで潜伏します。日中は壁の隙間・家具の裏・配管まわりなど一定の条件を満たした場所に集まって潜んでいます。

まとめ

ゴキブリの生態を整理すると、①雑食性で発育段階を通じて食性は変わらない、②集合フェロモンは直腸から糞とともに分泌される(気門ではない)、③日本のゴキブリは屋外性の種が多い、④特定の食物しか食べないわけではなく何でも食べる、⑤夜行性で日中は潜伏場所に潜んでいる、という5点が重要です。

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