建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問170 (ねずみ、昆虫等の防除 問5)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問170(ねずみ、昆虫等の防除 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

屋内のダニ類の防除の進め方として、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • 屋内のダニ類の防除においては、日常的な発生予防が基本である。
  • ダニ類によると思われる被害においては、原因特定よりも、迅速な殺虫剤散布を優先する。
  • 吸血性ダニ類の防除においては、ヒト以外の宿主となっている動物への対策が必要である。
  • 刺咬(こう)性ダニ類の防除においては、掃除機によるこまめな除塵(じん)の効果が高い。

  • アレルゲンとなるダニ類の防除においては、床面や寝具への対策が重要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、屋内で問題となるダニ類について、被害の種類ごとに適切な防除方法を理解しているかを問うものです。ダニ対策では、やみくもに薬剤を使うのではなく、どのダニが原因なのか、どこで発生しているのかを見極めたうえで、清掃、環境改善、宿主対策などを組み合わせて進めることが重要です。特にアレルゲン対策では、死骸やふんの除去も大切になります。

選択肢1. 屋内のダニ類の防除においては、日常的な発生予防が基本である。

適切です。ダニ類の防除では、発生してから薬剤で対応するよりも、ふだんから発生しにくい環境をつくることが基本です。ダニは、ほこり、湿気、皮膚片、動物の巣材などがある場所で増えやすいため、こまめな掃除、換気、湿度管理、寝具やカーペットの清潔保持が重要になります。特に屋内じん性ダニ類は日常管理の積み重ねで数を抑えやすく、予防的な管理が最も現実的で効果的な防除方法です。

選択肢2. ダニ類によると思われる被害においては、原因特定よりも、迅速な殺虫剤散布を優先する。

不適切です。ダニ被害が疑われる場合でも、まず大切なのは原因の特定です。ダニといっても、吸血性、刺咬性、アレルゲンとなるものなど種類が異なり、それぞれ発生源や有効な対策が違います。例えば、鳥やネズミに寄生するダニが原因なら宿主対策が必要であり、室内じん性ダニなら清掃や寝具管理が中心になります。原因を確認しないまま殺虫剤を散布しても、十分な効果が得られないばかりか、不要な薬剤使用につながるため不適当です。

選択肢3. 吸血性ダニ類の防除においては、ヒト以外の宿主となっている動物への対策が必要である。

適切です。吸血性ダニ類の中には、鳥類、ネズミ、ペットなどを宿主として生活し、宿主がいなくなったときに人を吸血するものがあります。そのため、室内だけに薬剤処理をしても、宿主動物やその巣が残っていれば再発しやすくなります。防除では、ダニそのものへの処理だけでなく、巣の撤去、侵入防止、動物の管理など、発生源にまでさかのぼった対策が必要です。これが再発防止のうえでも重要です。

選択肢4.

刺咬(こう)性ダニ類の防除においては、掃除機によるこまめな除塵(じん)の効果が高い。

適切です。刺咬性ダニ類への対策では、発生場所の清掃や除塵が有効な手段となります。ダニそのものや、ダニが潜みやすいほこり、繊維くず、動物由来の有機物を取り除くことで、生息しにくい環境をつくることができます。特に畳、カーペット、家具のすき間、巾木まわりなどはダニがたまりやすいため、掃除機を使った丁寧な清掃が大切です。薬剤だけに頼らず、物理的除去を継続することが防除の基本になります。

選択肢5. アレルゲンとなるダニ類の防除においては、床面や寝具への対策が重要である。

適切です。アレルゲンとなる主なダニは、寝具、カーペット、畳、布製ソファなど、人の皮膚片や湿気が集まりやすい場所で増えます。問題になるのは生きたダニだけでなく、死骸やふんもアレルゲンになる点です。そのため、防除では床面や寝具の定期的な掃除、洗濯、乾燥、布団の管理などが特に重要です。アレルギー対策では、発生を抑えることと、アレルゲンを除去することの両方を意識する必要があります。

参考になった数4

02

最も不適当なものは「ダニ類によると思われる被害においては、
原因特定よりも、迅速な殺虫剤散布を優先する」です。

選択肢1. 屋内のダニ類の防除においては、日常的な発生予防が基本である。

正しいです。
屋内のダニ類の防除は掃除など日常的な発生予防が基本です。

選択肢2. ダニ類によると思われる被害においては、原因特定よりも、迅速な殺虫剤散布を優先する。

誤りです。
原因特定し発生源対策することが重要です。
発生源対策しないと殺虫剤を散布してもすぐに発生してしまいます。

選択肢3. 吸血性ダニ類の防除においては、ヒト以外の宿主となっている動物への対策が必要である。

正しいです。
マダニなど吸血性ダニはペットも宿主となるため対策が必要です。

選択肢4.

刺咬(こう)性ダニ類の防除においては、掃除機によるこまめな除塵(じん)の効果が高い。

正しいです。
刺咬性ダニの防除には掃除機によるこまめな除塵が効果的です。

選択肢5. アレルゲンとなるダニ類の防除においては、床面や寝具への対策が重要である。

正しいです。
アレルゲンとなるダニ類の防除は床面や寝具への対策が重要です。

まとめ

屋内のダニ類に対する防除の方法を覚えておきましょう。

参考になった数1

03

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。建築物衛生法に基づく害虫防除はIPM(総合的有害生物管理)の考え方を基本としており、まず生息状況・原因を調査し、発生予防や物理的対策を優先した上で、必要な場合にのみ殺虫剤を使用するという順序が重要です。

選択肢1. 屋内のダニ類の防除においては、日常的な発生予防が基本である。

正しいです。
IPMの考え方では、殺虫剤による駆除よりも、発生を防ぐ環境管理・予防措置を優先することが基本です。こまめな掃除や湿度管理など日常的な予防対策が最も重要とされています。

選択肢2. ダニ類によると思われる被害においては、原因特定よりも、迅速な殺虫剤散布を優先する。

誤りです。
建築物衛生法およびIPMの考え方では、防除措置を行う前に生息状況・侵入経路・被害状況を十分に調査し、原因を特定することが求められています。原因を特定しないまま殺虫剤を散布しても根本的な解決にはならず、また薬剤への抵抗性発達や環境への悪影響を招くおそれもあります。

選択肢3. 吸血性ダニ類の防除においては、ヒト以外の宿主となっている動物への対策が必要である。

正しいです。
イエダニはネズミ、トリサシダニは鳥を宿主とする吸血性ダニの代表例です。

選択肢4.

刺咬(こう)性ダニ類の防除においては、掃除機によるこまめな除塵(じん)の効果が高い。

正しいです。
ツメダニなど刺咬性ダニは、チリダニ(コナダニ)等の他のダニや有機物を餌として増殖します。掃除機によるこまめな除塵で餌となる有機物やダニを除去することが、刺咬性ダニの発生抑制に有効です

選択肢5. アレルゲンとなるダニ類の防除においては、床面や寝具への対策が重要である。

正しいです。
アレルゲンの原因となるチリダニは、カーペットや畳などの床面、布団や枕などの寝具を主な生息場所とします。

まとめ

IPMに基づく害虫防除では「調査→判断→防除」の順序が大原則です。ダニ被害が疑われる場合も、まず原因種を特定し、環境改善・物理的除去を優先した上で殺虫剤使用を検討します。

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