建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問172 (ねずみ、昆虫等の防除 問7)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問172(ねずみ、昆虫等の防除 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

昆虫の体の特徴や生活史に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 昆虫の体全体を覆う表皮は、外骨格と呼ばれる。
  • 休眠の誘導と覚醒は、ホルモンによって制御されている。
  • 1年間に1世代出現する昆虫を、一化性の昆虫という。
  • 蛹(さなぎ)の時期をもたない昆虫を、完全変態の昆虫と呼ぶ。

  • 幼虫から蛹になることを、蛹(よう)化という。

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この過去問の解説 (3件)

01

昆虫の基本構造と発育の仕組みを問う問題です。外骨格、休眠、世代数、変態、蛹化はいずれも昆虫学の基礎用語であり、それぞれの意味を正確に区別して理解しているかがポイントです。特に注意したいのは「完全変態」と「不完全変態」の違いです。名称が似ているため混同しやすいですが、蛹の有無が重要な判別基準になります。したがって、用語の定義を丁寧に整理して判断することが大切です。

選択肢1. 昆虫の体全体を覆う表皮は、外骨格と呼ばれる。

適切です。昆虫は脊椎動物のように体の内側に骨をもつのではなく、体の外側を硬い構造物で覆われています。これが外骨格です。外骨格は単に体を包むだけでなく、体を支える役割や、筋肉の付着部としての役割、さらに外部からの衝撃や乾燥から体を守る役割も担っています。昆虫が小型でありながらしっかりした形を保てるのは、この外骨格があるためです。そのため、この記述は正しいです。

選択肢2. 休眠の誘導と覚醒は、ホルモンによって制御されている。

適切です。昆虫の休眠は、寒さや餌不足など不利な環境を乗り切るための生理的な仕組みであり、単なる活動停止ではありません。日長や温度などの環境条件をきっかけに、体内でホルモンの分泌が変化し、休眠に入ったり、逆に休眠から覚めたりします。つまり、外の環境変化を体内のホルモンが受け止めて調整しているのです。このように休眠の開始と終了は内分泌的な制御を受けるため、この記述は適切です。

選択肢3. 1年間に1世代出現する昆虫を、一化性の昆虫という。

適切です。昆虫では、1年の間に何回世代交代を行うかによって分類することがあります。1年に1回だけ成虫が出現し、1世代だけを繰り返すものを一化性といいます。これに対して、1年に2世代なら二化性、3回以上なら多化性と呼ばれます。この用語は昆虫の発生時期や防除時期を考えるうえでも重要です。発生回数を把握すれば、いつ幼虫や成虫が増えるのかを予測しやすくなるため、この記述は正しいです。

選択肢4.

蛹(さなぎ)の時期をもたない昆虫を、完全変態の昆虫と呼ぶ。

不適切です。これは完全変態と不完全変態を逆にした誤りです。完全変態の昆虫は、卵、幼虫、蛹、成虫という段階を経て発育します。つまり、蛹の時期があります。代表例としてはチョウ、ガ、ハエ、カ、甲虫類などが挙げられます。一方、蛹の時期をもたず、幼虫が脱皮を繰り返して成虫になるものを不完全変態といいます。たとえばゴキブリやカメムシなどがこれに当たります。したがって、この記述が最も不適当です。

選択肢5.

幼虫から蛹になることを、蛹(よう)化という。

適切です。蛹化とは、幼虫が蛹へと変化する過程を指す用語です。完全変態を行う昆虫では、幼虫は成長ののち、最終的に蛹化して成虫になる準備段階へ入ります。蛹の内部では体のつくりが大きく変化し、翅や脚、触角など成虫としての形が整えられていきます。見た目には静かに見える時期ですが、体内では大きな変化が進んでいます。このように幼虫から蛹になることを蛹化というため、この記述は適切です。

参考になった数3

02

最も不適当なものは「蛹(さなぎ)の時期をもたない昆虫を、
完全変態の昆虫と呼ぶ」です。

選択肢1. 昆虫の体全体を覆う表皮は、外骨格と呼ばれる。

正しいです。
昆虫の固い表皮のことを外骨格と言います。

選択肢2. 休眠の誘導と覚醒は、ホルモンによって制御されている。

正しいです。
昆虫の休眠はホルモンによって制御されます。

選択肢3. 1年間に1世代出現する昆虫を、一化性の昆虫という。

正しいです。
1年間に何世代出現するかによって呼び方が変化し、
1世代は一化性、2世代は二化性、3世代以上は多化性と言います。

選択肢4.

蛹(さなぎ)の時期をもたない昆虫を、完全変態の昆虫と呼ぶ。

誤りです。
幼虫から蛹、成虫と変化するものを完全変態の昆虫と呼びます。
ゴキブリのように、蛹の時期がなく幼虫からいきなり成虫になる
ものは不完全変態の昆虫です。

選択肢5.

幼虫から蛹になることを、蛹(よう)化という。

正しいです。
幼虫から蛹になることを蛹化といいます。

まとめ

完全変態と不完全変態の違いを覚えておきましょう。

参考になった数1

03

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。昆虫の変態には「完全変態」と「不完全変態」の2種類があります。蛹(さなぎ)の段階を経るかどうかがその違いの核心で、蛹を経るものが完全変態、蛹を経ないものが不完全変態です。

選択肢1. 昆虫の体全体を覆う表皮は、外骨格と呼ばれる。

正しいです。
昆虫の体表はキチン質などからなる硬い外骨格で覆われています。外骨格は体を支え、乾燥や外敵から身を守る役割を果たしており、成長に伴って脱皮することで外骨格を更新します。

選択肢2. 休眠の誘導と覚醒は、ホルモンによって制御されている。

正しいです。
昆虫の休眠は、脱皮ホルモンや幼若ホルモンなどのホルモンによって誘導・覚醒が制御されています。

選択肢3. 1年間に1世代出現する昆虫を、一化性の昆虫という。

正しいです。
昆虫は1年間に出現する世代数によって分類され、1年に1世代のものを一化性、2世代のものを二化性、3世代以上のものを多化性といいます。

選択肢4.

蛹(さなぎ)の時期をもたない昆虫を、完全変態の昆虫と呼ぶ。

誤りです。
蛹の時期をもたない昆虫は「不完全変態」の昆虫です。完全変態とは、卵→幼虫→蛹→成虫という段階を経る変態様式のことで、蛹を経ないものは不完全変態と呼ばれます。

選択肢5.

幼虫から蛹になることを、蛹(よう)化という。

正しいです。
幼虫が蛹になる過程を「蛹化」といいます。その後、蛹が成虫になる過程は「羽化」と呼びます。

まとめ

昆虫の変態については、「完全変態=蛹あり(卵→幼虫→蛹→成虫)」「不完全変態=蛹なし(卵→幼虫→成虫)」という対応関係を確実に押さえておきましょう。

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