建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第55回(令和7年度(2025年))
問173 (ねずみ、昆虫等の防除 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第55回(令和7年度(2025年)) 問173(ねずみ、昆虫等の防除 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

害虫に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • イガの幼虫は、貯穀害虫である。
  • ノシメマダラメイガの幼虫は、繊維や衣類の害虫である。
  • コロモジラミは、発疹チフスなどの感染症を伝播する。
  • ネコノミは、哺乳類、鳥類に内部寄生する昆虫である。
  • トコジラミは、日本紅斑熱リケッチアの媒介者である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、代表的な衛生害虫や貯蔵食品害虫の種類ごとの特徴と、どのような被害を起こすのかを正しく整理できているかを問うものです。害虫は見た目が似ていても、加害対象が衣類なのか食品なのか、あるいは吸血や感染症媒介に関与するのかが大きく異なります。とくにシラミ、ノミ、トコジラミは混同しやすいため、それぞれの生活様式と健康被害を区別して覚えることが重要です。

選択肢1. イガの幼虫は、貯穀害虫である。

不適切です。イガの幼虫は、米や麦などの貯蔵穀類を主に食害する虫ではなく、動物性繊維を加害する衣類害虫として知られています。とくに羊毛、毛皮、羽毛、絹などに含まれる成分を利用して成長するため、衣服、カーペット、保管中の繊維製品で問題になります。つまり、イガは「食品の害虫」ではなく「衣類や繊維の害虫」と理解するのが適切です。貯穀害虫と衣類害虫を取り違えないことが大切です。

選択肢2. ノシメマダラメイガの幼虫は、繊維や衣類の害虫である。

不適切です。ノシメマダラメイガは、穀類、粉類、菓子、乾燥食品などに発生しやすい食品害虫です。幼虫は食品に混入したり、糸を吐いて食品を汚染したりするため、家庭や食品保管場所でも問題になります。一方で、繊維や衣類を主に食害する虫ではありません。衣類害虫であるイガ類やカツオブシムシ類と、食品を加害するノシメマダラメイガとは、加害対象がまったく異なります。

選択肢3. コロモジラミは、発疹チフスなどの感染症を伝播する。

適切です。コロモジラミは、衣類の縫い目などに潜み、人の血を吸うシラミで、歴史的に発疹チフス、回帰熱、塹壕熱などの病原体を媒介することが知られています。国立感染症研究所の資料でも、コロモジラミがこれらの感染症の媒介に関与すると示されています。単に吸血してかゆみを起こすだけでなく、公衆衛生上重要な感染症媒介昆虫である点が、この選択肢のポイントです。したがって、この記述が最も適当です。

選択肢4. ネコノミは、哺乳類、鳥類に内部寄生する昆虫である。

不適切です。ネコノミは、ネコやイヌなどの体表に寄生して吸血する外部寄生昆虫です。「内部寄生」とは体内に入り込んで生活する寄生のしかたですが、ノミは体の表面や被毛の間で生活し、必要に応じて吸血します。また、主な宿主は哺乳類であり、この選択肢のように「哺乳類、鳥類に内部寄生する」とするのは誤りです。ノミは外部寄生である、という基本を押さえておくことが大切です。

選択肢5. トコジラミは、日本紅斑熱リケッチアの媒介者である。

不適切です。トコジラミは人を吸血して皮膚症状やかゆみを起こす衛生害虫ですが、厚生労働省資料では、トコジラミについて感染症媒介の報告はないとされています。一方、日本紅斑熱はマダニ類が媒介する感染症です。したがって、トコジラミを日本紅斑熱リケッチアの媒介者とするのは誤りです。トコジラミとマダニはどちらも吸血性ですが、媒介する病原体の有無や公衆衛生上の位置づけが異なります。

参考になった数5

02

最も適当なものは「コロモジラミは、
発疹チフスなどの感染症を伝播する」です。

選択肢1. イガの幼虫は、貯穀害虫である。

誤りです。
イガの幼虫は繊維や衣類を侵す害虫です。

選択肢2. ノシメマダラメイガの幼虫は、繊維や衣類の害虫である。

誤りです。
ノシメマダラメイガなどメイガ類の幼虫は穀物を侵す害虫です。

選択肢3. コロモジラミは、発疹チフスなどの感染症を伝播する。

正しいです。
コロモジラミは衣類に寄生し吸血します。
発疹チフスなどの感染症を媒介します。

選択肢4. ネコノミは、哺乳類、鳥類に内部寄生する昆虫である。

誤りです。
ネコノミは哺乳類や鳥類に外部寄生する昆虫です。

選択肢5. トコジラミは、日本紅斑熱リケッチアの媒介者である。

誤りです。
トコジラミは感染症の媒介者ではありません。
日本紅斑熱リケッチアはマダニが媒介します。

まとめ

害虫による被害や媒介する感染症を覚えておきましょう。

参考になった数0

03

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。害虫は「何を食害・加害するか」と「どんな病気を媒介するか」をセットで覚えることが重要です。衣類害虫・貯穀害虫・吸血害虫・感染症媒介害虫など、種類ごとの特徴を整理しておくと、この種の問題を素早く解くことができます。

選択肢1. イガの幼虫は、貯穀害虫である。

誤りです。
イガはヒメカツオブシムシ・ヒメマルカツオブシムシ・コイガとともに4大衣類害虫に数えられる蛾の仲間です。幼虫は毛織物・絹・羽毛などの動物性繊維を食害します。

選択肢2. ノシメマダラメイガの幼虫は、繊維や衣類の害虫である。

誤りです。
ノシメマダラメイガは穀物・乾燥果実・豆類・チョコレートなど乾燥食品を食害する貯穀害虫です。衣類・繊維に被害を与える害虫ではありません。

選択肢3. コロモジラミは、発疹チフスなどの感染症を伝播する。

正しいです。
コロモジラミは衣類・寝具に生息し、吸血時にリケッチアを保有した糞を排出します。人がその糞を皮膚の傷口などから取り込むことで発疹チフスに感染します。

選択肢4. ネコノミは、哺乳類、鳥類に内部寄生する昆虫である。

誤りです。
ノミは体表に寄生して血を吸う外部寄生虫です。体内に入り込む内部寄生ではありません。

選択肢5. トコジラミは、日本紅斑熱リケッチアの媒介者である。

誤りです。
日本紅斑熱は紅斑熱群リケッチアを保有するマダニによって媒介されます。

まとめ

衣類害虫の代表はイガ・コイガ・ヒメカツオブシムシ・ヒメマルカツオブシムシの4種、貯穀害虫の代表はノシメマダラメイガやコクゾウムシなどです。

参考になった数0